家庭の固定費削減という話が出るときに真っ先にやり玉にあがるのが「自動車」ではないかと思います。一般家庭における耐久消費財としてはもっとも高価なものであり、またその維持費もかかります。
ざっくり年間で40万円くらいは“維持費”として必要になります。言い換えると、車を手放す・処分するという選択をすれば、これだけのお金が浮くわけです。
もっとも、車があるおかげでかからない必要もあるわけなので全額が浮くわけではありませんが、かなりの節約につながりそうです。今回はそんな自動車の維持費について詳しく掘り下げ、他の代替手段(カーシェアリング)などとも比較していきます。
自動車を保有・維持にかかる費用はどんなものがある?
<購入時にかかる費用(一度きり)>
- 車体本体価格+オプション
- 自動車取得税、リサイクル料
<維持にかかる費用>
- 車検代+自賠責保険料+自動車重量税+消耗品等の交換費用
- 自動車税
- 任意保険料
- 駐車場代
- ガソリン代
こうしたところですね。購入価格のところは、自動車を買う時点でざっくりわかる金額だと思いますが、「維持」にかかる費用の部分ってわかりにくいですよね。
車検代+自賠責保険料+自動車重量税+消耗品等の交換費用
新車の場合は3年後、それ以降は2年毎に必要になります。車検費用は大きく、法定費用、車検基本費用、部品交換費用に分類できます。
法定費用は、自動車重量税や自賠責保険料、印紙代といった車検を受ける際にかかる税金や保険料となります。
車検費用や自動車ディーラーや車検工場などで点検や検査をしてもらう手数料ですね。さらに、整備が必要な部品などがあればその交換費用が掛かります。
普通車で8万円程度~、軽自動車でも6万円程度~を見ておく必要があると思います。タイヤの交換などがある場合や高価な部品の交換が必要になる場合は、跳ね上がる可能性もあります。
2年に一度とは言え、年間で最低でも4万円程度の出費としてみておく必要があるわけです。
自動車税(軽自動車税)は毎年必要な自動車の税金
毎年4月1日時点の自動車所有者に対して課せられる税金です。総排気量に応じて税額が変わります。
- 軽自動車:10,800円
- 1リットル以下:29,500円
- 1.5リットル以下:34,500円
- 2.0リットル以下:39,500円
- 2.5リットル以下:45,000円
- 3.0リットル以下:51,000円
- 3.5リットル以下:58,000円
- 4.0リットル以下:66,500円
- 4.5リットル以下:76,500円
- 6.0リットル以下:88,000円
- 6.0リットル超:111,000円
となります。軽自動車税と比べると自動車税は高いですね。だいたい5月の上旬くらいにご自宅に納付書が届きます。コンビニで払えますが、クレカと電子マネーの合わせ技でポイントゲットできるので、少しでも支出を減らしましょう。
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また、車を購入する場合や売却、廃車にするという場合は4月1日時点というタイミングが重要になります。買う時期を4月2日以降にすれば1年分の税金を節税できます(ただし、新車購入時は月割、中古車の場合も価格にその分が上乗せされている場合もあります)。
一方で、売却する際は逆に3月31日までに手続き完了を目指しましょう。廃車にした際は月割で戻ります。
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任意保険料 任意だけど実質必須の保険
任意保険(自動車保険)は法的には加入が義務付けられているわけではありません。
ただし、自動車事故というのは万が一の場合、人の人生を破滅させて余りある事故を引き起こします。そうした一個人の手に負えない億単位の損失をカバーするための制度が保険(自動車保険)です。
自動車を雲梯するのであれば、せめて対人・対物に関しては無制限の保険に加入しておくべきです。
保険料はその人の等級や車両保険の有無などによって変わってきます。必要な補償・保険内容については以下の記事でも詳しくまとめているので参考にしてみてください。
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保険料は年額で5万円程度~15万円程度になるでしょう。運転歴が浅い人は保険料等級が低い上、年齢制限(割引)が付けずらいため保険料が高くなりがちです。
なお、保険料の見積もりは見積りサイトもありますので活用しましょう。
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駐車場代
分かりやすい毎月の固定費ですね。駐車場代がいくらなのか?というのは地域差がかなり大きいです。都心部であれば高いですが、田舎だと安いですね。10万円近くする場所もあれば、無料で借りられるような場所もあるでしょう。
地域差がかなり大きいので、皆様のお住まいの場所の近くの駐車料金を調べてみましょう。仮に月額6,000円としても年間だと72,000円になります。
ガソリン代
月々というよりも自動車に乗った分だけかかる費用になりますね。また、保有する車の燃費にも依存します。
ガソリン代単価も変動がありますね。
仮にリッター150円で年間走行距離が8000キロ、平均燃費がリッター8キロとすればガソリン代は15万円ということになります。
年間の維持費はいくらになる?
計算方法はこれまでに紹介しているのでご自身で計算していただくのが正確です。
以下の3項目はある程度、自動車に乗るスタイルに関わらず固定的です。自動車保険料はやや差はあるものの、住まいや乗り方による差は小さいです。
- 車検+法定費用
- 自動車税
- 自動車保険料(任意)
一方で「駐車場代」「ガソリン代」というのはその人のお住まいの地域や自動車にどのくらい乗るのか?というスタイルによって大きく変わってきます。
- 都会に住んでいる人ほど
- よく自動車に乗る人ほど
車の維持費は高くなります。安い人でも20万円くらい、高い人なら60万円くらいは車の維持費だけでかかっているのではないでしょうか。車両の購入価格を含めずにですよ。
家計の節約は固定費(決まって固定的にかかるお金)を節約するのが有効というのはよく知られていますが、その中でも車の維持費というのは大きいです。
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車の保有を辞めてカーシェアがお得な人
車の維持費が高いことは分かった。でも、車は必要なんだよね。という人はカーシェアを利用するという手もあります。
特に、車は必要だけど時間にしてみたらそんなに乗っていないという週末ドライバーや短時間ドライバーにおすすめです。
カーシェアリングサービスは、駐車場代がかからないので、都市部にお住まいの方ほどコスト的にお得度がアップします。
たとえば、最大手の「タイムズカープラス」であれば、以下の料金となっています。
クラス | ショート料金 | 距離料金 |
---|---|---|
ベーシック (デミオ、プリウスなど) |
206円/15分 | なし |
プレミアム (Audi、MINIなど) |
412円/15分 | なし |
なお、月額1,030円の基本料金がかかりますが、この基本料金は上記の利用分を含みます。ベーシックなら75分が含まれているので、それ以内なら1,030円の基本料の支払いのみになります。
乗るときはお金をかけるけど、乗らないときはほとんどかからないという形にすることができ、固定費を変動費に変えることができます。
節約したいなーという時は乗る量を減らせば節約できますよね。そうしたことができるのが大きな魅力です。
基本的に、駐車場の高い都心部に住んでいる人や、年間に車に乗る乗車時間が短い人ほどカーシェアに切り替えることで経済効果がアップします。
以上、自動車の維持費は年間にいくらかかる?車を手放せば固定費改善・節約効果は抜群というお話でした。
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