企業が掛け金を出し、従業員が運用を決める企業型確定拠出年金制度。2001年に日本に導入され、加入者数も年々増加しています。
2019年4月末時点で715万人の加入者がいます。
そんな企業型確定年金にはマッチング拠出というものがあります。マッチング拠出とは企業が出す掛け金とは別に、労働者自身が掛け金を上乗せすることが出来る制度です。
会社にその制度があり、利用するかどうか迷っている方向けに、この制度を利用するべきかどうか?デメリットはないのか?限度額はどうなるのか?といったことを紹介していきます。
企業型確定拠出年金の仕組みをおさらい
確定拠出年金とは、企業が掛け金を支払い、実際の運用は労働者が行うと言うものです。専用口座にプールされているお金を労働者は自分の判断で、定期預金や投資信託などに振り分けて運用を行います。
運用成果によって将来受け取れる年金額(退職金額)が変動するというのが大きな特徴となっています。
制度は2001年よりスタートし、加入者は2014年3月時点で464万人に達しました。その後も増加し2019年3月末には687万人になっています。
マッチング拠出とは?
マッチング拠出という制度は従業員が自分で掛け金を上乗せすることが出来る仕組みです。マッチング拠出を利用することによって従業員は自分の意思で将来の年金のための積立を増やすことが出来るのです。
ちなみに、マッチング拠出の上限額は「企業が拠出した金額と同額」、あるいは「上限額-企業拠出額」のいずれか少ない額までとなります。
仮に、他に企業年金がない会社で企業が1万円の掛け金しか支払っていない場合は、マッチング拠出できるのは1万円まで。3万円の掛け金を支払っている場合は55,000円-30,000円=25,000円が拠出上限額となります。
マッチング拠出のメリット、デメリット
マッチング拠出として上乗せした分(保険料を支払った分)については全額が「所得控除」の対象となります。
つまり、その分だけ所得税や住民税などの節税にもつながります。このしくみは個人型確定拠出年金(iDeCo)の場合と同様ですね。
仮に所得税、住民税を合わせて30%の税率が課せられている人だとすると、月に2万円のマッチング拠出をすることで年24万円の所得控除、つまり24*0.3=72,000円の節税となります。
運用益も非課税となるので、効率的に資産形成が可能です。
もちろん、デメリットもあります。それは途中解約が出来ないことです。不測の事態が起こりお金が必要になっても、これまでにマッチング拠出した分を戻してもらうと言うようなことは出来ません。
おなじ非課税運用には、NISA、つみたてNISAという小額投資非課税制度がありますが、これらは途中解約が可能という点が違います。
マッチング拠出とiDeCo(個人型確定拠出年金)の併用はできない
ちなみに、マッチング拠出とiDeCo(個人型確定拠出年金)を併用することはできません。
- 企業型確定拠出年金+マッチング拠出
- 企業型確定拠出年金+個人型確定拠出年金
このどちらか。ということになります。企業型確定拠出年金の場合、運営管理機関手数料などは会社負担なのでコスト面を考えると(1)の企業型確定拠出年金+マッチング拠出のほうが、少しだけ効率的になるかと思います。
マッチング拠出ができるならやるべき?
企業型確定拠出年金におけるマッチング拠出制度は、働く人の老後の年金づくりという観点においては有利なものとなっています。
老後まで引き出せないというデメリットを十分に考慮したうえで、家計の余裕状況を考えながら、余裕があれば積極的に利用すべきだと思います。
マッチング拠出の金額については見直しも可能です。ある程度余裕があるときは多めの金額を拠出しておき、子供の教育費などがたくさんかかるときはマッチング拠出額を減らすといった柔軟な対応も可能です。
一方で、老後まで下ろせないというリスクはしっかりと考えておく必要があります。以下の点もご一読いただき、自分の状況にあった掛け金(マッチング拠出額)を設定してください
- 老後前に使う予定のお金の準備はしていますか?
- 他に借金返済(ローン返済)など優先すべき項目はありませんか?
マイホーム購入のための頭金が必要という場合、それは企業型確定拠出年金(+マッチング拠出)をアテにするものではありません。それが準備できていないならマッチング拠出をするよりも他の手段で預貯金しておく必要がありますね。
また、「借金返済・繰上返済は超効率的でノーリスクな資産運用と同じ」でも紹介しているように、他に借金・ローンがあるなら金利負担を減らすために繰り上げ返済(追加返済)をして少しでも金利負担を減らすほうがマイナスの資産運用を減らせます。
マッチング拠出を利用して老後に備えるよりも価値ある運用ができる可能性があります。
マッチング拠出は合法的な節税対策にもなるので、ご自身の家計の状況も把握したうえで、上手に制度を活用してください。
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