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デパート・百貨店の友の会(積立サービス)の比較と有効活用方法、デメリットの紹介。

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departマイナス金利による運用難で特に人気が出てきているのがデパート・百貨店の友の会(積立サービス)です。毎月一定額を積み立てていくことで1年後に対象のデパート・百貨店で利用できる商品券(カード)がもらえます。

その最大の魅力は利回りです。いずれのケースでも最大で年利8.3%に相当するボーナス商品券がもらえるようになっています(運用と考えたら実質利回りはもっと高い)。定期預金に預けてほとんど金利がゼロの状態で商品券という用途が限定されたものにはなりますが、高いリターンが期待できます。

今回は主要な百貨店・デパートの友の会・積立サービスを紹介、比較と友の会の活用方法やその利用の注意点やデメリットも合わせて紹介していきます。

友の会・積立サービスの基本的なしくみ

デパート・百貨店で多少の内容に違いはありますが、しくみはこうです。

・毎月一定額(5000円程度)を積み立てる(口座振替など)
・半年~1年で満期を迎える
・満期時には「積立額」+「ボーナス分」がもらえる
・会員カードにチャージされ、それをお買い物に利用できる

利用するにあたって、クレジットカードのような審査もなく誰でも利用することができます。
なお、昔は商品券という形で提供されており、譲渡・売却なども実質的には可能でしたが、そうした悪用(?)を防ぐためか、最近は友の会用の専用カードを通じて管理されるようになっており、譲渡や金券ショップなどへの転売はできなくなっています。

あくまでも「自分や家族の為の買い物をデパートでするためのもの」と考えておくべきです。

 

高利回りで運用ができる

毎月1万円を12ヶ月毎月払って1年後に13万円としてもらえるというプランが多いです。利回りにすると8.7%ですが、実質的なことを考えると初月の1万円は12ヶ月運用ですが、最終月は1か月の運用です。そのため、平均的な運用期間は実は6.5ヶ月となります。

12万円が6.5ヶ月で13万円になるわけなので実質的な利回りは15.38%と非常に高い運用をすることが可能です。

 

主要百貨店の友の会・積立サービスの比較

以下は主要な百貨店・デパートの友の会や積み立てサービス内容の比較です。ボーナス率は総額に対する商品券の額(表面上の数字)で表現しております。

名称 満期とボーナス率 備考・その他の特典
エムアイ友の会 6カ月:6.7%
1年:8.3%
使えるデパートが大きい。半年コースは月5000円のみ。1年コースは月5万円まで積み立てが可能。専用カードが発行され、三越伊勢丹オンラインストアでも利用可能です。友の会カードで全国1000以上の提携店での割引や一部の館内レストランの割引など。・三越・伊勢丹・岩田屋・丸井今井
関連記事:三越伊勢丹におけるクレジットカード、株主優待、友の会のお得度比較
ジョイクラス 6カ月:6.7%
1年:8.3%
エムアイ友の会と同様に2つのコース。半年コースは月2000円のみ。1年コースは最高月3万円まで積立可能。積立・ボーナスは友の会会員カードにチャージされる形となります。提携ホテルの割引や会員限定のセールなどの特典もあります・大丸・松坂屋
ローズサークル 1年:8.3% 1年コースのみの用意。積立額は月5000円~5万円。満期時は会員証・お買い物カードに積立・ボーナス分がチャージされる形となります。提携ホテルやレストランでの割引特典があります。・高島屋
東急ファミリークラブ 6カ月:8.3%
1年:8.3%
半年コースも1年コースもボーナス率が同様なのが特徴的です。差がないのなら満期が早い半年コースの方がお得になると思います。半年コースは月5000円、1年コースは月3000円~3万円までと選べます。会員カード方式。その他、東急リゾートでの割引などグループ各社での割引サービスが用意されています。・東急百貨店
クレソンサークル 6カ月:4.1%
1年:4.1%
クレソンサークルもボーナス率は半年・1年共通。率が他の友の会と比べて低く見えますが、同時に提供される東武友の会会員証を提示すれば5%割引がプラスされるので実質利率はほぼ同様と言えます。なお、積み立て分+ボーナス分は「商品お取替券(商品券)」です。・東武百貨店
阪急友の会 1年:8.3% 通常の友の会と同様の「ボーナスコース(満期時に1ヶ月分ボーナス)」と「招待コース」があります。招待コースの場合は1口5000円の会費制で満期時には6万円分の商品券がもらえます。お買い物ボーナスはありませんが、観劇・展覧会・行楽地に年3回無料招待してくれます。お買い物券(5000円券)とボーナス券(1000円券)の商品券方式となります。・阪急百貨店 ・阪神百貨店
小田急レディスクラブ 6カ月:8.3%
1年:8.3%
小田急レディスクラブという名称の通り、女性限定の友の会です。半年、1年コースでボーナス率は同様です。他に数回、新宿店・町田店・藤沢店・オアシスあつぎでのご優待(5~10%オフ)も利用できます。・小田急百貨店
クラブMG 1年:8.3% 1年タイプのみ。会員カード方式となります。会員には会報誌「ポジティブ」が毎月届きます。この他、文化催事への無料での招待や提携レストラン・ホテルでの割引サービスなどが利用できます。・松屋
京王友の会 1年:8.3% 通常の友の会と、0歳(妊婦含む)~12歳の子どもがいる場合はキッズクラブというバースデー特典などがあるプランに入ることもできます。積立・ボーナス分は会員カード方式で管理されます。・京王百貨店
京阪友の会 1年:8.3% 会員カード方式となります。京阪百貨店各店で利用できますが、京阪モールでは利用できません。京阪百貨店の各店で商品代金が5%割引になる「京阪百貨店お買物優待券」ももらえます。・京阪百貨店
近鉄友の会 1年:8.3% 会員カード方式となります。友の会主催の旅行会や、映画などのご優待、グルメや手芸の講習会などの催事の招待や文化サロン入会金割引などのサービスがあります。また、会報誌「近鉄友の会ニュース」」もお届け。・近鉄百貨店
名鉄百貨店友の会 1年:8.3% 1年後の満期特典の他、入会時にも友の会会員カード提示で5%割引になります。・名鉄百貨店

