クレジットカードを使うとき、リボ払いにしていませんか?

リボ払い(正確にはリボルビング払い)というのは、クレジットカードの支払い方法としてかなり問題があります。もし、あなたがリボ払いを使っているというのであればいますぐにやめてしまいましょう。今回はその理由・問題点に加え、リボ地獄から抜け出すための具体的なステップについても紹介していきます。

リボ払いは毎月の支払いが少ない魔法の支払い方法?

リボ払いというのは、毎月のカード利用金額を問わず、予め定めた一定の金額だけを毎月支払えばいいという返済方法の一つです。

たとえば、3万円のお買い物をしたとしても、毎月のリボ支払額を5,000円にしていれば、翌月の支払いは5,000円だけで済みます。その翌月も支払いは一定額の5,000円となります。利用金額が多くても支払いを一定額にすることができるわけです。

私は色々な人とお金の話をすることも多いのですが、ときどきリボ払いをまるで月々の支払い金額を減らせる魔法の支払い方法みたいに勘違いしている人もいらっしゃいます。

ただ、これは大いなる勘違いで、リボ払いというのはいうなれば、借金をして買い物をしているだけです。

なぜ、カード会社はリボ払いを勧めるのか?

クレジットカード会社の収益は大きく「加盟店からの手数料収入」と「カード利用者が分割・リボ払いすることによる金利・手数料収入」の二つからなっています。そのうち、カード会社にとって利用者からの金利・手数料収入を最大化するための仕組みが「リボ払い(リボルビング払い)」です。

そのため、リボ払いはクレジットカード会社にとってはどんどん使ってほしい支払方法です。

テレビCMなどでリボ払いはスマートだ、というような内容のものを作ったり、リボ払いにすればポイントがたくさんもらえるといったような特典をつけたりするのは、金利や手数料で儲かるからです。

この記事はそんなリボ払いについて正しい知識を持ってもらうことを目的にしています。リボ払いの仕組みから、なぜリボ払いが危険なのか?実際の数字も用いながら説明していきたいと思います。

クレジットカードの支払方法と金利・手数料の仕組み

まず、クレジットカードの支払方法は大きく「一括払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」「リボ払い(リボルビング払い)」の4種類が基本です。

そのうち、一括払いとボーナス一括払いは金利手数料はかかりませんが、分割払いとリボ払いは基本的に手数料(金利)がかかってきます。

クレジットカード会社の手数料は年率15.00%前後とかなり高い水準になります。(※楽天カードの通常カードやPINKカードの場合は年率17.64%とさらに高めに設定されています)

この年率15.00%前後という数字は、利息制限法という法律によって定められた上限金利(借入額100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%)に近い水準です。銀行に定期預金をしていても1%も金利がつかない昨今でこの水準は非常に高いと言わざるを得ません。

まず大前提としてクレジットカードの分割やリボ払いを利用するとかなり高い金利負担をしなければならないということを抑えておいてください。

リボ払いの方式の種類(元金定額方式と元利定額方式)

リボ払いには、大きく分けて2つの支払い方式があります。ご自身のカードがどちらを採用しているかによって実際の負担額が変わるため、仕組みを理解しておくことが大切です。

リボ払いの2つの方式
  1. 元金定額方式:毎月決まった「元金」に加えて、その月にかかった「手数料」を支払う方式です。残高が減るにつれて手数料も減るため、毎月のトータルの支払額は徐々に少なくなっていきます。
  2. 元利定額方式:元金と手数料を合わせた「トータルの支払額」を毎月一定にする方式です。毎月の支払額が完全に固定されるため管理はしやすいですが、支払額の多くが手数料に充てられやすく、元金がなかなか減らないというデメリットがあります。

リボ払いが危険な4つの理由

中でもクレジットカードのリボ払いは危険度マックスの支払い方法です。

  1. 借金が積みあがりやすい仕組みになっている
  2. 未返済残高に高い手数料(金利)がかかる
  3. 借金をしている意識が小さく気づきにくい
  4. 住宅ローンや各種ローン審査への悪影響がある

という4つの問題が組み合わさることで相乗的に負担が大きくなる仕組みになっています。

その具体的理由を以下で説明します。

分割払いと違い、返済が長期化しやすい仕組みになっている

たとえば3万円の商品を3回払い(分割払い)で購入したとしましょう。この場合、翌月から3か月にかけて1万円+手数料を支払い3回で完済する仕組みになっています。3万円のお買い物を2回(計6万円分)した場合、翌月から3か月にかけて2万円+手数料を支払う形になります。

一方で、リボ払いの場合は少し違います。月々の最低返済額を決めておけば、いくら使っていても返済額は最低返済額だけとなります。

たとえば毎月1万円と決めていれば1万円だけを決められた日に返済するだけでOKとなります。

そのため、【月の利用金額>毎月の返済額(リボ払い設定額)】となっているような場合、永遠に返済が終わらないことになります。

月々の返済額は一定ではあるのですが、借金が後ろでドンドン積みあがっていく仕組みになっているのです。

仮に毎月3万円のカードショッピングをして、リボ払い支払額が月々5,000円という場合、1年後には金利負担も含めると約32万6,000円の未返済残高が積みあがることになるわけです。

