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エンディングノートの書き方と書くべき項目・例文の紹介

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終活や生前整理の一環としてまず第一に勧められることが多いのが“エンディングノート”です。あなた(自分)に関する様々な情報をわかりやすくまとめるためのノートで、自分自身の備忘録としてはもちろん、あなたに万が一があった時に家族にとってとても助かる一冊となります。

あなただけが知っているけど、家族にとっても実はかかわりのある大切なこと。自分が意思を表明できなくなったり、死んでしまった後にどうしてほしいか。そうしたことを残しておくノートです。

エンディングノートというと“老後というイメージ”があるかもしれませんが、万が一はどのタイミングで起こるかわかりません。30代、40代であっても家族がいるなら是非とも残しておくべきです。

今回はそんなエンディングノートの基本的な書き方や書いておくべき項目や例文などについてわかりやすくまとめていきます。

エンディングノートは若い人にとっても必要

エンディングノートというと、高齢者のためのツールという印象があるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。むしろ20代でも30代でも何らかの形で必要になることが多いと思います。

人が突然亡くなると、遺族は“故人しか知らないことでも、葬儀や相続のため、あるいは自分たち自身のために知る必要があること”がたくさんあります。

こうした情報をノートとして残しておけば、遺族は大変助かります。また、データをあからじめ残しておくことで自分自身のたとえ家族であっても立ち入ってほしくないプライベートな部分を守ることにもつながります。

 

エンディングノートに書いておくべき項目

エンディングノートは市販の商品もありますが、自分自身でノートに記入しても構いませんし、パソコンなどで文書ファイルとして残しておいてもよいでしょう。

以下は代表的にエンディングノートに書いておくべき項目です。

 

家族に知らせるべきお金や契約のことについて

この辺りのデータは自分自身が入院したときなども必要になる場合があります。年齢を問わず残しておいた方が良いデータといえそうです。

ちなみにオンラインサービス系の場合、IDとPWの両方を書いておくとセキュリティ上の問題があります。そのため、パスワードの再設定に必要な情報(IDと登録メールアドレス)だけを残しておいて必要な時に、家族がパスワード等を再設定できるようにしておけば十分です。

最近では、オンライン口座、オンライン明細のように紙としての記録が残らない契約も増えているので、オンライン系のIDなどの情報も残しておきましょう。

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また、借金や保証債務が大きいような場合、遺族が単純相続をしてその後、莫大な負債も相続することが無いように、そうした点もわかりやすくまとめておきましょう。

  • 預貯金の銀行口座、ネットバンキングのID
  • 証券会社の口座、ID
  • 保有しているクレジットカードと番号
  • 保有している電子マネー
  • 保有しているポイントカード
  • 保有している不動産
  • 貸しているお金
  • その他の金融資産、有形資産、美術品
  • 借入金、ローンの有無と借りている相手
  • 保証債務(借金の保証人など)
  • 加入している保険(生命保険、医療保険、年金保険など)
  • 各種オンラインサービスのIDや登録メールアドレス

 

自分の介護や終末医療、死後についての意思表明

平均寿命は延びていますが、それと同時に問題となってくるのが「介護」と「終末医療」です。例えば、2013年の日本人の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳です。一方で介護を必要とせず、自立した生活を送ることができる期間(健康寿命)は同時期で男性71.2歳、女性74.21歳となっています。

こうした介護が必要になった時に「どう介護されたいのか?」「介護の費用はどうするのか?」といったことが決まっているなら意思表示しておくべきです。

また、重病の際に病名や余命を告知してほしいか?回復の見込みがない場合の延命措置をしてほしいか?といった終末医療に関する意思。死後にお葬式をどうしてほしいのか?葬儀の宗教や菩提寺の有無なども記載しておくとよいでしょう。

最後は遺言です。エンディングノートは遺言書ではないので、ここに遺産の処分について記載しても法的な効果はありません。ただし、遺言書があるのであればその保管場所や依頼をしている専門家などを残しておくと遺族にとってスムーズでしょう。

