株式投資において、どの株に投資をするべきなのかに迷う人は少なくありません。そんなときに役立つのが証券会社(ネット証券)が提供しているスクリーニングツールと呼ばれるものです。
スクリーニングとは“ふるいにかける”という意味で、上場している3000を超える銘柄を様々な条件で絞り込むことができるのです。
今回はそんな便利な株のスクリーニングツールの上手な使い方と注意点などをまとめていきます。
おすすめの株のスクリーニングツールを提供する証券会社
株のスクリーニングツールについてはネット証券の多くが自社に口座を持っている投資家に対して無償で提供しています。
スクリーニングできる項目に多少の差はあるものの、いわゆる大手といわれるネット証券なら大差はありません。
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などが代表的ですね。口座開設後にサービスサイトにログインすればツールにアクセスできるはずです。
株のスクリーニングツールの使い方
スクリーニングはツール自体よりもそれを“どう使うか?”という事の方が重要です。結局は絞り込みツールですから、どんな条件でスクリーニングするかという条件の方が大切なわけです。
そうした条件を単独または併用して使う方法が代表的です。
株価指標・財務指標スクリーニングする
スクリーニングツールの使い方としてで代表的な方法としては株価指標や財務指標があります。
- PER(株価収益率)
- PBR(株価純資産倍率)
- 配当利回り
- 自己資本比率
これらは現在の株価が割高、割安といったことを収益性や資産から見ることができる指標です。
PER、PBRはどちらも低いほど、株価は割安水準にあるといえますね。低PER、低PBR銘柄というのは、いわゆる割安株を発見するうえでの基本といえるかもしれません。
配当利回りは、投資家からみればインカムゲインの大きさになります。自己資本比率はその会社の安全性(安定性)の指標になりますね。
経営指標でスクリーニングする
PERやPBRは正直言って基本中の基本といえる指標です。これだけでなく、様々な指標を組み合わせることであなただけのスクリーニングをしてきましょう。
- ROE(株主資本利益率)
- 経常利益変化率
この二つは会社の経営状況を知るうえで重要なツールです。
ROEは株主資本利益率といって、株主資本をどの程度の利回りで運用できているかという経営効率性の指標となります。
また、経常利益変化率というのは会社の本業の収益力を示すという経常利益がどの程度変化しているか?(増えているか?)ということを示しています。
低PER、低PBRな会社でも経常利益が減っている会社は先細りなので危険とみることができますよね。逆に高PERでも売買ゲームで収益(経常利益)が伸びている会社であれば、そうしたPERも正当化されます。
テクニカル指標でスクリーニングする
最期はテクニカル指標です。いわゆるチャートですね。
- 株価移動平均乖離率
- ヒストリカルボラティリティ
- RSI
- その他チャートの動き
これらは過去の株価の動きからスクリーニングできる指標となります。
たとえば移動平均からの乖離であれば、過去〇日の平均からどの程度乖離しているかを見ることができます。直近で大幅に下落した銘柄、大きく上昇した銘柄などを探せます。
ヒストリカルボラティリティについては値動きの幅です。大きいものほど、荒い値動きをしているという事がわかりますので、動きの激しい銘柄(小さい銘柄)を探すときに便利です。
RSIは相場の過熱感を示す指標です。買われすぎや売られすぎなどを見ることができます。
この他にもチャートの動き(サイン)から探すこともできます。
- ゴールデンクロス出現(買いサイン)
- 一目均衡表雲上抜け(買いサイン)
- デッドクロス出現(売りサイン)
- 一目均衡表雲下抜け(売りサイン)
などが代表的です。
株のスクリーニングツールの注意点
株のスクリーニングツールは便利な反面いくつかの注意点もあります。
それは指標として使っている数字が“いつ”を基準にしているかということです。
スクリーニングツールは、ほぼリアルタイムで反映している数字と、過去のデータないしは予測データを反映しているものがあります。
たとえば、株価という常時観測可能な数字はほぼリアルタイムの数字が反映されています。一方で、「配当金」「営業利益」「純資産」などの経営や財務に関する情報はリアルタイムではありません。
特定の時期(過去)や、予想数字などが入っているわけです。
そのため、「直近の発表や報道などに対応できていない」というケースがあるのです。
具体的に言えば、業績の下方修正などの業績悪化ですね。
こうした情報がスクリーニングツールには反映されていないことがあるわけです。そのため、スクリーニングツールを使って、非常に良さそうな銘柄を見つけたとしても、それだけで判断するのではなく、その銘柄や業界について何か悪材料が出ていないかを、ニュースサイト等でチェックするようにしましょう。
以上、おすすめ株(株式)を探すためのスクリーニングツールの活用術と注意点についてまとめてみました。
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