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子どもの学校、進学、養育に必要な学費・教育費の目安

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educationライフプランやマネープランを立てる時に必要となるのが、子供の教育費。いったいどのくらいかかるものなのか?どの程度を見込んでおけばよいのか?ということは、人生設計や、住宅購入や生命保険(学資保険)加入などを考える時に把握しておく必要があります。

今回は目安となる学費や教育費について「子供の学習費調査」や「教育費負担の実態調査報告」、「子どもの教育資金に関する調査」といった統計情報や民間の調査資料をもとにまとめていきます。

子どもに必要な学費や教育費は年々増加

総務省の家計調査によると、子どもの数が減る中で、子ども一人当たりにかかる年間の教育費は右肩上がりとなっています。

年間教育費は1971年は2.4万円だったものが、1981年10万円を突破、その後も上昇し、1991年には20万円超となり、1995年には30万円をこえ、2015年現在では37.1万円と上昇傾向が続いています。

また、ソニー生命が発表した「子どもの教育資金に関する調査(2018)」では、72.5%の回答者が子どもの教育資金に対する不安を抱えており、いくら必要だと思うか?という質問では1000万円~1400万円くらいという回答が最多となっています。

ただ、2000万円~2400万円(21.8%)、3000万円以上(10.5%)という回答もあり、子どもの教育に多額の資金をかける予定の保護者が多いのが現状です。

 

幼稚園・小学校・中学校・高校の学費

下記は、幼稚園、小学校、中学校、高校(高等学校)における1年あたりの学費を表にしたものです。()の金額はそれを通学年数で掛けたものです。

最後のトータルはずっと公立、ずっと私立だった時にかかるトータルの学費を示しています。

公立 私立
幼稚園 23万1920円
(69万5760円)
53万7518円
(161万2554円)
小学校 30万4093円
(182万4558円)
146万5323円
(879万1938円)
中学校 45万9511円
(137万8533円)
127万8690円
(383万6070円)
高校(全日制) 39万3464円
(118万392円)
92万2716円
(276万8148円)
トータル 507万9243円 1700万8710円

上記の学費には学校教育費(授業料やPTA会費、生徒会費、寄付金、図書費、学用品日、課外活動費、通学費、制服代など)、学校給食費、学校外活動費(学習塾、参考書代、スポーツ・レクリエーション活動費用など)の合計を平均したものとなっています。
(子供の学習費調査 平成22年度調査)

幼稚園から高校卒業という期間でも、公立で500万円超、私立なら1700万円もの学費がかかる計算になるわけですね。上記には学習塾などの費用も含まれているわけですが、家計への影響は大きいですね。

さらに、この上には学費の中でも最もお金がかかる大学生としての学費がプラスされるわけです。

 

大学の学費・生活費・仕送りなど

大学生の学費等の資料は幼稚園、小学校、中学校、高校の「子供の学習費調査」にはないので、別途日本政策金融公庫が平成24年11月に発表した教育費負担の実態調査報告をもとに作成していきます。

同資料によると、大学4年間における学費の累計額は下記の通り。

入学までの費用 学費+仕送り(年) 4年間トータル
国立大学 自宅通学 82.3万円 108.5万円 516万円
自宅外 126.3万円 216.5万円 992万円
私立大学 文系 自宅通学 95.6万円 148.1万円 688万円
自宅外 139.6万円 256.1万円 1164万円
理系 自宅通学 102.9万円 175.1万円 803万円
自宅外 146.9万円 283.1万円 1279万円

国立大学と私立大学との間でかなり大きな差がありますね。また、自宅外の場合、平均して月9万円の仕送りが発生しているため仕送り負担が大きくなっています。マンションやアパートを借りる費用や家具代金などもかかりますし……。

 

子供にかかる学費(教育費)の総額

いくつかのパターンで総額を出してみたいと思います。

 

全部国公立で自宅通学

一番費用がかからないパターンですが、それでも1023万円もの学費がかかる計算となります。

 

