銀行振込で振込先を間違えた時の返金手続き(組み戻し手続き)の流れ
銀行振込は相手先の銀行名、支店名、口座番号があれば送金が完了してしまいます。そのため、口座番号を間違えて入力してしまうと、まったくの他人に振り込んでしまうことになります。
間違えないように確認画面が表示される仕組みになっていますが、急いでいて見落としてしまったというケースも少なくないようです。
このような誤振込をしてしまった場合、どうしたらいいのでしょうか?振込間違いを取り消して返金を求める手続きを「組み戻し(くみもどし)」と呼びます。ただ、一度他人の口座に入ってしまったお金を取り戻すのは、時間や手間がかかるのが実情です。
相手が返金に応じないリスクがあるだけでなく、所定の組み戻し手数料も発生します。万が一の事態に備え、正しい手続きの流れと注意点を詳しく解説します。
間違い振込みの返金手続き(組み戻し)の流れ
まずは、銀行振り込み先を間違ってしまったときの返金(組み戻し)手続きの基本フローをご説明します。
- 振込依頼をした自分の銀行(A銀行)に組み戻しの手続きを依頼する。
- A銀行から、振込先の銀行(B銀行)へ組み戻し依頼が行われる。
- B銀行から、間違って振込を受けた人(Cさん)に連絡し、組み戻しの了承を得る。
- Cさんの了承が得られ次第、組み戻し手続きが開始され、あなたの口座にお金が戻る。
入金記帳前なら相手の同意なしでキャンセルできる可能性も
受取人の口座に「入金記帳」される前であれば、受取人の同意を得ることなく組み戻しが可能な場合があります(岡山地裁平成5年の判例に基づく原則)。間違いに気づいたら、1秒でも早く振込元の銀行へ連絡することが重要です。
組み戻しは「全額一括」のみ
組み戻し手続きは、振り込んだ金額の全額を一括で返金する手続きです。金額の一部だけを返金してもらうことはできません。
組み戻しの手続き方法と費用
組み戻し手続きは、実店舗を持つ銀行の場合は窓口で受け付けていることが一般的です。手続きには以下のものを持参しましょう。
- 通帳またはキャッシュカード(印鑑レス口座の場合は印鑑不要の銀行もあります)
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 間違って送金した振込先(相手)の情報がわかるもの
ネットバンク(ネット銀行)の場合は、オンラインバンキング上で手続きをすることが可能です。メニュー内に「組戻」「資金返却依頼」といった項目があるため、そちらから申請を行います。スムーズに進めば、1週間程度で手続きは完了します。
組み戻しにかかる手数料について
組み戻しを行う場合、銀行所定の「組み戻し手数料」がかかります。銀行によって異なりますが、現在は税込660円〜1,100円程度が一般的です。(※最初に支払った振込手数料とは別に発生し、振込手数料は戻ってきません)
また、個人口座と事業用(法人)口座で扱いが異なり、事業用振込の場合は別途手数料の規定が設けられているケースもあるため、ご利用の銀行にご確認ください。
組み戻し手続き最大の難所は「相手の了承」
組み戻しの流れにおいて最大のハードルとなるのが、「間違って振込を受けた相手の了解を得る」というステップです。
一旦相手の口座に振り込まれたお金は、たとえ明確な間違いであったとしても、受取人の了解なしに銀行が勝手に口座から引き出すことは法的にできません。
銀行は相手方にコンタクトを取りますが、「電話に出ない」「連絡がつかない」といった理由で手続きが長引くケースは多々あります。また、最悪の場合は相手が組み戻しを拒否するケースも想定されます。一度送金を受けた以上、相手が了承しない限り、銀行はそれ以上の強制的な手続きを進めることができません。
返金を拒否された場合は「仮差押え」などの法的措置へ
もし相手が返金を拒否した場合でも、振り込んだお金の所有権はあなたにあります。そのため、民事訴訟(不当利得返還請求)を起こして返金を求めることが可能です。
また、訴訟には時間がかかるため、相手がお金を使ってしまわないよう、より迅速な手段として「仮差押え(相手の口座凍結)」を行い、その後に強制執行へ移るという実務的な方法もあります。ただし、これらの法的措置には担保金の供託や弁護士費用などコストと時間がかかるため、まずは専門家に相談することをおすすめします。
【注意】「ことら送金」など即時決済サービスは組み戻し不可
近年普及している「ことら送金」や各種スマホ決済アプリを利用した送金の場合、通常の銀行振込とは根本的に仕様が異なるため注意が必要です。
ことら送金は取消・組み戻しが一切できません
ことら送金は、着金と同時に処理が完了するリアルタイムの即時決済システムです。そのため、銀行の公式FAQ等でも「送金後の取消や組み戻しはできない」と明記されています。
誤送金をしてしまった場合、銀行は間に入ることができず、公式の案内でも「お客様同士で直接連絡を取って解決していただく」こととされています。送金前には「名義確認照会機能」を使って相手の名前を確実にチェックすることが唯一の予防策です。
また、一部の銀行アプリでは、通常の振込を行おうとした際に、自動的に手数料が無料のことら送金に切り替わる設定になっている場合があります。意図せずことら送金を利用してしまわないよう、送金手段の選択には細心の注意を払いましょう。
間違い振込のお金を受け取った(誤入金された)場合は?
