色々な理由でお金を送りたい、送らなければならないというケースがあるかと思います。そうしたお金を送る方法にはいろいろな手段があります。一方でそれぞれの方法で費用(料金)には差があります。また、お金を送ることができる方法には法律や規約によって禁止されている方法もあります。
今回はそんなお金を送りたいときの方法の種類や特徴、費用などを比較していきます。
一番低コストな方法は振込(ネット振込)
お金を送るという時に一番安く済ませることができる方法としては、振込(オンラインバンキングでのネット振込)が安いでしょう。
最近だと、「ネットバンクのATM手数料、振込手数料を無料にするためのまとめ」でも紹介したように月に一定の回数以下ならネット振込は手数料が無料という銀行もあります。こうした銀行をを上手に使えば一番安くお金を送ることができます。
注意点としては「相手の銀行情報(銀行名、支店名、口座番号)を知っておく必要があること」「通常土日祝日は相手が着金を確認できないこと」などがあります。
なお、郵便局を使って振込する場合は上記の銀行振込と同じですね。なお、ゆうちょ銀行(郵便局)同士なら郵便局の電信振替を利用すれば、手数料無料です。
まとまったお金を送金するのであれば、この銀行振り込みが一番無難だと思います。
<メリット>
- 送金コストが安い
- 平日ならほぼリアルタイムで相手に入金できる
<デメリット>
- 金融機関休業日(土日祝日)は原則送金できない。15時以降なら翌日扱い
- 相手先の銀行口座(口座番号)がわからないと送れない
- 振込人名以外の追加の情報(何のお金なのか?)を届けられない
郵便局から送るときは現金書留
続いては郵便局(郵便)を使う場合です。郵便局の郵便物の中で現金を送ることが許されているのは「現金書留」と呼ばれる郵便のみです。郵便法という法律で制限されています。
現金又は次に掲げる貴金属、宝石その他の貴重品を郵便物として差し出すときは、一般書留とする郵 便物としていただきます。
(現金及び貴重品の差出方法:内国郵便約款第14条)
ちなみに、書留には現金書留以外にも「簡易書留」「一般書留」がありますが、これらでも現金を送ることはできません。現金書留のみです。詳しくは「現金書留と一般書留、簡易書留の違い。ついでに特定記録郵便との比較」も御覧ください。
現金書留の費用は郵便料金に加えて435円(税込)が必要になります。また、現金書留専用の封筒(1枚21円)を郵便局で購入する必要があります。現金書留用封筒の中にはポチ袋やご祝儀袋などを入れることもできます。また、信書(お手紙)を同封することもできます。
なお、急ぎであれば「速達(+290円)」のオプションを利用すれば大抵の地域に翌日、または翌々日に届けることもできます。
料金(費用)としては振込の方が安いですが、お礼の気持ちを伝えたいという場合には現金書留というのも一つの手かと思います。ちなみに、お祝いや不幸事などでお金を渡す時のマナーについては「お金を渡すときのマナー。包み方や封筒への入れ方など」も参考にしてください。
<メリット>
- 手紙などと一緒に送ることができるので気持ちを伝えられる(お年玉、入学祝、ご祝儀、不祝儀など)
- 速達を利用すれば金融機関休業日でも送金できる
<デメリット>
- 送金コストが銀行振込と比べると高い
普通郵便で現金を送ったらダメ?
通常の普通郵便やレターパックなどで現金を送ることが許されていませんし、万が一の場合の補償の対象になりません。現金書留であれば、万が一相手に届かなかった、紛失したというケースでも保証がされます。
ちなみに、普通郵便での現金送付は禁止はされていますが、罰則はありません。普通郵便等で現金が入っていることが郵便局員にバレたら差出人に返送される場合があります。
お礼などでお金を送るときは、普通郵便で送ると常識知らずの人だなぁと思われてしまう可能性が高いので、止めておきましょう。
郵便為替(普通為替・定額小為替)で送る
郵便局のサービスの一つに郵便為替というサービスがあります。これは現金を為替証券に換えて送付する送金方法となります。
ゆうちょ銀行や郵便局の窓口で送金したい金額+手数料を払い為替証券に交換してもらいます。これを相手に渡す(郵送)して、受け取った人は郵便局(ゆうちょ銀行)で現金と交換することができます。こちらの郵便為替は現金ではないので普通郵便でも送付することができます。
普通為替
- 5万円未満:437円(税込)
- 5万円以上:662円(税込)
定額小為替
- 1枚当たり100円
(50円、100円、150円、200円、250円、300円、350円、400円、450円、500円、750円、1000円)
参考:定額小為替(郵便小為替)の購入方法と使い方、手数料についてのまとめ
手数料を考えるとそこまで魅力的とはいえないかもしれません。数万円単位のお金を送るのなら素直に現金書留で送る方が安く付きそうです。
あと、受け取った側も郵便局に行かないと現金化できませんし……。換金期限は発行から6ヶ月間です。
<メリット>
- 現金書留以外の普通郵便や宅配便でも送ることができる
- 住所さえわかれば送ることができる
<デメリット>
- 発行コスト(手数料)が高い
- 受け取った方もわざわざ郵便局で換金する必要があり手間がかかる
宅配便でお金を送る
荷物と一緒にお金を送りたいという時にはヤマト運輸、佐川急便、ゆうパックなどの宅配便を利用したいと考える方も多いかもしれません。子どもの下宿先に荷物と一緒にお金を送るなんて使い方をしたことがある人も多いかもしれません。
ただし、前述の郵便のところでも説明したように郵便法によって規制されているため、宅配便はすべて現金を送ることが許されていません。
宅配業者が箱を開けて中身を確認するということはないので、荷物と一緒にお金を送ってしまえばバレませんが前述のとおりの保証はつきません。紛失等のリスクを負うことになります。
<メリット・デメリット>
- そもそも宅配便で送ったらダメ
お金を送る方法のまとめ
一番コストが安いのはやはり、銀行振込でしょう。手数料が無料の銀行も最近は増えているので、そうした銀行を利用すれば無料です。
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一方で、お礼などでお金を送りたいという場合には振込だと味気ないと思うかもしれません。
そうしたときは、現金書留郵便を使って、祝儀袋やポチ袋などにお金を入れて、一筆お礼の言葉を添えてお送りするようにするとよいかと思います。
以上、お金を送りたいときの方法と費用。郵便や宅配便、振込などの違いをまとめてみました。
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