米国株に投資ができるネット証券4社を徹底比較。どの証券会社がお得か?

株式投資において日本株ではなく米国株(米国ETF)に投資をしたいと考えている方も多いかと思います。一方で証券会社において米国株・米国ETFに投資ができる所は実はかなり限られています。

たとえば、いわゆる大手ネット証券といわれる証券会社6社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券、auカブコム証券、松井証券、岡三オンライン証券、GMOクリック証券)の中でも米国株取引に本気で対応しているのはSBI証券、マネックス証券、楽天証券です。また、新興ネット証券もDMM株(DMM.com証券)も対応しています。

今回はそんな米国株に投資をすることができる証券会社(ネット証券)各社のサービス内容を徹底比較していきいます。

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ネット証券4社の米国株取引サービスの比較表

2019年現在において個人投資家が米国株取引を本格的にやりたいというのであれば、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、DMM株の4社しか実質的な選択肢はない状態です。

2019年12月9日にはDMM株が米国株手数料の無料化を発表しました!コスト面では最強になりました。
ただ、取扱い銘柄数がやや少ないのが気になります。

ただ、有名どころは抑えているのでコスト面で選ぶならDMM株でしょう。

その他は3社ともにかなり横並びに近い状況ではありますが、部分部分で違いもあるような状況です。積極的な売買をしたいと考えているならマネックス証券、長期保有前提なら貸株サービスのあるSBI証券もおすすめでしょうか。

SBI証券 マネックス証券 楽天証券 DMM株
特定口座
NISA口座 ×
手数料 0.45%(税別)
最低:なし
上限:20米ドル
0.45%(税別)
最低:なし
上限:20米ドル
0.45%(税別)
最低:なし
上限:20米ドル
無料
為替手数料 片道4銭 片道25銭 片道25銭
(2020年1月まで片道無料)
片道25銭
取扱銘柄(個別株) 約1,000銘柄 約3,000銘柄 約850銘柄 766銘柄
取扱銘柄(ETF) 251銘柄 253銘柄 270銘柄 69銘柄
注文方法 指値/成行 指値/成行の他、逆指値やOCO注文等の特殊注文も可能 指値/成行 指値/成行/IFD
トレードツール ×
× ×
貸株サービス KASTOCK × × ×

それぞれの証券会社が他社と比較して優位な部分は赤太字にしています。

 

米国株の取引コストはDMM株、次点で為替コストも考えるとSBI証券

大手証券の野村證券の場合、10万円の投資で7.6%という高い手数料がかかることを考えると、米国株投資はネット証券以外には考えられないな……。というのが正直なところです。

手数料でいえば2019年12月9日に米国株手数料を無料化したDMM株が一番おすすめです。

時点では、0.45%の手数料がかかりますが、為替手数料が安いSBI証券がおすすめです。金額が大きくなると上限20ドルの手数料が効いてきます。差を比較しました。

1ドル=110円と仮定

DMM株 SBI証券
10万円 為替手数料:227円
売買手数料:無料
為替手数料:36円
売買手数料:450円
30万円 為替手数料:681円
売買手数料:無料
為替手数料:108円
売買手数料:1350円
100万円 為替手数料:2270円
売買手数料:無料
為替手数料:360円
売買手数料:2200円
150万円 為替手数料:3405円
売買手数料:無料
為替手数料:540円
売買手数料:2200円

こうなります。為替手数料の安いSBI証券を利用する場合、概ね150万円以上の株を買う前提だと為替込みの手数料はSBI証券が安くなります。

※SBI証券の為替手数料を安くする手順としてはSBI証券のグループネット証券の住信SBIネット銀行で米ドル外貨預金を買いSBI証券に入金する手順が必要です(外貨入出金サービス)。

 

SBI証券は米国株の貸株サービスが使える

SBI証券では米国株の貸株サービスとして「Kastock」を提供しています。国内株の貸株サービスについては楽天証券もマネックス証券も実施していますが、米国株でも提供しているのはSBI証券だけです。

