アメリカンエキスプレスのクレジットカードに付帯している旅行保険の一つに「キャンセルプロテクション」と呼ばれる保険があります。これは病気やケガ、あるいは社命による出張で旅行やチケット購入済みのコンサートに行けなくなったとき、その旅行のキャンセル料を補償してくれるという保険になります。
便利そうにみえる保険なのですが、実際のところどのくらい使える保険なのでしょうか?
キャンセルプロテクションの仕組み
急な出張で海外旅行に行けなくなった場合や、突然の病気、怪我による入院などで、予約していた旅行をキャンセルしたり、チケットを購入済みのコンサートに行けなくなった場合、キャンセル費用などの損害を補償する画期的なサービスです。さらに、同行するご予定のあった配偶者の方の分も併せて補償いたします。
なお、キャンセルプロテクションを利用するには以下の料金をアメックスのクレジットカードで支払っている必要があります。
- 国内旅行契約、海外旅行契約に基づくサービス
- 旅館、ホテルなどの宿泊施設の提供およびそれに付帯するサービス
- 航空機、船舶、鉄道、自動車などによる旅客の輸送
- 宴会、パーティー用に供する施設の提供およびそれに付帯するサービス
- 運動、教養などの趣味の指導、教授または施設の提供
- 演劇、音楽、美術、映画などの公演、上映、展示、興行
※社命出張によるキャンセルは、海外旅行契約に基づくサービスに限ります。
というわけで、旅行代金や、コンサートや観劇代金をアメックスのクレジットカードで支払っていれば、ホテルのキャンセル時にはそのキャンセル料の一部を保険でカバーしてくれるということになります。
保険金はいくら出るの?
キャンセルの理由が入院や社命による出張の場合は10万円まで、通院の場合は3万円までとなります。
ただし、キャンセル代金の10%または1000円のいずれか高い金額が免責(自己負担)となります。
たとえば、ケガによる入院で、海外旅行がキャンセルとなり、航空券とホテルのキャンセル料で5万円が発生したという場合は、5万円からキャンセル代金の10%(5000円)を差し引いた45,000円が保険金として支払われるということになります。
病気やケガは実質的に「入院」が必要であるという事実
このキャンセルプロテクションにおいて最も重要な部分は「突然の病気、怪我による入院など」と書かれているように入院が必要になるということです。
入院などというのは約款に詳しく書かれており「医師による治療が必要な場合において、自宅等での治療が困難なた め、病院または診療所に入り、常に医師の管理下において治療に専念す ること」を指しています。
これだけだと入院、通院がわかりにくいですが、約款を読み込むと下記のように判断できます。
入院した場合
病気とケガのどちらも対象。入院した日から数えて31日以内の旅行ならキャンセルプロテクションの対象になります。
補償金の上限額は10万円。
ちなみに、妊娠や出産(流産を含む)による入院は対象外です。
通院した場合
これはかなり限定的。対象になるのはケガのみで、かつ通院を介した当日が旅行日である必要があります。
病気の場合は、日帰りだろうが何だろうが入院をすることが必要になるわけです。インフルエンザや風邪などの場合、よほどのことがない限り「入院」という措置が取られることはないはずなので、病気の場合はキャンセルプロテクションは使いにくそうです。補償金上限額は3万円。
出張は海外旅行時のみ
社命による出張もキャンセルプロテクションの対象になりますが、海外旅行の場合だけですね。
また、あくまでも社命による出張が不可抗力である必要があります。自分が自分で出張を命ずることができるような立場の人はご利用になれません。
キャンセルプロテクションは使える?使えない?
以上をまとめると、キャンセルプロテクションが適用できるのは「入院が必要になるほどの病気やケガをしたようなケース」ということになりそうです。そうなるとかなり限定された特約になりそうですね。
病気でどうしてもキャンセルプロテクションを使いたいのであれば、たとえ日帰りであっても入院させてもらえれば保険の対象になるかもしれません。
ないよりはあったほうがいいというのは間違いのない部分です。
キャンセルプロテクションが付帯したアメックスのクレジットカード比較
キャンセルプロテクションはアメリカンエキスプレスカードの「ゴールドカード」以上のカードが対象となっています。
以下のカードは対象になります。
- アメリカンエキスプレスゴールドカード
- アメリカンエキスプレス・ビジネスゴールド
- SPGアメリカンエキスプレスカード (航空便遅延保険)
- ANAアメリカンエキスプレス・ゴールドカード
- ANAアメリカンエキスプレス・プラチナカード (航空便遅延保険)
- デルタスカイマイルアメリカンエキスプレス・ゴールドカード
- スカイトラベラー・プレミアカード (航空便遅延保険)
ちなみに、SPGアメックス(年会費31,000円+税)、ANAアメックスプラチナ(年会費150,000円+税)、スカイトラベラープレミアカード(年会費35,000円+税)の3枚については航空便遅延保険も付帯しているので旅行の予約の時はこのカードを使っておけば、キャンセルリスクだけでなく、飛行機に乗るときの遅延等のリスクもカバーすることができますね。
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キャンセルプロテクション+αで行った時のおすすめはやっぱり、SPGアメックスでしょうか。
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また、今回のネタでもあるキャンセルプロテクションが利用できるので、ホテルのキャンセル料がかかる場合でも保険でカバーできます。また、飛行機での移動でトラブルがあった場合でも航空機遅延保険が利用できるというのは大きな魅力です。
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スターウッドプリファードゲスト・アメリカンエキスプレスカード公式ホームページ
クレジットカードというと、カード払いしたら何%分のポイントがもらえるの?というところがクローズアップされがちですが、高額な決済の場合は「保険」という面も重要かもしれません。
先日、話題にした「ショッピング保険(カードで購入した商品の破損等を保証してくれる保険)」とも同じことが言えますね。
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以上、アメックスのキャンセルプロテクションは本当に旅行のキャンセルに使える保険か?という疑問について検証してみました。
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