人生にはおおよそ3つの貯金・貯蓄をしやすい時期というものがあります。
一つ目は「独身・夫婦2人の時期」、二つ目は「子どもがまだ小さい時期」、三つ目は「子どもの独立後」です。
ライフステージにおけるこれらの時期に集中的に貯金・貯蓄をすれば、余裕のある家計のプランニングが可能になります。逆にこの時期に貯金・貯蓄ができないと、将来苦しい思いをすることになるでしょう。
今回はそんなライフステージ別に考えたい貯金の方法や資産運用への考え方などを分かりやすく紹介していきます。
お金は貯めやすい時期と貯めにくい時期がある
冒頭にも書いたように、人生にはお金を貯めやすい時期、貯めにくい時期があります。貯めやすい時期にちゃんと貯金できるようにすることが大切です。
<貯めやすい時期>
- 独身、夫婦二人の時期
- 子どもが小さい時期(中学校入学まで)
- 子どもの独立後
<貯めにくい時期>
- 子どもが中学校~大学生くらいまでの間
独身時や夫婦二人のタイミングは貯金
ライフステージにおいて独身や夫婦二人で子どもがいない時期というのは経済的に一番余裕がある時期です。特に夫婦二人が共働きという状況は家計に相当な余裕ができる時期と言えるでしょう。
この時期は月収の3割程度といった具合に割合や金額を決めて貯金に回すようにしましょう。この時期は経済的に余裕があるため浪費や贅沢をしがちですが、将来の為にも貯金をする習慣を身につけましょう。
この時期、余裕があるだけに生活を豪華にしすぎると子どもができてからが大変になったりします。しっかりと貯金を心がけていきましょう。
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まずは、先取り貯金(積立貯金)などの形で先に貯金をしてから、残りのお金で生活すると言うようにして、毎月確実に貯金できるようにしていくのが理想です。
余剰資金は投資(資産運用)に回して殖やす努力もしよう
また、貯金したお金も当面は予定がないケースも多いと思います。「若さ=長く資産運用できる」ということですので複利効果をうまく活用するという意味でも、投資を考えるのもよいと思います。
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子どもが小さいタイミングは将来を見据えた貯金を
幼稚園(保育園)に行くまで、小学校低学年(公立)も両親の経済的な負担は小さい時期です。
幼稚園に入園するまでは、コザコザとしたものを買う費用はかかるでしょうが、子ども手当(児童手当)などのプラスとなる収入も考えると負担はかなり小さくて済みます。
また、小学校においても公立であれば教育費はまだそこまでかかりません。「公立・私立小学校でかかる教育費・学費」によると公立小学校の1年にかかる教育費(学外活動も含む)はおおよそ年30万円程度です(私立だと年145万円!)。
私立だと難しいかもしれませんが、公立の小学校に行かせているというのであれば、まだ貯金余力はあるはずです。
その後の中学校、高校、大学と子どもが大きくなると教育費用などはさらに重くなっていきます。子どもが高校、大学に通っているタイミングでは年収の4割近くが教育費に消えるというデータもあります。子どもがまだ小さいうちはしっかりと貯金をするべきタイミングです。
子どもの年齢から逆算した資金需要を考える
子どもが生まれ後、その子の年齢からお金が必要になる時期を逆算できます。一番お金がかかる時期は高校~大学生の時期になるので、子どもが18歳くらいになるのに合わせた教育資金設計を考えておきましょう。
多少のリスクを取ることはできますが、必要な時期が決まっているということは理解しておく必要があります。一定金額は定期預金や国債、学資保険のような確実性の高い形で残しておくべきですね。
長期的な運用手段は非課税運用などを活用して殖やす
また、30代、40代くらいが多いと思いますが、安全性の高い預金だけだと、ふやしていくのが難しいです。資金の一部は投資や運用で殖やすことも考えていきましょう。
株式投資や投資信託などに投資をするのが一番ですが、中でも、運用益が非課税となる手段を活用することで投資効率は大きくUPします。
お勧めの方法としては「個人型確定拠出年金(iDeCo)」で老後資金を貯め、「NISA(つみたてNISA)」で短期~中期の運用がおすすめです。
子どもの独立後は最後の貯金チャンス
子どもが学校を卒業し、社会人として独立した後は、自分たち夫婦の老後のために一番貯金を頑張るべきタイミングです。
子どもが大学を卒業して独立することで養育にかかる費用から解放されるからです。その時期は親(自分)の収入も一般に高いことが多いため、支出が減ることで家計収支(フリーキャッシュフロー)が大幅に改善し、貯金をすることができるというわけです。
この時期になると“老後”が目前でもあるため老後のためのお金をどうするかを計画していきましょう。
大きなリスクはもう取らない
この時期からは大きな運用リスクはあまりとるべきではありません。
老後が迫ってくると資産運用で大きく損をすると取り戻すのが難しくなります。現役時代ならそこは収入でカバーできますが、老後が近づくとそうはいきません。
資産運用をしてきた人も大きな○○ショックなどに巻き込まれて資産が大きく減るのを防ぐため、運用資産の内、リスク資産の割合を徐々に減らしましょう。
退職金運用みたいな話もよく聞きますが、同じ理由で退職金を大きなリスクのある手段で運用するべきではないと考えます。
晩婚化・晩産化で貯められない家庭も増える……
近年は晩婚化、晩産化が進んでいます。「進む晩婚化と晩産化で知っておきたい妊娠率低下・不妊症の関係」によると、第1子出産の平均年齢は30.3歳(昭和55年は26.4歳)です。
晩産化によって、子どもの独立~定年退職までの期間が短くなってしまうとその分、本来の貯蓄しやすい時期がどうしても短期間化してしまいます。
場合によっては、定年より後に子どもが独立するというようなご家庭もあるかもしれません。
この3番目のタメ期については、子どもが生まれた時点である程度の予測ができるはずです。
そのような状況だと言うことであれば、共働きで家庭の収入を増やしたり、大きな支出(生命保険、マイホームや自動車等の固定資産購入など)を見直すなどして、自分たちの老後設計が破綻しないように前々から考えておく必要があります。
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