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友達や親戚にお金を貸す時の注意点と借用書の書き方

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moneyお金を貸すというのは貸す方にとってはもちろん、借りる方にとってもデリケートな問題です。お金の貸し借りは友情をダメにするといった話もあります。ただし、人生において友人や知人との間でお金の貸し借りをするケースもゼロとは言い切れません。

今回はそんな友達や知人などからお金を貸してほしいとお願いされたときに、知っておきたい注意点や、借用書や契約書の書き方など、やっておくべきことをまとめていきます。

親しい人にお金を貸す前に考えておくべき基本

借金の依頼というものは、親しい人にこそしたくないものです。それはやはり人間関係に影響を与えやすいものだからこそです。金の切れ目が縁の切れ目というように、お金の貸し借りの関係になったことで関係が変わってしまうということは少なくありません。

今回は友達や親友、家族、親戚といったように身近な人から借金の依頼をされた時などに押さえておくべき基本やポイントを紹介していきいます。

後々の借金トラブルでお互いが嫌な思いをしないようにしっかりと押さえておきましょう。

 

友人間のお金の貸し借りには温度差が出やすい

友達同士のお金の貸し借りは、かなり温度差が出やすいといわれています。

貸した方は心配だし不安だし、早く返してほしいという気持ちがあります。一方で、借りた方は仲の良い友人なんだから、ちょっとくらい大目に見てくれるだろうと緩い気持ちになります。この相反する考えによって、貸し借りで人間関係が壊れてしまいがちになるんです。

たとえば、友達にお金を貸したとします。その友達は、あなたと消費者金融の両方からお金を借りています。そして友達が消費者金融の返済を優先したとしましょう。借りた側からすれば遅延すれば消費者金融を遅延すると信用情報に傷が付くし、今後の借り入れが難しくなるから……。あいつ(友人)ならちょっとくらいなら待ってくれるだろう。という理由があるかもしれません。

でも、貸した側からすれば、大切な友人である自分よりも関係が浅いはずの業者を優先するなんて、俺は軽く見られている!と憤慨するでしょう。

こんな風に友人同士の貸し借りはお互いの考え方に温度差がでやすく、ちょっとした返済を巡るトラブルで人間関係がこじれてしまうことがよくあります。

 

お金を貸すことに少しでも葛藤があるなら貸すのはやめよう

特に相手が親しい人であればあるほど、この項目はとても大切です。「うわー、いやだなー」と思いながらお金を貸すと、お金を貸している状態が自分自身のストレスになります。結果として相手に対してもマイナスの感情が生じやすくなるはずです。

『お金を貸さない=関係を切る』というわけではありません。お金が必要だというなら相談に乗ってあげる、あるいは別の解決策がないかを一緒に考えるというのも付き合い方の一つだと思います。それで相手がこちらに対して、悪意を持つようなら、そもそもその程度の人間関係だったと思ったほうが良いです。

 

貸すお金は帰ってこなくても自分が困らない金額にする

よく言われていることですが、友達や家族にお金を貸すなら「あげたつもりでいること」です。

逆に、期日通りに返済してもらえないと自分自身の生活やビジネスが破たんするという状況であれば、あなた自身もお金を貸すような余力がある状態ではありません。そうしたときは、正直に、自分もお金を貸せるほど余裕がないと断ってしまうほうが無難です。

 

借用書・金銭消費貸借契約書は絶対に用意

口約束も契約といいますが、書面として記録に残しておくことはとても大切です。こうした文書を用意しておけば行き違いも防ぐことができますし、第三者に対する証明力も高まります。形式ばった形にする必要はありませんが、お金の貸し借りをするのであれば、親しい友達だからこそ、借用書を用意するようにしましょう。

 

友人間の貸し借りに借用書なんて必要なの?