幼稚園~高校までは公立、大学は私立(自宅外)

比較的多いパターンかもしれません。この場合、文系なら1670万円、理系(4年)なら1785万円も学費がかかる計算となります。

 

すべて私立

一番お金がかかるパターンです。自宅外で文系なら2864万円、理系(4年)なら2979万円も学費かかる計算となります。

これが子供一人あたりにかかるわけです。子供が二人、三人となると2倍、3倍の学費(教育費)が発生することになるわけですね。

1年あたりにかかる学費は幼稚園23万、小学校30万、中学校45万、高校39万、大学108.5(いずれも公立)と上昇していく傾向があります。特に大学生の時の跳ね上がりが半端ではないです。

そのため、子供の学費、教育費を備えるというのであれば高校生までの間に大学生でかかる学費をカバーできるように学資保険や積立貯金等で貯蓄していくことが重要ということになります。

 

子供にかかる学費と注意したいポイント

子供の学費を考える場合は下記のようなケースに注意が必要です。基本的には大学進学時期になってから考えるのではなく、そのずいぶん前(できれば子供が小さいうち)から考えておきたいものです。

なぜなら子供が生まれた段階で年数的に子供の進学時期というものはほぼ固定されるからです。

なお、前述の「子どもの教育資金に関する調査(2018)」では、教育資金の積立としては「銀行預金(定期預金)」が最多で続いて「学資保険」「財形貯蓄」と並んでいます。

ただ、ある程度期間があるのであれば、上記のような安全運用だけでなく、一定額は投資(運用)もしていきたいところですね。

学費(教育資金)を貯めていく方法については「子供の教育資金を積立する4つの方法とそれぞれの長短」でもまとめているのでこちらも参考にしてください。

 

自分(世帯主)のリタイア以降に子供の大学生の時期が来ないか?

リタイア後は収入が急減しますが、子供の学費は相変わらずかかります。もしそのようなケースは事前に必要とされる学費を学資保険や貯蓄等で準備しておく必要があります。

また、自分自身の老後の生活も考えておく必要があります。子どもの進学支援をしすぎて老後の自分の生活に大きな問題が来ないように試算しましょう。

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子供の大学生の時期がかぶらないか?家計収支のマイナスに備える

大学生の子供が同時期に在学している時期は家計支出が大幅に大きくなります。

一時的にキャッシュフローが大幅に悪化する可能性があります。実際、多くの家計は子どもの大学進学時期は家計収支がマイナスとなり、場合によって債務超過(資産<負債)となるケースも少なくありません。

資産を現預金などの引出が可能な形にしておく必要があります。それでも不足する場合は資金調達(教育ローンや貸与型の奨学金)なども検討しておく必要があるでしょう。

 

住宅ローン等は組んでも大丈夫か?

住宅ローンはついつい今の収支を基準に考えがちです。

しかしながら、教育費(学費)は基本的に上昇します。最近は勤続年数が増えたからといって年収が確実に上昇する時代ではありません。住宅ローンを組む時はしっかりと、子供の学費・教育費をシミュレーションした上で検討しましょう。
自分で計算するのが難しいなら「プロ(FPなど)に頼む」という手もあります。

 

学費が確保できない!厳しい場合はどんな方法がある?

学費については公的な教育ローンや、子供自身が返済するというのであれば奨学金などを使うこともできます。代表的なものには「日本学生支援機構」の奨学金制度、教育ローンとしては日本政策金融公庫が提供している「国の教育ローン」というローンもあります。

参考記事として「大学進学で知っておきたい奨学金の基礎知識」もぜひご一読ください。このような制度もぜひ積極的に活用しましょう。

 

以上、子どもの教育や進学、養育に必要な学費の目安についてまとめてみました。

ABOUT ME
ふかちゃん
マネーライフハックの編集長 兼 管理人です。節約やマネー術などについての情報発信を2004年から続けています。
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