貸株料は年率にして0.1%~1.0%ということで、すごい金額にはなりませんが、ないよりはいいですよね。ただし、時に米国株の配当金が「配当金調整額」となることがあります。この場合、外国税額控除が利用できなくなるようです。

SBI証券の米国貸株サービス、カストック(Kastock)のメリット、デメリット
2018-05-24 07:03
SBI証券はもともと、投資家が保有する国内の現物株式を借りる代わりに貸株料を支払うという貸株サービスを提供していましたが、2016年より、米国株と米国ETFなどを対象とする米国貸株
リンク

 

米国株のトレード環境はマネックス証券が強い

続いて、米国株の売買環境を考えるとマネックス証券に強みがあるといえるでしょう。株取引サービスのトレードステーションが利用できるというのは大きいです。

また、注文方法も通常の指値/成行だけでなく、逆指値やOCO注文といった様々な特殊注文(条件付き注文)を出すことができます。米国株市場が開いているのは日本時間の深夜になるため、安心して夜眠れるように、逆指値等でストップロス注文を入れておけるのはリスク管理の面からも有用です。

逆指値注文のやり方と意味、株やFXなどで使える逆指値を活用しよう
2017-12-08 18:39
株式投資やFX(為替)のように価格取引をするときの注文方法の一つに“逆指値(ぎゃくさしね)”と呼ばれる注文方法があります。一般的にはリスクヘッジとなる注文や予約注文として活用できる
リンク

 

OneTapBuyは外国株、投資初心者向け

手数料面では他の大手ネット証券に劣るものの、米国株投資のハードルが極めて低いのがOneTapBuy(ワンタップバイ)です。IT企業のサービス名みたいですが、立派な証券会社です。

銘柄数は30銘柄と少ないですが、代表的な米国企業となっており、さらに株数単位でなく、1000円単位で売買することができるようになっています。この1000円単位というのが強みで小額から米国株が買えるようになっているわけです。

また、コストは割高です。

売買時は円建てで配当金の受取も円となります。分かりやすいといえば分かりやすいのですが、毎回毎回高い為替コスト(片道35銭)を負担するので実質的なコストはかなり高いです。

特にマネックス証券や楽天証券、SBI証券が米国株の最低手数料を大幅に引き下げた今、米国株投資をするならあえてOneTapBuyである必要はないと思います。

スマホ証券のPayPay証券。米国株投資や積立投資が定額投資できる
2021-06-18 18:32
PayPay証券(旧:One Tap Buy)は1000円から米国株や日本株が買える小額投資サービスを行っている証券会社です。スマートフォンだけで取引が完了するようになっており「ス
リンク

 

米国株投資をよりお得に投資する

まとめましょう。個人的に、米国株投資に一番おすすめなのは「DMM株」か「マネックス証券」です。

DMM株は2019年12月に米国株手数料を無料化しています。これは大きいです。

一方のマネックス証券は2019年7月に最低手数料を大きく引き下げた上、トレード環境が整っているところが大きな強みです。2020年1月までは為替手数料も片道無料になっています。

一度投資した資金はドル建てのまま運用できます。受け取った米国株投資の配当金もドルのまま口座においておけますので、追加で米国株を買うといったことができます。

米国株投資はやはり世界経済の中心だけあって、優良企業も多く、高配当株なども日本企業の比ではありません。株価指数に連動するETFなどもたくさんあるので、資産の一定割合は米国株投資に入れておくのは極めて合理的だと思います。

次点としては、米国貸株や為替手数料の安いSBI証券でしょうか。うまく活用していきましょう。

>>DMM株公式ホームページ

>>マネックス証券公式ホームページ

>>SBI証券公式ホームページ

>>楽天証券公式ホームページ

執筆者・監修者:ふかちゃん
元証券マン。2004年より個人の金融リテラシー底上げのために投資、節約、キャッシュレス、ポイントなどの活用に関する情報を15年以上にわたり発信するマネー専門家です。
SNS苦手でしたけど最近はtwitterやっています。ぜひ絡んでくださいませ。

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