クレジットカードの中でも百貨店・デパートが発行しているクレジットカードは高いポイント還元率が魅力的です。割引やポイント付与の対象になるのは、自社の百貨店・デパートだけになりますが、上手に利用すれば10%近い実質的な値引きとなることもあります。
今回は日本を代表するデパート・百貨店の各社クレジットカードについてそれぞれの年会費や年間利用金額ごとのポイント還元率、カードのその他特典や割引対象外商品などをわかりやすくまとめていきます。
デパートや百貨店のクレジットカードの特徴
まずは、全体的な傾向と特徴をまとめたいと思います。
デパートのクレジットカードは全体的に自分の百貨店内での利用に限り高いポイント還元率(値引き)が適用されるというのが大きな特徴となっています。
自社内(百貨店)での利用ならポイント還元率が高い
一般的にポイント還元率が高いクレジットカードでも、1%くらいの還元率が基本ですが、デパート内での利用なら5%~10%といったような高いポイント付与が行われているのが実態です。あくまでも自社百貨店のみですが、そのお店をよく利用する人にとっては大きいですね。
年間の利用金額に応じてポイント還元率が変わる
また、もう一つの特徴として、各社ともにお得意様の囲い込みのために、年間の利用金額に対してポイント還元が高くなるような施策としているところが多いです。
たとえば、三越や伊勢丹などで利用できる「エムアイカード」の場合年間の利用金額が30万円までなら5%、100万円までなら8%、それ以上なら10%といったように翌年のポイント付与率が高くなっていきます。これは三越に限らず他の百貨店も同様の傾向があります。
お得なデパート・百貨店系クレジットカードの注意点
その一方でいくつかの注意点もあります。全体に当てはまるわけではありませんが、傾向として知っておくべきです。
デパート外のお店では普通のクレジットカード
あくまでもお得なのは該当する百貨店・デパートの中だけでの取引だけです。それ以外のお店で使った場合はごく普通のポイント付与率(むしろ、やや低い)になっています。
割引対象外商品がある
ここが最大のポイントです。デパート内でも5%~10%の特典対象外商品が設定されていることが多いんです。たとえば、三越や伊勢丹で利用できるエムアイカードの場合、ポイント優待が効くのは、3000円(税別)以上の商品に限られます。
これは一度のお買い物という意味ではなく、商品1個あたりです。2000円の商品を2個同時に買ってもダメというわけです。
また、生鮮食品(デパ地下)などの商品も同様に対象外としていることが多いです。
いわゆる友の会(積立)を使うほうが割引率は高い
以下で紹介するクレジットカードよりも時間とお金が許すのであれば、百貨店の友の会を利用するほうがお得です。
詳しくは「デパート・百貨店の友の会(積立サービス)の比較と有効活用方法、デメリットの紹介。」でも紹介していますが、毎月1万円程度を積み立て、1年後にボーナスを付けて買い物券(カード)として受け取れるというものです。
デパートの利用状況などに応じて上手に使い分けしてください。
百貨店別のクレジットカード情報比較
まずは、百貨店(グループ)ごとに発行されているクレジットカードの基本情報をまとめていきます。
各社ともにいろいろ発行していますね。最近ではデパートの統合や連携もあって数年前と比べたらだいぶ減りましたけど。
対象デパート | 年会費 | ポイント還元率 | |
---|---|---|---|
エムアイカードプラス | 三越 伊勢丹 岩田屋 マルトミ |
2000円 (初年度無料) |
5%~10% |
エポスカード | マルイ | 年会費無料 | 1%~10% |
パルコカード | パルコ | 年会費無料 | ~5% |
タカシマヤカード | 高島屋 | 2000円 (初年度無料) |
8% |
JFRカード | 大丸 松坂屋 |
1000円 (初年度無料) |
5%~10% |
OPクレジット | 小田急百貨店 小田急ポイントサービス加盟店 |
500円(年1回利用で無料) (初年度無料) |
5%~10% |
TOP&ClubQカード | 東急百貨店 | 1000円 (初年度無料) |
3%~10% |
京王パスポートカード | 京王百貨店 | 239円(年1回利用で無料) (初年度無料) |
5%~10% |
東武カード | 東武百貨店 | 1000円(年10万円利用で実質無料) (初年度無料) |
