楽天銀行が提供しているマネーブリッジというサービスがあります。これは、楽天銀行と同じグループの楽天証券との口座を紐付けすることで楽天銀行の預金金利が大幅にアップするというサービスです。
便利でお得なサービスですが、知名度は今ひとつのようです。
今回はそんな楽天銀行のマネーブリッジについて、その特徴や適用条件、利用に関する注意点などをまとめます。
マネーブリッジとは何か?
マネーブリッジというのは、楽天銀行が提供している銀行と証券会社(楽天証券)との連携サービスです。ざっくりと説明をすると、楽天銀行の普通預金口座と楽天証券の投資資金口座とのあいだを連結するというサービスになります。
楽天銀行の普通預金に預けているお金を使って、楽天証券で株を買ったり、投資信託を買ったりすることができるようにする手続きです。
この手続きをするのは「楽天銀行」と「楽天証券」の両方の口座を持っている必要があります。ちなみに、口座自体は楽天証券の口座を開設する時に一度に両方の口座を開設可能です。個人番号の関係もあるので証券口座開設と銀行口座開設を一度にやるほうが簡単です。
マネーブリッジの設定方法
楽天銀行から申し込みをする方法、楽天証券から申し込みをする方法の二つがあります。
<楽天証券経由>
- 管理サイトから楽天証券にログイン
- 「設定・変更」→「ポイント・楽天銀行連携」
- マネーブリッジ申し込みをクリックし、楽天銀行のID,PWでログイン
<楽天銀行経由>
- 管理サイトから楽天銀行にログイン
- マネーブリッジのボタンをクリック
- 「申し込み」→楽天証券のID,PWでログイン
どちらの場合でも郵送手続きは不要で、オンラインのみで申し込みが完結します。
マネーブリッジを使うメリットとデメリット
マネーブリッジの設定を完了させると以下のようなメリットがあります。
- 普通預金の金利が大幅アップ
- 楽天証券での投資資金の管理・運用が簡単に
普通預金の金利が大幅アップ
マネーブリッジの登録をすればそれだけで普通預金の金利がアップします。この点が最大のメリットと言えるでしょう。
普通預金金利:0.02%→0.10%というように、金利がなんと5倍にアップします。
0.10%という金利水準は他の銀行と比べても非常に高い水準で、都市銀行など比べると定期預金でもこの金利は出てきません。それがいつでも自由に出金可能な普通預金として運用可能なのはかなり美味しいサービスと言えるでしょう。もちろん、預金保険の対象なので、万が一、楽天銀行や楽天証券が倒産した場合でも1000万円+その利息までは保護対象となります。(参考記事:ネットバンクと預金保険制度(ペイオフ))
2022年4月1日以降金利ルールが変更へ
となり、微妙に改悪となります。
楽天証券での投資資金の管理・運用が簡単に
また、楽天銀行の普通預金を使って楽天証券で株式投資や投資信託投資などが可能になります。わざわざお金を移動させる必要がないので利便性が高いです。
投資に興味がない人でも一度手続きすればOK
デメリットといえば、投資をするつもりが無いという方でも、わざわざ楽天証券の口座も開設をしなければならないということでしょうか。
ただ、マネーブリッジの金利メリットだけを利用するというのであれば、楽天証券に口座があればいいだけなので、投資をする必要はありません。
他のネット銀行(ネット証券)でも類似サービス
楽天銀行-楽天証券の「マネーブリッジ」のようなサービスを「自動スイープ」というのですが、こうしたサービスを提供するネット銀行(証券会社)も増えています。他社では住信SBIネット銀行-SBI証券や、GMOあおぞらネット銀行-GMOクリック証券などの連携サービスがあります。
金利スペックではGMOあおぞらネット銀行(証券コネクト口座)に負けていますが、普通預金の使い勝手でいえばマネーブリッジのほうが上ですね。
預金金利 | 預金引き出し | |
---|---|---|
マネーブリッジ (楽天銀行) |
0.10% | 普通預金として扱われるので、そのまま出金可能。 |
証券コネクト口座 (GMOあおぞらネット銀行) |
0.11% | 証券コネクト口座から普通預金へ要振替 |
SBIハイブリッド預金 (住信SBIネット銀行) |
0.02% | ハイブリッド預金から普通預金へ要振替 |
auマネーコネクト (auじぶん銀行) |
0.10% ※普通預金金利に+0.099% |
普通預金として扱われるのでそのまま出金可能。 |
一昔前までは預金金利はほぼ同様でしたが、最近ではかなりの差がでてきました。SBIハイブリッド預金は以前は0.1%だったんですが、徐々に落として預金金利としての魅力度はかなり下がってしまいました。
一方で2018年にサービスを開始したGMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座は金利が高くていいですね。乗り換えを検討する価値もあるかもしれません。
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10万円以上の預金すればコンビニATMも無料に
ちなみに、楽天銀行はコンビニATMの手数料を無料化するためには残高として最低10万円を預けておく必要があります(10万円以上の預金で月1回無料)。
最近の他のネット銀行は残高を問わずATM手数料を無料化する動きが広がっている中、楽天銀行のATM手数料面はちょっと、厳しい感じになっています。まあ、残高がある程度あれば無料にできるものですが、この点は注意したいところです。
なお、楽天銀行のマネーブリッジを利用する場合、すでに楽天銀行と楽天証券の両方に口座を開設する必要があります。それぞれ一方に口座を持っていれば簡単に口座開設が可能です。なので、どちらか一つに口座を解説すればOKです。
ただし、必要書類は楽天証券で2016年1月以降、マイナンバーの提出が必要になりました(すべての証券会社でマイナンバー提出が必須となっています)。
そのため、楽天証券の口座を開設して、楽天証券のホームページから楽天銀行の口座を開設するようにすると非常に便利で楽です。
以上、銀行の普通預金金利が大幅アップ。楽天銀行「マネーブリッジ」のメリット、デメリットを紹介しました。
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