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意外と知らない国民年金と厚生年金の違い

nenkin意外と知らない方が多い項目として挙げられるものに公的年金制度が挙げられます。国民年金(基礎年金)や厚生年金といった公的年金制度は私たちの老後の備えとなるだけでなく、障害を負った時や子どもや家族を残して死亡した場合の遺族保障などの面でも必要なセーフティーネットです。

制度の概要は抑えておきましょう。まずは、基本ともいえる国民年金と厚生年金の違いを紹介します。

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国民年金(基礎年金)とその上乗せとなる厚生年金

まず、ベースとして理解しておくべきこととして、国民年金は基礎年金と呼ばれ、日本に住む人の最も基本的な保障、最低ベースの保障となります。いわゆる1階建ての年金部分と呼ばれる年金ですべての基礎といえます。

続いて、厚生年金は形としては「国民年金を内包する追加の年金」」となります。厚生年金に加入している方は「厚生年金保険料」を支払っていますが、この保険料には国民年金保険料が含まれているのです。

つまり、厚生年金というのは国民年金の上に加算される年金です。それゆえ「年金の2階建て部分」と呼ばれます。

 

国民年金と厚生年金の保険料(年金保険料)の違い

国民年金保険料は所得や収入にかかわらず一定額となっています。
2014年度:15,250円/月
2015年度:15,590円/月
2016年度:16,260円/月

※まとめて納付することで割引を受けることができます。

以上のように年度によって金額(保険料)は変わりますが、だれだも定額となります。ただし、一定の収入以下のように所得条件によっては免除などの仕組みもあります。詳しくは「国民年金が払えないときは免除や猶予の申請をしよう」をご覧ください。

 

厚生年金保険料は収入(標準報酬月額)で変わる

厚生年金保険料は収入(標準報酬月額)によってことなります。
以下は平成26年(2014年)9月からの標準報酬月額別の厚生年金保険料です。

20万円:34948円 /実質負担17474円
30万円:52422円 /実質負担26211円
40万円:71643円 /実質負担35821円

厚生年金保険料は会社と労働者が折半して豊富しているので実際の保険料は左側の金額となりますが、実際の労働者負担は右側の金額となります。月収が20万円くらいだと実質負担額でいえば、国民年金とはさほど差がありませんね。

収入が大きくなるほど年金保険料は増加しますが、厚生年金は実際に給付を受けるときも「報酬比例」となっており、これまでに支払った保険料が高い人ほど、実際に受け取れる年金額なども大きくなります。

それでは、支払う保険料ではなく、今度は受け取る方(年金受給)について見比べていきましょう。公的年金は年金として「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」の3つがあります。

 

老齢年金の違い(老後の年金の金額差)

老齢年金というのは老後に受け取れる年金です。老齢年金は老齢基礎年金(国民年金部分)を基本として、厚生年金加入者は報酬比例部分を受け取るという形になります。

実際にどのくらいの差が出るのか?という点は現役時代の報酬額などによっても変わってきますので一概には言えませんが、厚生労働省が統計として出している数字があるので比較していきましょう。

国民年金のみを受け取っている人の年金額(月額):49632円
厚生年金受給者の平均受給年金額(月額):149334円
(平成23年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況より)

となっています。結構驚きの差がありますね。月に10万円もの年金受給額に差があるという計算になるというわけです。老後を20年と考えても2400万円も受給額に差が出る計算となります。

 

障害年金の違い(障害を負った時の年金)

障害年金というのは高度な障害を負ってしまった場合に給付される年金です。
国民年金(障害基礎年金)は障害を負った時に下記の給付がなされます(平成24年4月)。

障害等級1級:966,000円(年間)
障害等級2級:772,800円(年間)

ただし、厚生年金に加入していれば、過去の報酬額(収めた厚生年金保険料)や配偶者の有無などによって上乗せが行われる他、国民年金だけだとでない、「障害等級3級」の場合でも年金の給付がなされます。

 

遺族年金の違い(遺された遺族への年金)

遺族年金は遺された家族が生活するための年金です。国民年金(遺族国民年金)の場合、遺族に18歳未満の子がいる場合に支給されます。あくまでも「子」に対する支給となりますので、子がいない夫婦の場合は給付されません。また、子がいた場合でも18歳以上になった場合は打ち切りとなります。

一方で厚生年金(遺族厚生年金)は手厚いです。
遺族基礎年金に加えて、死亡した世帯主のこれまでの厚生年金保険料に応じた年金額、子が18歳を過ぎても、年齢などの条件を満たしていれば「中高年寡婦加算」などの形で遺族年金を受け取ることができ、その年金は遺された方が老齢基礎年金を受け取れるようになるまで続きます。

 

厚生年金は国民年金と比較しても充実した保障となっている

ここまで見ても分かる通り、厚生年金というのは老後だけでなく、万が一のときもかなり充実した保障を受けることができるようになっています。

 

サラリーマンは民間の医療保険・死亡保険などはかなり不要かも……

そのため、厚生年金に加入するサラリーマンやその家族は過度に生命保険や医療保険などに加入しなくても結構公的な保障だけでもやっていけるという部分が大きいのです。

自分に万が一のことがあっても遺族に対しては比較的手厚い遺族年金が給付されます。病気や怪我の時は年金ではないですが健康保険から「傷病手当金(収入の6割を保障)」などが給付されます。高度障害の際は障害年金だって出ます。

社会保険料が高い。サラリーマンはどれだけ社会保険料を払っているのか?」でも指摘したように年金保険料を含む社会保険料(健康保険+介護保険+年金保険)はかなり高額で会社負担分も含めれば収入の3割を保険料として払っている計算になります。

これに追加して民間の生命保険料や医療保険料を払う必要は本当にあるのかを考える必要もあるかもしれませんよ。

 

自営業者など国民年金のみの方は備えも必要

一方、自らの保障面について考えなくてはいけないのは厚生年金に入ることができない、第1号被保険者(自営業や社会保険に加入できない労働者)です。

こうした方は、国民年金(基礎年金)という比較的低いレベルの年金保障しかない状態となります。老後の年金に関しても厚生年金加入者と比較すると低く、「国民年金、厚生年金の平均受給額はいくら?」でも詳しく比較していますが、老後の年金額は小さいです。

第1号被保険者の方は、任意とはなりますが、国民年金への上積みとして「国民年金基金」や「個人向け確定拠出年金(iDeCo)」、あるいは「付加年金」といったプラスアルファの備えが必要となります。

また、老後だけでなく働いているときのことも考える必要があります。残された家族のための遺族年金(生命保険)、万が一病気や怪我で働けなくなった時の保険(医療保険・収入保障保険)などはサラリーマンの方と比べると自助努力として自分で備えておく必要が大きくなります。

 

以上、国民年金と厚生年金の違いをまとめてみました。

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