Amazonギフト券やApp Store & iTunesギフトカード、楽天ポイント、GooglePlayギフトカードなどのギフト券をネットで売買できるマーケットプレイス的なサービス(転売サイト/ギフト券取引サイト)がいくつかあります。ギフト券・ポイントコードのフリーマーケットのようなサービスなのですが、転売にはリスクも伴います。
安くギフト券を手に入れることができる方法ということで、手軽に利用している方も多いかもしれません。
また、Amazonギフト券などを手に入れたけど、何らかの理由で現金化したいという方もいらっしゃるかもしれません。
今回はそんなAmazonギフト券などの購入や売却を転売サイト・買取サイトを通じて行う前に知っておきたい注意点や問題点を紹介していきます。
ギフト券の転売サイト・取引サイトとは
インターネットでAmazonギフト券、App Store & iTunesギフトカード、楽天ポイント、GooglePlayカードなどのポイントカードを売買することができるWEBサービスです。
Amazonギフト券やApp Store & iTunesギフトカードなどのギフト券の転売サイトは出品者(ギフト券を売りたい人)と購入者(ギフト券を買いたい人)の二人をマッチングさせるサイトとなっています。
サイト上では現在出品されているAmazonギフト券、App Store & iTunesギフトカード、楽天ポイント、GooglePlayカードなどのギフト券が登録されており、通常の定価(額面価格)よりも割引された価格で購入することができるようになっています。
Amazonギフト券、App Store & iTunesギフトカード、楽天ポイント、GooglePlayカードなどはギフト券コードを自分のアカウントに登録して利用するという形になります。一般的な商品券のようにギフト券自体に価値があるのではなく、ギフト券コードに価値があるわけです。
そのコード自体をやりとりすればいいわけなので、取引自体は単純です。
安全性は担保されているのか?
仲介サイトにおいては「売買成立後すぐに使えなかった場合は返金(取引を成立させない)」といった対応をとっています。
あるサイトの場合はおおよそ購入から数十分以内であれば、ギフト券が利用できないといった場合には取引を成立させないという仕組みをとっています。これだけで本当に安全といえるのでしょうか。いいえ、実際には様々なトラブルも発生しているようです。
出品者サイド(売り手)のリスク
Amazonギフト券出品者サイド(ギフト券を売りたい人)のリスクとしては、この無効判定時間を悪用されるというケースです。
コードが有効か無効かについては転売サイト自体は判断しません。ですから、購入者が「このコードは使用済みだった(無効だった)」という主張されるとそれを信用するしかないわけです。
これに対して出品者サイドはそのギフトコードが有効であったということを証明することは難しいです。
そうした場合、出品者(売り手)が泣き寝入りをするしかないというケースもあります。
購入者サイド(買い手)のリスク
一方で買い手の場合は、購入後30分以内のチェック時間があるので、無効なギフト券に代金を支払わなければならいというリスクは小さいです。
使用済みのギフト券コードなら、転売サイトに無効だったと主張すれば代金を支払わなくて済みます。ただ、これだけで100%安心というわけではありません。最大のリスクはアカウントの凍結です。
不正手段で発行されたギフト券は無効化される可能性がある
Amazonギフト券などのギフト券は不正に取得されることがあります。たとえば、詐欺行為によってアマギフなどのギフト券を買わせてコードを送信させる詐欺とかありましたよね?