未返済残高に高い手数料がかかる

そして、その未返済残高に対してはリボ払いの年率15%前後という消費者金融の上限金利(年18〜20%)に迫るような高い手数料(金利)が発生することになります。

未返済残高が小さいうちは15%といっても金額的には大したことはありませんが、前述のように、月々の返済額を超えたお買い物を続けると未返済残高が積みあがっていき、手数料部分も高額化していきます。

先ほど例示した30万円の未返済残高があるとすれば、1カ月に発生する手数料(金利)は3,750円に達します。月々の返済額が5,000円とすれば、返済額のうち75%もの金利を払っている状況になります。

借金をしている意識が小さい、無駄遣いをしやすい

クレジットカード払い全体に言えることですが、支払いが後になると、人は無意識的に支払いを軽く見る傾向があるそうです。

これは行動経済学という分野でも研究されていて、カード払いの場合、無駄遣いが発生しやすいという研究もされています。
参考:クレジットカードで無駄遣いが2割増える?

さらに、リボ払いという決済方法は、毎月の支払いが固定化されているため、支払いの感覚も薄くなっていきます。本質的には借金をして買い物をしているだけなのに、そのように感じないわけです。

でも前述で述べた通り、返済額以上の買い物をリボ払いでしていると借金の残高は減りません。

そうしているうちに、未返済残高が積み上がり、とんでもないことになってしまった……。というケースが後を絶ちません。

実際、リボ払いになっていることを知らずに、クレジットカードが使えなくなって(未返済残高が利用限度額を超えて)初めてリボ払いの残高が貯まりにたまっていることを知る、という悲しいケースも少なくありません。

住宅ローンや各種ローン審査への悪影響

リボ払いの残高が残っていると、将来的に住宅ローンや自動車ローンなどの大きな借入をする際に悪影響を及ぼす可能性があります。

リボ払いの残高は信用情報機関に記録されており、金融機関からは「すでに借入がある状態」とみなされます。そのため、住宅ローンの審査に通らなくなったり、希望する金額を借りられなくなったりするリスクがある点にも注意が必要です。

リボ払いに誘い込む巧妙な手口に注意

こうしたことで、リボ払いは危険だということはお分かりいただけたかと思います。また、この記事を読むまでもなく、リボ払いって危ないよね!ということをご存知の方も多いと思います。

ここからはそれを理解した上でも危険な、リボ払いに誘い込む巧妙な手口にご注意という話です。

  • リボ払い専用カード
  • リボ払いを前提としたキャンペーンで訴求するケース

最近ではリボ払い専用のクレジットカードはもちろん、通常のクレジットカードでも自動リボといったサービスがあり、支払いを勝手にリボ払いにするようなサービスがあります。

リボ払い専用クレジットカードは特典がいっぱい

クレジットカードの中にはリボ払い専用のクレジットカードというものがあります。こうしたカードの場合、支払いをすれば仮に店頭で「1回払いで」と決済をしたとしても自動的にリボ払いになります。

恐ろしい話ですね。

こうしたリボ払い専用のクレジットカードは、実は見た目は結構良さそうに見えるんです。

ポイント還元率が高かったり、カード会員向けの特典がすごかったりします。

ただ、年率15%という手数料(金利)の高さを考えると、それがお得とは決して言えそうにないですね。

通常カードでも自動リボなどのサービスがある

また、リボ払い専用のクレジットカードでなくても、クレジットカードの支払額が自動的にリボ払いとなるようなサービスもあります。

各社の自動リボサービスの例

  • JCB(支払名人/スマリボ)
  • 三井住友カード(マイペイすリボ)
  • 楽天カード(自動リボ)
  • イオンカード(リボ変更サービス「全リボ」)
  • ポケットカード(ショッピングリボ宣言)
  • セゾンカード(リボ宣言)
  • ライフカード(AUTOリボ)
  • 三菱UFJカード(登録型リボ「楽Pay(らくペイ)」など)
知らない間に借金?クレジットカードの自動リボ払いの仕組みと解除方法・注意点を徹底解説クレジットカードの利用において注意したいものの一つにクレジットカード各社が提供している自動リボというサービスがあります。 自動リボ...

こうした自動リボに登録をすると、すべての支払いがリボ払いとなるわけです。ちなみに、こうした自動リボ払いのサービスですが、「登録で○○○ポイントプレゼント!」みたいなキャンペーンで申し込みとなるようなケースもあります。

リボ払いはキャンペーン等で活用もできるけど……

なお、こうしたリボ専用のクレジットカードや自動リボ払いサービスは仕組みや内容を知ったうえで利用すればお得になるケースもあります。たとえば、カード会社はリボ払いユーザーを増やすためにあの手この手のキャンペーンを行っているので、そのキャンペーンを活用するという方法です。

ただ、リボ払い特典を活用する際は、「リボ払い専用カードや自動リボの利用はするけれども手数料は(できるだけ)払わない」というのが大前提にあります。

たとえば、自動リボの登録をしておけば年会費が大きく割引になるけど、月々の支払額を1回払いになるように調整しておけばリボ手数料は払わずに済むといったようなテクニックです。