※2016年4月20日に各公式ホームページから収集した情報を元に作成。

 

ボーナスは実質的な利回りにするともっと高い

ボーナスの計算については1年間の総額単位での計算としていますが、実際には毎月の積立となるので実質的な利回りは高くなります。

たとえば、5000円を毎月積み立てした場合、1年間に6万円が積立額となります。ボーナス1ヶ月分の5000円がボーナスとなり、率にすると8.3%です。

ただ、実際に積み立てをした期間と金額でみると話は違います。友の会を積立投資とみた場合、最初の5000円は確かに12月運用しているわけですが、最後の5000円は1ヶ月しか運用されないわけです。となると運用総額(6万円)の平均運用期間は6.5カ月に過ぎません。

そう考えると友の会投資の実質的利回りは1.846倍の15.32%にまでアップすることになります。投資と考えれば、さらにお得度が高い運用になりそうですね。

このボーナス分は一時所得に該当しますが、年間の控除額を考えると友の会のボーナスが課税されるという方はほとんどいないはずです。

 

なぜこんな高いボーナスを出せるのか?

顧客の囲い込みと購入金額の増加という狙いがあるようです。商業集積地では百貨店やデパートが多数ある為、顧客にひいきのお店にしてもらうことはデパートにとって重要です。

友の会を利用するということはそのデパート・百貨店を利用するということを明言するようなものです。また、過去のデータとして友の会を利用している人はそうでない人よりも消費金額が多いという統計がでています。

そうしたことを考えると、友の会を利用するユーザーというのは、百貨店にとって非常にロイヤリティの高いお客様となります。そのための販促費的な意味も含めて実施しているのが友の会(積立サービス)なのだと思います。

なお、いくら高い利回りであったとしても実質的にデパートが負担するのは表面上の8.3%分にすぎません。実際に百貨店が販売している商品で最終的な利益率が8.3%を切るような商品はほとんどないでしょう。

そのため、銀行預金などのようにどこでもつかえる現金でバックするケースと違って高いボーナスを出すことができるわけです。百貨店・デパートが損をしているわけではありません。

 

デパート友の会にはデメリットや注意点もある

リターンという面はかなり優れていますがいくつか注意点があります。

 

1)その百貨店の買い物でしか使えない

そりゃそうだ、というお話ですが、友の会・積み立てカードによる利用は対象となる百貨店のみの利用となります。使い切れないほどの積み立てをするのはあまりよろしくないですね。

 

2)実際に利用できるのは1年後(半年後)から

積立は半年~1年なので実際に使えるのは来年になってからです。今すぐ欲しい物を買うために友の会というのはあまりお勧めできないです。

 

3)他の割引サービスとの併用ができないことが多い

デパートの多くは、自社クレジットカードや、株主優待などのような割引サービスを行っていることが多いです。友の会を利用する場合にはこうした割引サービスとの併用ができないことが多いです。他に割引となるクレジットカードや株主優待などをお持ちの場合はご注意ください。三越(伊勢丹・岩田屋)のケースになりますが「三越伊勢丹におけるクレジットカード、株主優待、友の会のお得度比較」でも比較しています。
一方で、割引が利用できないハイブランド商品の購入を考えている方などにとっては、百貨店での実質割引を受けるには友の会しかない状況なので、一概に友の会のメリットが無いというわけではありません。

 

友の会というサービスはお得なことには間違いがありませんので、サービス内容等を理解した上で上手に活用してください。
以上、デパート・百貨店の友の会(積立サービス)の比較と有効活用方法、デメリットの紹介でした。