3%~7% |
ペルソナ STACIAカード | 阪急百貨店 阪神百貨店 |
2000円 | 5%~10% |
ミレニアムクラブオンカード | そごう 西武百貨店 |
年会費無料 | 2.5%~7.5% |
ルミネカード | ルミネ | 953円 (初年度無料) |
5%+商品券 |
続いてはそれぞれのクレジットカードごとの特徴をより詳しく紹介していきます。ただ、ざっくりと百貨店といっても様々です。なので、いくつかのグループに分けたいと思います。
エムアイカードプラス
こちら三越や伊勢丹で利用可能なクレジットカードです。還元率は5~10%と高く、エムアイポイントとしてたまります。数年前までは「値引き」だったのですが、2016年4月よりポイント制度に移行しています。
年間の利用金額に応じて、5%、8%、10%の三段階にポイント還元となります。
特徴的なのはこの年間利用額についての「つながります」というサービス。これは家族カード会員はもちろん、親世代とも利用額を共有できます。家族で三越・伊勢丹を利用することが多い方におすすめです。
注意点としては前述のとおり1個当たり3000円(税別)以上の商品でないと優待割引とならず、それ以下の商品の場合は三越・伊勢丹でのお買い物であってもポイント還元率は1%になってしまいます。
ためたエムアイポイントは三越や伊勢丹でのお買い物に使えるほか、JALマイルとANAマイルと交換可能です。なお、通常のエムアイカードとは異なりますのでご注意ください。
エポスカード
マルイのクレジットカードです。年会費は完全無料なので、保有するハードルは高くないです。「年会費無料クレジットカードで海外旅行傷害保険の補償を積み上げる方法」でも紹介したように海外旅行傷害保険が自動付帯するという点もプラス評価。マルイでのお買い物での優待はごく一般的水準ですが、マルイが四半期に一度程度のペースで開催している「マルコとマルオの7日間」ではエポスカードユーザーは10%オフになるセールが開催されます。
前述のとおり年会費無料かつ旅行傷害保険が秀逸なスペックなので持っておいて損はないカードです。
パルコカード
こちらも年会費無料ですね。発行しているのはセゾンカードになります。年会費は無料ですが、アメリカンエキスプレスブランドについては年会費がかかるのでご注意ください。通常のお店での還元率は0.5%(セゾンカードの「永久不滅ポイント」がたまります)ですが、パルコ内でのお買い物では優待を受けられます。
まず、パルコカードへの入会から1年間はいつでも5%オフになります。こちらはポイント付与ではなく請求時に値引きされる形となります。2年目以降はいつでも5%オフではなく、年数回のイベントである「Party Sale」の際の利用で5%オフになります。また、テナントによっては毎月1日、25日をパルコカード利用で5%オフにしているケースもあります。
タカシマヤカード
百貨店の高島屋で使えるクレジットカードです。正式名称は「TAKASHIMAYA CARD」です。
年会費が2000円必要となるクレジットカードですが、高島屋でのお買い物が8%ポイント還元と高い還元率が魅力的なカードとなています。高島屋では年に数回のポイントアップ優待を開催し、その期間中は8%ではなく10%にポイントアップされます。
ただし、食料品・医薬品・食堂・喫茶・バーゲン商品などの場合の還元率は1%になります。この点は注意したいところですね。また、高島屋以外でのお買い物だとポイント還元率は0.5%となります。たまるポイントはタカシマヤポイントとなります。
注意点として、ポイント計算期間は1年間で2000ポイント未満切り捨てとなる点はご注意ください。そのため年間の実質的な還元率は4~8%になります。高島屋に関しては2016年よりdポイント(dカード)と提携しており、dカード利用で常時3%還元となりますので、ライトユースの方はそちらのほうがおすすめです。詳しくは「タカシマヤカードとdカード比較」でもまとめています。
JFRカード(大丸・松坂屋カード)
JFR(ジェイフロント・リテイリング)のクレジットカードです。こちら親会社の名前で、百貨店としては大丸と松坂屋が該当します。年会費1000円(初年度無料)となっています。クレジットカードの名称としては丸松坂屋カード、さくらパンダカードと呼ばれますが、どちらも一緒のスペックです。