こういう風に不正に取得されたようなギフト券は事件が明るみになることで無効化されることがあります。
特に、こうした詐欺的に取得したギフト券は詐欺師側も自分で使うよりも転売するなどして現金化したほうが足がつきにくくなります。こうした背景もあり、転売サイトはリスクが高そうです。
さらに、最悪アカウントの凍結(垢BAN)のリスクも
また、最悪の場合としてそのギフト券を発行しているAmazonや楽天、Apple、Googleから不正行為を行ったユーザーとしてアカウントの凍結(BAN)をされる可能性もあるわけです。自分が善意で取得したとしてもです……。
Amazonは名指しで注意喚起
下記をはじめとする、Amazon.co.jp が承認していない購入サイトにおいて、詐欺など不正取得の可能性のあるAmazonギフト券が販売されている事例が多数報告されています。
Amazon.co.jp では、Amazonギフト券細則の規定に基づき、転売もしくは不正に取得された可能性のある Amazon ギフト券のロック(凍結処置)および無効化ならびに関連するアカウントの停止を随時行っております。そのため、未承認の購入サイトから Amazon ギフト券を購入された場合、お手持ちの Amazon ギフト券が予告なく使用できなくなる場合があります。当サイトが承認していない購入サイトからのご購入は、お控えいただきますようお願いいたします。
以上引用。
公式ページは「こちら」です。
具体的にサイト名やURLを示して注意喚起をするというのはかなり怒っているんじゃないでしょうか。お気を付けください。
被害があった場合は当事者同士で解決が必要
このような被害や問題が生じた場合もギフト券取引サイト自体は、当事者同士で解決してほしいというスタンスをとっています。ただ、取引相手の個人情報を直接教えてもらうということは通常できないため、実際には警察に被害届を出したうえで、警察から転売サイト(ギフト券取引サイト)に照会をしてもらって、捜査してもらうという形になります。
相当面倒だと思いますので、実質的に泣き寝入りとなる可能性が高いといえるでしょう。
そもそも、ギフト券を発行しているAmaozn、Apple、Google、楽天といった運営会社は下記で引用している通りこうした転売を認めていません。
ギフト券に金額を補充すること、およびギフ ト券を再販売その他対価をもって譲渡すること、換金することまたは他のアカウントで使用することはできません。これらの制限に反して取得されたギフト券に つきましては、アマゾンまたはその関連会社は、利用をお断りする場合がございます。アマゾンサイトのアカウントに登録されたギフト券の未使用残高は譲渡で きません。
Amazonギフト券細則
ギ フトカード、iTunes Cardおよびコード、コンテンツコード、ならびにアローアンス、ならびに未使用残高は、換金不能で、返金のための返還(法律に定める場合を除く)、交 換、転売を行うことができず、ギフト、ギフトカードまたはiTunes Cardもしくはコードのご購入、アローアンスへの転用、Apple Online Storeでのご購入にはご使用できず、直営店のApple Storeでのご使用もできません。未使用残高は譲渡できません。
iTUNES STORE – サービス規約
法律に定めがある場合を除き、ギフト カードを現金または他のカードと引き換えること、再入金したり払い戻しを受けたりすること、ユーザーの Googleペイメント アカウントにある Google Play ギフト カード以外の残高と組み合わせて使用すること、再販売すること、有価物と交換することや有価物と引き換えに譲渡することはできません。不正に入手されたギフトカードがGoogle Play上での購入に用いられた場合には、GPJは、お客様のアカウントを閉鎖し、別の方法でお客様に購入金額を請求する権利を有するものとします。
GOOGLE PLAYジャパン・ギフトカード利用規約
楽天ポイントギフトカードの転売行為は禁止されております。楽天ポイントギフトカードそのものや、PIN番号のみのインターネット上での取引は避けていただ けますよう、お願いいたします。 万が一、インターネット上での楽天ポイントギフトカードの売買行為によりトラブルが発生した場合は、弊社にて対応することができかねますので、あらかじめ ご了承下さい。
【注意喚起】 楽天ポイントギフトカードご購入時の注意
つまり、こうしたサービスの利用で何かあってもそこは自己責任ですよという話になります。一方、ギフト券の転売における割引率はそこまで大きくないです。たとえばAmazonギフト券なら数%程度に過ぎないのが現状のようです。
それだけ買い手も多いということなのだとは思いますが、このようなリスクもあることを考えると利用には少し慎重になるべきだと私は思います。
本件とは関係ないけど、SNS等のプレゼントキャンペーンにも注意
ちなみに、本券の転売サイトとは別物ですが、SNS等のキャンペーンで個人がAmazonギフト券(アマギフ)などのプレゼントをやっているようなケースがあります。
こうしたキャンペーンでの「配布」は転売ではないのでルール違反ではありませんが、こうしたキャンペーンで利用されるアマギフが必ずしも正規のルートで購入されたものかはわかりません。
今回紹介したような転売サイトで買われたもので、その転売サイトで売られているアマギフが実は犯罪行為等によって取得されたものの場合、全く関係のない自分のアカウントが垢BANされるリスクもあるわけです。
以上、Amazonギフト券やiTunesカードなどを転売サイトで購入する危険性とリスクについてのお話でした。
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