宝くじは、貧乏人に対する税金、貧者の税金、愚か者の税金などと呼ばれることがあります。
なぜ、宝くじという商品がこのように呼ばれているのか?宝くじというものは存在価値が全くない商品なのか?また、なぜ「税金」と呼ばれているのか?ということを今回は考えていきたいと思います。
結論から言えば、宝くじは、期待値的には期待できないボッタクリ商品で大部分が税金みたいなものです。ただ、夢を買うという効能はあるわけですから、自分の楽しみの一つとして利用するのは全然アリだと思います。
ギャンブルや投資と考えたら宝くじの期待リターンは最悪
貧乏人に対する税金、貧者の税金、愚か者の税金などと呼ばれる理由は確率というものを正しく計算できない人が購入するからだと言われています。
まず、宝くじをギャンブル・投資と考えたばあいの割りの悪さは最悪レベルです。いわゆる期待値で考えると50%を下回っているわけで、売上金の半分以上は自治体などに流れる形になっています。
一般的なギャンブルと呼ばれるものの期待値としては以下のようになっているとされます。
- ルーレット:95%程度
- パチンコやパチスロ:80%程度
- 競馬・競輪・競艇:65%程度
- 宝くじ:45%程度
このようになっています。国内でも利用できるパチンコ(遊戯らしいけど)や公営競技と比べても宝くじの戻り率は低いです。
宝くじの場合1等が当選した時の金額はケタ違いですが、人が一生涯宝くじを購入し続けたとしても99.99%の人は当選しません。ほとんどの人はそこまでの購入はしないでしょうから、宝くじの1等当選というのは無縁な存在なわけです。
宝くじで億単位の当せん金の当選確率
近年では、宝くじの当選金額がどんどん高くなっていますが、配分率自体が上がっているわけではないので、当選確率がより小さくなる代わりに1等当選金の金額を高めているだけなのです。
たとえば、2015年年末ジャンボは1ユニットの組数が2倍(100組→200組)になったので1等の当籤確率は半分になりました。2016年の年末ジャンボ宝くじの1等の当選確率は2000万分の1です。前後賞を含めて考えても当選確率は666万分の1という数字です。
人が一生のうちに落雷で死亡する確率が13万5000分の1ということらしいので、その低さがわかります。
宝くじの還元率は50%以下!ギャンブルとしても還元率は最悪
たとえば、ジャンボ宝くじの場合だと簡単に計算できます。
1等7億円の当せん金の場合、1ユニットは2000万枚あります。すべて購入するには販売価格の300円を掛ければいいだけです。60億円ですね。そして1ユニットの当選金の総額を計算します。途中式は省略しますが、当選金合計は28億1950万円です。
単純還元率は46.99%となります。さらに、実際には当選金を取りに来ない人も少なくないわけで実質的な還元率はそれをさらに下回ることにあります。
メチャクチャ高額ですね。ちなみに所得税の最高税率は45%なのでそれよりも高いです(笑)
一般的に宝くじは億単位の高額当選が魅力で皆さん購入しているわけです。言い換えれば、すでに億単位の金融資産を持っている富裕層からすれば、あまり魅力的には映りません。
宝くじの高額当選が魅力的に映るのは一般庶民です。そうした庶民から50%以上も抜くわけです。そのため、宝くじのことを“庶民の税金”、“貧乏人への税金”、“愚者の税金”などと揶揄するケースもあるわけです。
そもそも論として宝くじに関する法律で明確に“財源”と書かれている
期待値が低いから買うのは愚か者というのは分かった。ではなぜ、貧乏人に対する税金、貧者の税金、愚か者の税金というように「税金」と呼ばれるのでしょうか?
それは、宝くじというものは、地方自治体の財源としているからです。
これは、宝くじの発行根拠となっている「当せん金付証票法」という法律にも明記されています。また、日本以外でも同様です。
この法律は、経済の現状に即応して、当分の間、当せん金付証票の発売により、浮動購買力を吸収し、もつて地方財政資金の調達に資することを目的とする。
宝くじは庶民から浮動購買力(不要不急なお金、貯金)を吸収するという目的で運営されているわけです。
ジャンボ宝くじは上記のように「地方財政資金の調達」となっており、サッカーくじ(toto、BIG)は「スポーツ振興に必要な財源確保」となっております。宝くじを買うということは、買ったくじに応じて税金を払っているのと同じことです。
「宝くじを買う=買った金額の50%の税金を納める」のと同じことを意味するからです。言い換えると、宝くじを多くの人が購入してくれることで結果的に社会に還元されているわけです。実際に私の子どもが通っている小学校の校舎などは宝くじの収益金をベースとした融資事業により建設されたようです。
公園の遊具なども同じように宝くじの収益金をベースにして整備されたものが多数あります。もっとみんなで宝くじを買おう(笑)
ちなみに、当選金には税金はかからない
ちなみに、このように宝くじの販売で得た収益は実質的に税金(財源)として利用されていることから、日本国内の宝くじの当選金については、所得税や住民税は“非課税”となっています。税金はかかりません。
なお、この宝くじの当選金は非課税であるという理由から、高額当選の宝くじが売れたりするわけですが、こちら非合法ですし、リスクが滅茶苦茶高いので絶対にやめておきましょうね。
すこし、話がそれました。それでは、宝くじというものは買うべきではないのでしょうか?
楽しみや夢を買うというもは宝くじの効用である
経済合理的に考えて宝くじというものに魅力はありません。
しかしながら、一般人にとって数億円という現金を手に入れる事ができる機会というものはさほどありません。
当選確率はほぼゼロに近いとしても当たらないわけではありません。
そして当選すれば多くの人にとって一生涯の賃金よりも大きなお金が手に入るというのは非常に大きな効用であると考えることがでいます。
逆を言うと、宝くじに当たるくらいしか大金持ちになれるチャンスはあまりないともいえるわけです。そういった中で、宝くじは“一発逆転”が狙えるチャンスでもあるわけです。
高額当選に夢を感じる、というのは大きな効用
また、購入して「当たったら何に使おうか?」と考えている時間そのものが効用として存在していると考えることができます。自分一人で妄想するのも良いですし、家族で話し合って当たったら家を買って、海外旅行に行ってと想像する時間が楽しいものです。
また、そういったことを家族で話し合う時間というものも、現実味がある話ではないとは言え、楽しい時間を過ごせることでしょう。
すでにお金持ちなら宝くじを買う意味はない
一方で、すでにお金持ちの方は宝くじを買う意味はありません。
億単位の資産を持っているのであれば、あえて還元率50%以下という分が悪いギャンブルを狙う意味はなく、そういう方は株式投資のような運用で資産を増やすほうが確実です。
というよりも、そういう方は宝くじ自体に魅力を感じないと思いますが……。
宝くじは趣味程度に購入するならいい
宝くじは家計を逼迫するレベルで購入し続けるというものはお勧めできるものではありませんが、お小遣いレベルで購入するというのは“楽しみを買うという意味では価値があるもの”だと私は思います。
最近では、ネットでも宝くじを購入することができるようになりました。
以上、宝くじが貧者の税金、愚者の税金といわれる理由についてまとめてみました。
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