クレジットカードの発行は三井住友カードになります。ちなみに、同カード会社の自動リボである「マイ・ペイすリボ」に登録をすれば年会費は無料になります。
※自動リボのしくみはご理解の上ご活用ください。
そのもそもリボ払いって何?という方は「実は危険なリボ払い。リボ払い利用の問題点は高い金利と長期化する返済期間」の記事もぜひご覧ください。
本題から少しそれました……。
JFRカードは基本のクレジットカードポイントは利用額の0.5%となります。ごく普通(低い)水準ですね。その一方で大丸と松坂屋でのお買い物では100円の利用につき5ポイント(還元率5%)のポイントがたまります。なお、特価品・食品・レストラン・喫茶の利用については1%還元に率が下がります。
特徴的なのは、半年あたりの獲得ポイント(利用金額)に応じて以下のボーナスポイントがもらえるということですね。
- 5,000〜9,999ポイント:対象ポイントの20%
- 10,000〜14,999ポイント:対象ポイントの50%
- 15,000ポイント以上:対象ポイントの100%
基本還元率が5%ということを考えると、半年に10万円以上のお買い物で6%、20万円以上で7.5%、30万円以上で10%という計算になります。
OPクレジット
小田急百貨店のクレジットカードになります。年会費は500円(初年度無料)です。ただし、1年に一度でも利用があれば翌年も無料になるので年会費はほぼ実質無料といえるクレジットカードです。
小田急ポイントサービス加盟店での利用で最大10%のポイント還元を受けることができます。小田急百貨店の他にも小田急グループの店舗・ショップが多数加盟店となっています。小田急沿線沿いを利用している方はかなり利用しやすいと思います。ただし、店舗によってポイント還元率は違うので要注意です。
基本となるポイント付与はクレジットカード利用の場合200円につき1ポイントとなっています。基本還元率は0.5%です。
首都圏私鉄の電子マネーのPASMOにも対応しています。「SuicaとPASMOの違いを比較。どちらを使うのがお得なのか?」でも紹介したようにOPクレジットだと自動チャージにも対応しており、チャージでも小田急ポイントがたまります。このほか、同カードを使って乗車すると運賃のポイント還元もあります。
小田急沿線沿いに住んでいる方にとってはかなりお得なクレジットカードとなっているはずです。
TOKYU CARD ClubQ JMB
東急のクレジットカードになります。東急はJALとの関係が深く、TOKYU CARD ClubQ JMB PASMOという東急のクレジットカード、JALの会員カード(JMBカード)、PASMO(首都圏私鉄の交通ICカード)が一体化したクレジットカードが人気です。
年会費は1000円(+税・初年度年会費無料)となっています。
一般のお店での利用でたまるポイントは200円につき2円(還元率1%)と普通のお店での利用でも還元率が高いのが特徴的ですね。東急百貨店や東急ストア、二子玉川ライズ S.C.などの東急グループ店舗でご利用した場合、加盟店ポイントが最大10%付与されることになります。
東急百貨店だと3~10%と設定されています。
また、このほかにもOPクレジットと同様にPASMOへのオートチャージにも対応しています。オートチャージでは1000円につき10ポイント(1%)のTOKYU POINT還元になるほか、同カードをタッチTOKYU POINTの専用端末にタッチすれば10ポイント(1日1回)がもらえます。
東急沿線にお住まいの方には非常にお勧めできるお得なクレジットカードです。
京王パスポートカード
OPクレジット、TOP&ClubQと同様に私鉄系の百貨店系クレジットカードになります。
京王パスポートPASMOカード VISAと、首都圏私鉄の交通系ICカードのPASMOが一体化しています。
年会費は239円(税別・初年度無料)です。ただし年に1度以上のPASMOオートチャージがあれば年会費は無料となります。カードの発行は三井住友カードが担っています。
京王百貨店の利用がお得になるクレジットカードで、京王百貨店の利用で年間のお買い上げ金額に応じて5%、8%、10%のポイント(京王グループ共通ポイント)がたまります。ただし食品系については他カード同様一律1%です。
それ以外のお店での利用は三井住友カードの「ワールドプレゼント(ポイント)」がたまりますが、同ポイントは京王グループ共通ポイントに移行可能です。
