クレジットカードというと、反射的にNO!と考えている方がいらっしゃるようです。筆者の周りでも、借金はしたくないとか、クレジットカードは怖いとかいった考えで、安心な現金払いだけを使っているという人もいました。ただ、情報化社会においてクレジットカードの利用履歴というのは一種の信用となっているという点を見逃してはいけません。
クレジットカードの利用暦を「クレジットヒストリー(クレヒス)」というわけですが、この利用暦って実はいろんな場面で使われるわけです。今回はクレヒスや信用情報について説明していきます。
クレヒス(クレジットヒストリー)って何?
クレジットヒストリー(Credit History)というのは日本語に直訳すれば信用履歴でしょうか。
クレヒスってどんなものかというと、クレジットカード(ローン)を利用して決済をしてそれをちゃんと支払ったという履歴です。これが何で重要なのかというと、クレジットカードに限らず、ローンを組むような場合、金融機関はこの履歴を判断材料として重視するからです。
クレジットカード会社やローン会社にとって、お金を貸すというのは「相手を信用する」ということです。お金を貸すことを「与信(よしん)」ということからもわかるかと思います。
たとえば、十年来の付き合いがある人を信用することはできますが、昨日会ったばかりの人をすぐに信用するというわけにはいかないですよね?
それと同じで、長年にわたってクレジットカードの決済をしっかりしているということはそれなりに信用できると金融会社は判断できるわけです。クレヒスを積むということは、金融機関との間で良好な信頼関係を構築するということになります。
信頼は一日にしてならず、長期的に良好なクレヒスがある人は金融機関から信頼されます。将来的に住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなど金融機関と取引をするときに、クレジットヒストリーがきれいだと審査上有利になります。
国によるキャッシュレスの推進は皆さんも体感していることかと思います。クレジットカードはもちろん、○○Payと呼ばれるスマホ決済(QR決済)、デビットカードや交通系ICカードなど現金を使わない取引はどんどん主流化しつつあります。
そういしたキャッシュレス社会において「クレヒス」というのは大変重要になってきます。
クレヒスが悪いと場合によっては今後の社会生活悪影響を与えてしまうリスクさえあります。
社内クレヒスと社外クレヒス
クレヒスは大きく社内クレヒスと社外クレヒスの2種類があります。社内情報はあくまでもそのカード会社が保有する情報で社外に出ることはありません(出たら大問題……)、一方の社外クレヒス(≒個人信用情報)は一定の範囲で他社でも情報を見ることができます。
社内で保管されているクレジットヒストリー
たとえば、三井住友VISAカードを作って利用しているとしましょう。三井住友カードでは利用者の利用金額、利用頻度、支払い状況などの情報は常にモニタリングしており、クレジットヒストリーとして管理しています。
こうした情報は途上与信といって利用限度額の変更などにも利用されるほか、一部のカード会社ではより上位のクレジットカード(ゴールドカードやプラチナカード、ブラックカードなど)のインビテーション(招待)にも利用されることがあります。
社外クレヒスは、個人信用情報機関で共有される情報
クレジットカードやカードローンなどの利用情報についての情報の一部は個人信用情報機関とよばれる機関を通じて加盟金融機関の間で共有されています。
クレジットカード会社・信販会社、消費者金融、銀行(住宅ローン・カードローン)、通信会社(携帯電話の分割購入)、奨学金(日本学生支援機構)といったようにお金を事実上貸している取引の多くは個人信用情報機関に登録されるようになっています。
すべての情報ではありませんが、借りている金額や毎月の返済状況などが登録されており、各金融機関はクレジットカードやローンの申込などがあったときにこうした情報を参照できるようになっています。
なお、以下の記事でも紹介していますが、個人信用情報機関に登録されている情報は本人であれば開示請求もできます。
クレジットヒストリーを良くする方法、悪くする方法
クレジットヒストリー(クレヒス)にはクレヒスを向上させるもの(信用度を高めるもの)もあれば、クレヒスを下げるもの(信用度を下げるもの)もあります。
なお、社内用のクレヒス情報に関してはその会社限りですが、信用情報機関に掲載される情報は他社でも共有されます。特にクレヒスを下げる行為については他社でも共有され、以降のクレジットカード作成やローン契約において大きく不利になる場合がありますのでご注意ください。
クレヒスをよくする方法
金融機関にとって付き合いの長さは信用につながります。クレジットカードなら毎月使ってくれて毎月ちゃんと支払ってくれるというのを何年も続けてくれている人は信用できるはずです。銀行のローンなども同様です。借りたお金を毎月期日までにしっかりと返済してくれるというのは信用の証となります。
あと、クレジットカードの場合は取引の頻度(ちゃんと使ってくれているか?)もクレヒスにつながるといわれています。