逆に、あなたの口座に見覚えのないお金が振り込まれていた場合はどうすべきでしょうか。「相手が間違えたのだから自分のものになるのでは?」と考えるのは大変危険です。
返金に応じないと「電子計算機使用詐欺罪」等に問われることも
法律上、誤振込で受け取ったお金は「不当利得」となり、民法第703条に基づき返還する義務を負います。銀行から組み戻しの依頼を受けた時点で「誤入金とは知らなかった」という理屈は通用しません。返還を拒めば、相手から訴訟(不当利得返還請求)を起こされる可能性があります。
さらに、口座に入金されているだけの状態であれば直ちに刑事責任は問われませんが、そのお金を勝手に引き出したり使ったりすると、刑事罰の対象となります。最高裁の判例でも、銀行の窓口で引き出した場合は「詐欺罪」、ATMで引き出した場合は「電子計算機使用詐欺罪」が成立するとされています。
見知らぬ入金があった場合は手をつけず、すぐに利用している銀行へ連絡し、組み戻し手続きに協力してください。
直接の返金は絶対にNG。必ず「組み戻し」を利用しよう
誤送金をしてしまった相手から「間違えたので、直接指定の口座に返金してほしい」「現金で手渡ししてほしい」と連絡が来ることがありますが、直接の返金には絶対に応じないでください。
過去のトラブル事例として、振り込め詐欺グループがあなたの口座に被害者のお金を振り込ませ、それを「間違えて送金したから直接返して」と要求してくる手口が存在します。これに応じてしまうと、あなたが意図せず詐欺の「出し子(お金の運び役)」として犯罪に加担させられてしまう危険性があります。
振り込め詐欺救済法について
詐欺犯罪に利用された口座に対しては「振り込め詐欺救済法」という被害回復の制度が存在します。単純な誤振込トラブルには適用されませんが、犯罪の可能性がある不審な入金に対しては、銀行という公的な第三者を必ず間に挟むことがトラブル回避の鉄則です。
お金を返す際は、必ず銀行が仲介する「組み戻し手続き」を通してのみ対応するようにしてください。
まとめ:振込先は絶対に間違えない。指差し確認を徹底
オンラインバンキングの普及により、クリックひとつで簡単に送金ができるようになりました。しかし、それに伴い「登録済みの振込先一覧から、間違った相手を選んでしまった」「金額の桁数を打ち間違えた」といった人為的ミスも発生しやすくなっています。
誤送金をしてしまうと、組み戻し手数料の出費だけでなく、相手の了承を得るための時間的・精神的な負担が大きくのしかかります。相手が拒否すれば、法的措置というさらに高いハードルが待ち受けています。
「間違った振込をしたら、簡単には戻ってこない」という緊張感と認識を持ち、振込を実行する前には、銀行名、支店名、口座番号、そして受取人名義をしっかりと指差し確認する習慣をつけましょう。
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