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また、先祖代々引き継いできたものや自分のコレクション、形見分けの品などがある場合はそれを引き継いでもらいたい人などを記載しておくのも一つです。

  • アレルギー、健康上の注意点
  • かかりつけの病院
  • 過去にかかった病気
  • 病気の告知や延命処置、終末医療についての考え方
  • 介護が必要になった時にどうしてほしいか
  • 葬儀の有無、宗教、業者
  • お墓、埋葬についての希望
  • 遺言書の有無
  • 所有物の引継ぎや処分についての希望

 

エンディングノートで書くべき、あなた個人のこと

最後はあなたのことを記録です。

自分の家族や親戚の住所、親族表などがあると万が一の時に必要な連絡先や相続の際にも役立ちます。仲の良い友人や知人の連絡先も残しておくと、あなたが入院や葬儀の際に連絡することもできます。

お葬式をした後に喪主(ご遺族)が「なんで、仲が良かったのにお葬式に呼んでくれなかったんだ」と声を掛けられなかったご友人に怒られるケースもあるようです。こうしたトラブルにならないためにも、仲の良い人の住所録などは残しておくべきです。データがあるならUSBメモリなどのメディアに残しておいてもよいですね。

パソコンやスマートフォンにはデータが入っていても、ロックされていて取り出せないというケースがあります。逆に、情報を残していないことで、ロック解除を業者に依頼するなどして、“見られたくないデータ”まで発掘されてしまう問題もあります。

余談ですが、最近では「デジタル終活」などといって、パソコンやスマホ、SNSなどのオンラインデータを整理する方も増えています。中には見られたくないデータもありますからね……。

最後は自分自身についてです。家族や子どもなどに自分はどういった人間で、どうやって生きてきたのかという自分史(自分年表)や、どういうことが好きで何を大切にしてきたのか、といったことを残しておくと、ご家族にとっての思い出につながります。

大切にしてきた写真などを厳選してクリップしておくのも良いですね。

  • 住所の記録(引っ越し履歴)
  • 自分の家族・親戚の住所など
  • 親族表(自分と関係する家系図)
  • 自分の大切な友人や知人の住所、連絡先
  • 自分史(自分年表)
  • 趣味、特技、大切にしてきたこと
  • お気に入りの大切な写真(データ)の保存場所

 

おすすめの市販エンディングノート

これだけのエンディングノートに書くべき項目があるわけですから、一つ一つまとめていくのは大変です。

実際、こうした情報が一冊のノートになった市販のエンディングノートも販売されています。こうしたものを購入するほうがお手軽ではあると思います。

 

コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート

よく言えば必要な情報がコンパクトまとまっている。悪く言えば事務的なエンディングノートです。自分自身の年表などは不要、家族のために必要な情報を遺したい、作成しておきたいというのであれば一番おすすめできるノートです。

一方で、親に書いてもらいたいというニーズで選ぶ場合は事務的過ぎて心証が良くないかもしれません、そういった場合は下で紹介するMy Lifeのように自分史(ご両親が生きてきた証)を残こすタイプの方が受け入れやすいと思います。

 

My Life これまでとこれから 自分史年表+エンディングノート

前に紹介したコクヨのエンディングノートと違って、自分自身のことを記入する幅がかなり多く採られています。自分史の項目についてはその時に合った、世相や出来事も並んでいるので、自分の人生の振り返りにも役立ちそうです。

記憶に残っている旅行や思い出、これからやりたいことなども書けるようになっており、これからの人生を考える意味でも充実しています。

 

まとめ。エンディングノートはできるだけ早めに取り掛かろう

エンディングノートづくりは、自分の死後を考えるという意味で、そんなに急ぐものではないという印象を持つかもしれませんが、そうではありません。

たとえば、生命保険に入っている方は多いでしょう。これは万が一の時に遺族を困らせないためのものです。エンディングノートを書くというのは、この家族のために生命保険に入るというのと同じようなことです。

万が一のリスクに備えるためのものと考えれば、エンディングノートの作成が年齢に関係ないという事がわかってもらえると思います。

 

以上、エンディングノートの書き方と書くべき項目・例文について紹介しました。