PASMOへのオートチャージでも月間チャージ額の0.5%分のポイントがたまります。また、京王の電車とバス or タクシーを同じ日に同じPASMO(京王パスポートPASMOカード VISA)で乗車すると20ポイントがもらえます。
東武カード
東武グループの利用がお得になるクレジットカードです。他の東京私鉄系のクレジットカードと同様にPASMOが一体となったカードの「東京スカイツリー東武カードPASMO」が代表的なクレジットカードです。年会費は1000円で初年度無料です。年間に10万円以上のクレジットカード利用があれば1080ポイントが翌年度付与されるため、実質的に年会費が無料にできます。
東武百貨店でのお買い物が3~7%オフになります。また、駅ビルや東武ストアでも1%がポイント還元されます。
このほか、東京スカイツリー東武カードPASMOでPASMOのオートチャージを設定しておくとポイントがたまります(通常のクレジットカード利用ポイントとして付与)。
ペルソナ STACIAカード
関西の私鉄系百貨店の阪急百貨店・阪神百貨店がお得なクレジットカードです。代表的なクレジットカードとして関西の私鉄の交通系ICカードのPiTaPaが付帯した「ペルソナ STACIA PiTaPaカード」があげられます。
年会費は2000円で初年度から年会費が必要になりますのでご注意ください。
一般のお店での利用だと200円につき1ポイント(Sポイント)がたまります。阪急百貨店・阪神百貨店の場合は基本ポイント還元率は5%で、年間の利用金額が30万円を超えると7%、50万円を超えると10%になります。
ただし、他カードと同様に食品・レストラン・カフェ・クリアランス・セール商品は1%のポイント還元です。
関西の交通系ICカードのPiTaPaについては「IOCOCAとPiTaPaの違いを比較」でも紹介しました。関西の私鉄・市バスなどをよく使われる方にはお得な電子マネーとなります。
ミレニアムクラブオンカード
そごうや西武百貨店がお得なるクレジットカードです。年会費は無料。
西武・そごう各店で1,000円以上の購入で2%~7%のクラブ・オン/ミレニアムポイントが貯まります。 貯まったポイントは、「1ポイント=1円」として、西武・そごう各店でお買い物に使えます。
ポイント付与率は前年のお買い上げ金額によって変わります。20万円未満は2%、50万円未満は4%、100万円未満は5%、100万円以上は7%となります。さらに、プラスポイントフェア開催中は2%分のポイントが加算されます。
また、お誕生日月は対象商品を1000円以上購入すると1日につき200ポイントがもらえます。毎日というのがミソですね。毎日1000円のお買い物をすればそれだけで6000円相当のポイントがもらえるというのは太っ腹です。
ちなみに、このクラブ・オン/ミレニアムポイントとは別に1000円のお買い物ごとに5円相当の永久不滅ポイント(セゾンカードのポイント)もたまるようになっています。
ルミネカード
ルミネカードは関東を中心に展開しているルミネがお得なクレジットカードです。JR東日本のカード会社であるビューカードが発行をしています。JR東ということもあり、交通系ICカードのSuicaが付帯しています。年会費は953円で初年度無料となります。
特徴としてはルミネでのお買い物がいつでも5%オフになるというところでしょうか。また、年に4回ルミネカードの利用で割引率が2倍の10%オフになるキャンペーンが実施されます。実施期間は1週間程度と短いので上手に活用してくださいね。
長くなりましたが、各百貨店・デパート・ファッションビル関連のお得なクレジットカードをまとめてみました。皆様の参考になれば幸いです。
今、一番おすすめのモバイル回線は「楽天モバイル」です。
今は『楽天モバイル』が最強。楽天リンクを使えば通話かけ放題だし、パケットも使い放題で月々3,168円。データ通信をあんまり使わない人は1,078円で回線を維持できます。
さらに、家族と一緒なら110円OFF。
今なら三木谷社長からの特別リンクから回線を作ると、他社からMNPで14,000ポイント。新規契約なら7,000ポイントもらえるぶっ壊れキャンペーン中。
>>三木谷キャンペーン申し込みはこちら
※一人当たり最大5回線まで利用可能。
5回線までMNPすれば14000P×5=7万円相当の楽天ポイントがもらえます。