こうしたテクニックは当ブログ以外にも様々なWEB媒体や雑誌などでも取り上げられることがありますが、仕組みを熟知している人向けのお話です。

手数料(利息)発生の仕組みや繰り上げ返済などのルールを理解している必要があります。

この点については以下の記事でも説明しているのでご参照ください。

リボ払いをしているなら今すぐやめよう

リボ払いというのは「毎月の返済額は小さく、でも長く返済する事で高い金利を支払う」という、負担の繰り延べでしかないことを理解しましょう。

中には10年以上の期間をずーっとリボ払い返済があるという方もいるそうです。借金地獄や多重債務状態となっている方の中にはこの「リボ払いが入口」となった方も多数いらっしゃるようです。

この記事をお読みの方で、現状リボ払いを漫然と利用している方がいるのであれば、今すぐに利用をやめましょう。

また、クレジットカードの管理画面や利用明細などを確認し、どれくらいの未返済残高があるのかを確認してください。

リボ残高があるなら早期の繰り上げ返済を実施する

もしも、現段階でリボ払いの残高があるのであれば、繰り上げ返済という方法で返済をしましょう。今すぐの一括返済は無理という人でも、月々の返済額を増額するなどして返済を進めていきましょう。

リボ地獄から抜け出すための具体的なステップ

  1. 現在の残高と金利を確認する:まずはカード会社の会員サイトや利用明細で、現在の「未返済残高」と「適用金利」を正確に把握します。
  2. 毎月の返済額(設定額)を引き上げる:会員サイトから、リボ払いの毎月の支払い設定額を全額、または無理のない範囲で最大まで引き上げます。
  3. 口座振込やATMから繰り上げ返済を行う:資金に余裕がある場合は、カード会社の指定口座へ直接振り込んだり、提携ATMから入金したりすることで、元金を一気に減らします(手続き方法はカード会社により異なりますので、事前にサポートデスクへ確認するか会員サイトをチェックしてください)。

何度も書いていますが、リボ払いの金利は年率で15%程度になります。

この利率を投資や運用などであげることは、普通の方法では無理で、相当リスクをとる必要があります。

借金返済は低リスクで魅力的な投資と考えよう 」という記事でも紹介していますが、リボ残高の返済などは投資や貯金に優先して行うべき事項です。

時々、驚かされるのはリボ払いを利用しながら、株式投資や投資信託などに投資をしているというような人がいることです。基本的にクレジットの金利を確実に上回るリターンを投資であげるのは不可能です。

預金に余裕がある(運用にお金を回している)という方は、すぐに一括返済をしましょう。そっちの方がよっぽど有利に運用していることになります。

借換ローンを組んで返済するほうが低コストになるケースも

クレジットカードにおけるリボ払いの金利の設定は一般的に15%程度となっています。この金利水準は個人向けの借金・ローンと比較してもかなり高めの水準になっています。

  • JCBショッピングリボ:15.0%
  • 三井住友カードショッピングリボ:15.0%
  • 楽天カードショッピングリボ:15.0%(※通常カード・PINKカード等は17.64%)

現時点でリボ払いの未返済残高が数十万という水準であるというのであれば、金利15%という利率水準から逃げる意味合いでも銀行のカードローンなどの比較的低利な融資を利用して融資を受ける、または借り換えローンを利用するという手もあります。

リボ払いのために借金するということに抵抗感を感じる方も多いかもしれません。ただ、金利削減効果は小さくありません。

たとえば未返済残高が60万円あり、金利をリボ払いの15%からカードローンで7%まで落とすことができ、毎月3万円ずつ返済していくとしましょう。
すると返済総額は以下のようになります。

  • リボ払いのまま返済:約69万4,768円
  • 借り換えをして返済:約63万9,863円

ただでさえ高い金利を支払うことになるわけなので、返済方法を見直すのは非常に有効です。

過払い金請求の可能性について

もし、2010年以前から同じクレジットカードでキャッシングのリボ払いを長期間利用している場合、グレーゾーン金利時代の高い金利を支払っていた可能性があります。

その場合、弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、払いすぎた利息が戻ってくる「過払い金請求」ができるケースがあります。心当たりがある方は、一度専門の法律事務所などで無料相談を受けてみることをおすすめします。

困った時の国民生活センターへの相談窓口

「気がつかないうちにリボ払いになっていて、高額な手数料を請求された」「リボ払いの解除方法がわからず困っている」といったトラブルは、国民生活センターや消費生活センターにも多数寄せられています。

自分一人で解決するのが難しいと感じた場合は、早めに消費者のための公的な相談窓口である「消費者ホットライン(局番なしの188)」などに相談するようにしてください。

以上、実は危険なリボ払い。リボ払い利用の問題点は高い金利と長期化する返済期間というお話でした。

ABOUT ME
ふかちゃん
マネーライフハックの編集長 兼 管理人です。節約やマネー術などについての情報発信を2004年から続けています。
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