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パート・アルバイトにおける社会保険加入の基本

2016/12/01最終更新   保険のライフハック 公的保険・年金

jobパートやアルバイトとして働いている方で「社会保険への加入」というのは一つの大きな問題です。ぜひとも加入したい方、扶養の関係上で入りたくない方など人それぞれですが、今回はパートやアルバイトにおける社会保険加入の基本と、加入するべき人と加入するべきでない人の違い、加入させてくれない会社に対する対応などもまとめます。

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社会保険とは何か?

まず、社会保険というのは「協会けんぽ(または勤務先の健康保険)」や「厚生年金」のことを指します。よく仕事情報などに「社保完備」などと書かれているかと思いますがこれが「社会保険」のことです。

日本に住む人は国の医療保険制度である「国民健康保険」に加入しています。また、20歳以上の方は「国民年金」という年金制度に加入しています。

社会保険に加入するとは国民健康保険の代わりに「健康保険組合(協会けんぽ)」、国民年金の代わりに「厚生年金」に入ります。

 

健康保険組合(or協会けんぽ)

国民健康保険の代わりに加入します。保険料は原則として加入者(労働者)と企業が折半しています。全額負担の国保と比べると労働者の負担は小さくなります。

また、傷病手当金のように国民健康保険には無い、すぐれた保障も利用することができます
(参考:社会人なら知っておきたい「公的医療保険・医療制度」

 

厚生年金

サラリーマンが加入できる年金制度。社会保険の一つで、国民年金の上乗せ年金となります。国民年金にプラスして保険料を払っているので、将来受け取れる年金の金額は大きくなります。さらに遺族年金や障害年金などの受取金額なども国民年金より有利です。保険料は労働者と事業主が折半しています。
(参考:意外と知らない国民年金と厚生年金の違い

 

企業が労働者を社会保険に加入させる基準(ルール)

企業は「正社員の3/4以上の勤務時間、勤務日数を働いている人」を社会保険に加入させなければなりません。いわゆる3/4ルールと言われるものです。たとえば週40時間の勤務時間、月20日が勤務日数の会社なら週30時間以上かつ15日以上の勤務がある場合は社会保険に加入する必要があるのです。

ただし、従業員が501人を超える会社については加入ルールがより緩和されました、。

1)週の労働時間が20時間以上
2)賃金月額が月8.8万円(年106万円以上)
3)1年以上の使用されることが見込まれる

詳しくは「2016年10月から社会保険の年収の壁が106万円の壁に変更される」も御覧ください。

ちなみに、この企業労働者を社会保険に加入させる基準は「企業はこの基準を超えたら社会保険に加入させなければならない」というものです。逆にこの基準以下であっても社会保険に加入させることは何の問題もありません。

3/4ルールや106万円の壁(週20時間以上、月額8.83万円)といった基準を満たしていない従業員を社会保険に加入させることもできます。

主婦のパート中の方などでご主人の扶養に入っておきたいという方などは勤務先に事前確認をして、逆に加入基準を満たさないような形で労働契約を結ぶことをおすすめします。

 

社会保険は正社員じゃないと入れないは嘘

社会保険への加入基準はアルバイト、パートでも同じです。「当社は正社員以外は社会保険に加入させない」などとのたまう会社もありますが、立派な違反行為です。
アルバイトやパートといった種類をとわず、上記条件を満たす人は社会保険へと加入させる必要があります。

※勤務先が個人事業の場合、社会保険に加入していないケースもあります。その場合は社会保険に加入はできません。ただし、勤務先が株式会社などの会社組織なら1名でも社会保険の適用事業所となります。社員数が少なくても加入は義務となっています。

 

社会保険には加入したほうがお得なのか?