契約書を書かせるなんて、そんなに俺(私)を信用できないの?という人もいるかもしれません。また、そう思われるかもしれないと思って中々契約書(借用書)を書いてくれとは言いにくいという方もいるかもしれません。

そういう時は「過去にお金の貸し借りでトラブルがあって、どんなに親しい人でも書いてもらうようにしている」「家庭の教えでお金の貸し借りでは必ず契約書をとるように言われている」などいくらでも理由は付けられます。

形式ばった契約書が嫌ならノートなどにボールペン(手書き)で書いてもらっても全然OKです。そういう時は「私(借りた人)は○○さん(あなたの名前)から○月×日に□万円を借りました。」と書いてもらうだけでもいいので、必ず記録に残すようにします。

友達同士、親戚同士だからこそ、借金をきっかけとしてもめることが多くなります。もめる要素の多くは貸した側と借りた側の借金に対する温度差です。その借用書はその温度感を埋めるというか、借りようとする友人に対して、軽く考えないでほしいという意思を示すことにもつながるはずです。

 

借用書、金銭消費貸借契約書に書いておくべき項目

借用証書、金銭消費地借契約書に厳密なルールはありませんが、最低でも下記のような項目を記載しておくようにしましょう。

  1. お金を貸した日時はいつか?
  2. いくらお金を貸したのか?
  3. いつ返済する約束なのか?返済方法は?
  4. 利息はいくらにするのか?
  5. 期限を破った時の損害賠償(遅延損害金)は?
  6. 期限の利益の喪失条件は?

特に大事なのは「3」の返済期日・方法です。

ここをあいまいにしておくのは親しい間柄ほど危険です。相手はゆるく考えるでしょうし、貸した方はイライラします。しっかりと話し合ったうえで期限を設けるべきです。

利息については利息制限法という法律の制限を受けることになります。100万円以下の場合は年18%までとなります。ちなみに遅延損害金は制限利息の1.46倍が上限となります。利息を付ける付けないはお互いの考え次第だと思いますが、上記の基準を超える内容にするのはだめです。

最後の「期限の利益」については、分割での返済を認めているような場合に「分割して返済できる権利」です。これは借りた側の権利になります。たとえば10万円を借りて、翌月から1万円ずつ返済する」という場合に10分割で返済できる権利だととらえてください。

期限の利益の喪失とは、返済期限を一度でも守らなかった場合は即時全額返済する、といったように分割して返済できる権利を喪失させるという内容になります。

 

高額な貸し借りなら公正証書も有効

数百万円といった高額なお金を貸し借りする場合、契約書を用意するのはもちろんですが、「公正証書」という形にしておくと有利です。

公正証書というのは公証人が作成する「公文書」です(通常の借用書は私文書)。証明力が非常に高いため、借りた方は本件に関する言い逃れはできなくなります。また、お金を貸し借りする時の公正証書には強制執行に関する条項も付けることができます。

たとえば、期限(□年●月×日)までに返済しない場合は強制執行する(強制執行認諾約款)。といった条文を付けることが可能です。

こうしておけば返済が期限通りにされなかったなどの場合には、強制執行が可能となります。そのため、債務者(借りた人)の銀行預金、不動産などの財産差し押さえをすぐに行うことができます。

通常の借用書、金銭消費貸借契約では債務不履行となっても、裁判所の判決を得る必要がありますが、上記のケースでは判決と同じ効力を持っているため、裁判所の判決なしに強制執行が可能です。

公正証書を作成するには公証役場に貸主と借主の両方が出向きます。公証人に対する作成手数料などがかかりますが、お金を貸す側からすればこちらの方が安全です。この手数料はどちらが負担してもかまいませんが、道義的にはお金を借りる側が負担するべきかと思われます。

 

まとめ。お金を貸す、借りるということ

お金の貸し借りは、特に親しい間柄であるほどデリケートな問題になります。

契約書や公正証書でしっかりとした形をとれば、お金が戻ってくる可能性は高くなるかもしれませんが、友人関係に関しては別です。契約書があれば、法的な権利としてその借金を取り立てることは可能です(返済能力があるなら)。お金にルーズな人というのは少なからずいるわけで、そういう人に契約書を書いてお金を貸しても、なかなか思い通りに返してくれないというケースは少なくありません。

お金の切れ目が縁の切れ目という言葉もあります。契約書を取れば貸してもいいというわけではなく、関係を崩したくないからあえて貸さないというのも一つだと思います。

あるいは、貸すくらいなら、あげるという感覚でいるほうがいいかもしれません。

 

以上、友人・知人にお金を貸す時の注意点と契約書・借用書の書き方をまとめました。