こうした取引を長く続けていけば金融機関もあなたのことを信用してくれます。ちなみ、このよに正常な取引を続けることを「クレヒスを積む」「クレヒスを磨く」「クレヒスを育てる」というように表現することがあります。
- 支払(返済)をしっかりとする(個人信用情報機関に記載)
- 毎月決済をする
- 利用金額が多い
- 高額商品の決済が多い
- 公共料金等の継続型の支払いに利用している
なお、(個人信用情報機関に記載)としている部分はカード会社だけでなく、個人信用情報機関を通じてほかの金融機関にも共有されることになります。
クレヒスを悪化させてしまうNGな行為
一方で信用を傷つける行為をすれば逆に信用を無くします。信用を無くす行為は「約束を守らないこと」です。カードの利用代金の支払いが遅れる、返済が滞るというようなことは一発で信用を失うことになります。
こうした行為は「クレヒスを下げる」「クレヒスを悪化させる」「クレヒスに傷をつける」と表現されることがあります。
- カードを作ったのに全く利用しない
- 返済の遅延(数日)
- 返済の遅延(数か月)(個人信用情報記載)
- 債務整理を実施する(個人信用情報記載)
この信用情報機関に支払いを遅延した記録や返済していない記録が残っていることを「異動情報」「事故情報」などと呼びます。こうした情報が残ることを「ブラックリストに載った」と表現することがあります。
こうなってしまうと、クレジットカードやローンなどの金融取引がかなり制限されることになります。記録は解消してもすぐには消えないので、その間は住宅ローンを組みたいという場合でも組めない……という状況になることになります。
なお、最近増えているのが携帯電話料金の支払い遅延です。携帯電話を分割購入している場合、割賦契約となり携帯料金の未払い=割賦代金の遅延として個人信用情報機関に事故情報が記載される場合があります。
こちらは「携帯電話の料金支払い遅延で信用情報に傷が付く」でも説明しています。
クレヒスが全くないとどうなる?
クレジットカード会社や銀行があなたの信用情報を確認したときにデータがない状態だと銀行も審査において慎重になります。20代前半のような人ならクレヒスなしも当たり前といえば当たり前なのですが、30代、40代でもクレヒスがないと、審査で不利になることがあります。
理由として「スーパーホワイト」というケースを心配するからです。
スーパーホワイトというのは過去に金融事故を起こしていわゆるブラックリストに載った人が、信用情報のそうした記録が消えるまで時間が経過したケースです。
過去の悪い記録が消えた人(過去に問題を起こした人)と疑うわけです。
なお、こうしたケースに該当するというのであれば、携帯電話の購入(割賦契約)などを利用するのも一つです。また、最初から銀行系のクレジットカードのような審査が厳しめのカードを選ぶのではなく、楽天カードのような流通系のクレジットカードを作ってみるのもよいでしょう。
クレヒスを積むとどんないいことがあるの?
では、クレヒス(クレジットヒストリー)を積み上げるとどんないいことがあるのでしょうか?
こちらには様々なメリットがあります。
クレジットカード、ローンなどの審査に通りやすい
クレジットカードやカードローンなどでは利用するにあたって審査があります。
クレヒスが良好であればこうした審査に通過しやすくなります。住宅ローンなどの多額のお金を借りるローンでも信用情報がしっかりしていれば審査にとってプラスとなります。
金利面などで優遇を受けられるケースがある
カードローンや住宅ローンなどでは信用力に応じて限度額がアップしたり、それに合わせて借り入れの際の金利も優遇を受けることができるケースがあります。
特に銀行カードローンなどはクレヒスを積み、利用限度額が高くなると、それに応じて借入金利も安くなるように設計されています。そのため、クレヒスを積んでいくことは経済的負担の低減にもつながります。
プラチナカードなどの上位カードへの審査にプラス
クレジットカードにはプラチナカードやブラックカードといった、カード会社が優良と認めた顧客に対してのみ発行するクレジットカードがあります。こうしたカードは基本的には条件を満たした利用者にカード会社からの招待(インビテーション)によって申し込みが可能になります。
ハイステータスのクレジットカードが欲しいという方は、そのカード会社の下位カードを作成して、クレヒスを積んでいくというのが発行への近道となります。
たくさんクレカを持っている人は毎月少しでもいいから使うようにするとよい
ちなみに、最近はお得だからといってクレジットカードをたくさん持つ人も増えています。そうしたときに気を付けたいのが「カードを全く使わないこと」です。
クレジットカード会社からすればカードを発行したのは決済に使ってもらいたいからです。そのカード会社との良好な関係あるいは、CIC等を通じての他社からの審査にも影響するため、できれば月に1回くらいはカード決済するようにするとよいと思います。
以上、クレジットヒストリー(クレヒス)の重要性と信用情報について説明しました。
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