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遺言信託・遺言代用信託とは何か?相続トラブルを回避。

trust2015年からの相続税増税などを受けて、相続や遺産についての関心が高まってきているようです。実際に「教育資金贈与信託」などは金融機関が考える以上の注目度となっているようです。また、相続に対する意識の高まりによって相続に対する相続人による争いも発生しているようです。そうした相続トラブルを回避する手段の一つとして活用されるのが遺言信託や遺言代用信託です。

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遺言信託と遺言代用信託との違い

名前は似ていますが、両者は全く異なります。

遺言信託
遺言の作成の助言、保管や遺言の執行などをパッケージ化したサービスです。あくまでも相続は遺言書をベースとして行われます。遺言書については「遺言書の書き方と効力」をご覧ください。

遺言代用信託
遺言の代わりに契約を結びお金を管理するというサービスです。本人(委託者)と信託銀行(受託社)が信託契約を締結し、金銭を信託します。信託銀行は本人(委託者)が死亡した場合に、指定した人(受益者)に指定した方法で指定した金額のお金を渡すという仕組み。

サービス内容を見ると分かりますが、「遺言代用信託」の場合は相続手続きが簡単になります。

通常の相続の場合、遺産分割協議など相続手続きが完了するまでお金を引き出すことはできませんが、遺言代用信託で信託されている財産は死亡診断書、通帳、印鑑、本人確認書類などがあれば即日引き出すことも可能です。

相続時のよくあるトラブルの一つとして、生活費を含めてほとんどのお金がその人の口座に入っているのに口座が凍結されてしまい、葬儀費用を始めとして色々なお金に困ってしまったというケースがあります。
遺言代用信託ならそんなトラブルもなく、必要なお金を受益者は引き出せます。

 

お金の渡し方は一時金、年金形式、併用が選べる

また、遺言代用信託の場合、受益者に対してお金の渡し方を指定できるという点も便利です。たとえば、自分の子に相続させたいけど、まだ若くてまとまってお金を相続で渡してしまうのは怖いという方もいるかもしれません。
そういう時は相続時の一時金(納税資金や葬儀費用など)で1000万円を渡しておき、残り毎月20万円ずつを年金形式で渡していくといった方法も採用できます。

 

受益者(受取人)はどうやって決まる?決める?

受取人(信託の場合「受益者」といいます)は本人(受託者)が事前に決めておきます。
妻に3000万円、長男と次男とに500万円、自分の面倒を見てくれている長女には2000万円というように金額の設定も自由です。

ここで決めた金額は遺留分の問題を除けば、遺産分割協議における財産とは別となります。そのため、誰にいくら渡すかは「自分のさじ加減」で決めることができます。

ただし、遺言代用信託によって信託された資金については相続税の課税対象とはなります。節税効果はありません。

 

遺言代用信託と遺留分

遺言代用信託で受取人を指定していても、法律上の遺留分の減殺請求権は認められます。そのため、遺言代用信託が設定されたことで相続財産を受け取れず、遺留分を侵害された場合、相続人から遺留分の減殺請求権が行使されることがあります。

そうしたことも考えた上での設定にしておく必要がありますね。

 

遺言代用信託は2世代でも指定可能

遺言代用信託の中には2世代先も指定することができるものがあります。
たとえば、委託者が、子と孫の2世代を受益者とするようなものです。

自分が生存中はその信託財産を自由に使うことができるが、死亡後は、子に対して年金形式(分割)で月○万円を支払う。万が一、その途中で子が死亡した場合は、そのお金が他の相続人ではなく、確実に子の子(孫)に残せるようにするといった仕組みです。

他にも、死後は妻に年金形式で渡し、妻が死亡した後は自分の家業を継いでくれている長男に残金を渡すといった方法も可能です。

遺言書では、次世代までしか財産の行き先を指定できませんが、このタイプなら次の次まで財産の渡し方を指定することができます。

 

まとめ。便利だけどハードルはちょっと高め

遺言代用信託は自分の財産を将来どのように使ってもらいたいのかを決めることができるという意味で優れたサービスとなっています。
その一方で最低でも信託するお金は3000万円以上というようにハードルは低くありません。現時点では遺言代用信託を行うことによる相続税における節税効果はありません。

あくまでも、自分の死後の相続トラブルを回避したり、自分が思うようにお金の使い道を決めたいというようなケースで活用できる信託サービスとなっています。

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