基本的に社会保険というのは非常に労働者にとって有利な制度です。なにせ社会保険は保険料の半分を事業主が負担してくれます。

国民健康保険+国民年金保険料」の支払いをするよりはかなり少ない自己負担で保険に加入できるはずです。

なお、国民年金保険料は定額ですが、厚生年金保険料は月収(標準報酬月額)が高くなるほど高くなります。そのため、月収の水準によっては社会保険料の方が高くなる可能性もあります。ただし、厚生年金保険料は払った分だけ老後にたくさん受け取れるという面もあるため、必ずしも払い損にはなりません。

ちなみに、アルバイトやパートといったレベルの収入であればほぼ100%社会保険に加入したほうが保険料負担は小さくなるはずです。

手取りが減ることでマイナスのイメージを持っている方もいるかもしれませんが、国保や年金を払っているなら、ぜひとも加入するべきです。条件を満たしているのに社会保険に加入できていないのであれば、ぜひ勤務先に加入させてもらえるように申し出ましょう。

3/4ルールを満たしているのであれば、アルバイトやパートであっても加入させなければならないわけですから、問題ありません。

 

社会保険へ加入したら損をする可能性がある人

ちなみに、「夫がサラリーマンをしている専業主婦の方」「大学生や短大生、専門学校生のような両親の扶養に入っている人」に関しては、社会保険に加入しないほうがお得になる可能性があります。

こうした方は、下手に社会保険適用者となることで本来は必要なかった社会保険料負担をする必要が出てくるケースがあります。それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。

が、その前に社会保険における「扶養」という概念を理解しておく必要があります。

 

社会保険における「扶養」とは何か?

社会保険(国保、年金)において扶養についての概念をまず理解しましょう。
まず、社会保険における扶養の条件が定められています。中でも条件として大きいものは「収入が130万円未満」という項目です。

よく「130万円の壁」という話がありますが、これはご主人(ご両親)の社会保険の扶養から外れるかどうか?という一つの収入水準となるわけです。

ご主人(または両親)がサラリーマンとして社会保険(保険+年金)に加入している場合、年収が130万円未満の方なら被扶養者として一定の社会保険料の支払いがゼロになっています。

たとえば、第2号被保険者(社会保険に加入しているサラリーマン)の妻で扶養の条件を満たしている場合は国民健康保険はゼロですし、国民年金の保険料も第3号被保険者として負担なしとなっています。

子供の場合、20歳を超えていれば国民年金の支払いは必要になりますが、健康保険料の負担は不要です。

このように、サラリーマンの配偶者や父(or母)に持つ子の場合は、一部の保険料の支払い義務がそもそもない場合もあります。
こうした方でも「社会保険への加入」をしてしまうと、たとえ年収130万円未満であった場合でも社会保険加入が優先されてしまいます。

こうした方は社会保険への加入が逆にマイナスとなってしまうわけです。
(厚生年金に加入することで将来の年金受取額は増大します。また、社会保険ならでは保障も受けられるというわけでマイナス面ばかりというわけではありませんが、メリットよりもデメリットの方が大きいと考えられます。

 

年収が130万円を超えるなら社会保険に入ったほうがいい

上記の理由で社会保険の扶養に入っている人は、社会保険に加入しないほうがお得となるケースも多いです。その一方で、年収が130万円を超えるのであれば、そもそも社会保険の扶養から外れてしまいますので、社会保険に入ったほうがお得となります。

ただし、現状の社会保険料の負担などを考えると、配偶者や両親の社会保険上の扶養に入れるのであれば手取りの逆転現象も考えると、社会保険に入らずに扶養範囲内で働くように老同調性をしたほうが、コスパのよい働き方になる可能性は高いです。

 

社会保険に入りたいけど会社が加入させてくれない

社会保険の保険料は事業主と折半という仕組み上、会社側にとってその従業員を社会保険に加入させるかさせないかで大きく負担が違ってきます。

ざっくりと月収で13万円くらいのアルバイト・パートで想定した場合でも、社会保険だけで18000円くらいの追加負担が会社に生じます。会社にとっては、加入させるだけで負担が増えるので、ボーダーラインにいる方やパートやアルバイトなどにはできるだけ社会保険に入って欲しくないというのが本音でしょう。

加入させてくれない会社に対しては加入してくれるように頼む、社会保険事務所に相談するといった方法が挙げられます。ただし、体面を気にする規模が大きな企業はともかくとして中小企業などの場合、それでもうまくいかない、結果的に居づらくなるといったような現状もあるようです。

そうした会社と戦うというのも一つの手ではあると思いますが、かかる労力の割に実りはあまり大きくないというのが現状です。

社員やアルバイト、パートを社会保険に加入させる義務があるにその責務を果たさないような会社は先が無いと早めに見切りをつけ、別のもっといい就職先を探す。というのも一つの手かと思います。

以上、パート・アルバイトにおける社会保険加入の基本を紹介しました。

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