ネット証券の最大手であるSBI証券は、多くのネット証券の中でも先駆けて個人型確定拠出年金というサービスを開始しています。2007年ごろにはネットで募集をしていたように記憶しております。
2018年現在では、個人型確定拠出年金についての認知が進み、「iDeCo(イデコ)」として国も積極的に普及させようと後押ししています。そういうこともあって、楽天証券やマネックス証券といった他の大手ネット証券も続々と参入してきております。
そんな個人型確定拠出年金においてSBI証券を利用するメリット、デメリットをまとめていきます。
個人型確定拠出年金とは何か?
個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo)は、自分自身で任意において備えることができる老後の資産運用手段の一つです。自分自身で掛け金を支払い、運用も自分でします。そしてその運用後の資金を老後(60歳以降)に一時金または年金として受け取ることができるようになっています。
他の公的年金(国民年金・厚生年金)と違って、あくまでも自分自身(個人)の資産運用手段の一つという意味合いに近いのが特徴といえます。
- 掛け金が全額所得控除となる
- 運用益は非課税となる
といったように税制面上のメリットが大変大きいです。普通に老後のために投資信託で積み立て投資をするというのであれば、上記のメリットがある分個人型確定拠出年金(iDeCo)で運用するほうがお得になります。
一方で途中での出金ができないといったデメリットもあります。制度について詳しくは以下の記事で紹介しておりますのでぜひともご一読ください。
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SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)
さて、そんなSBI証券の個人型確定拠出年金は、サービスを提供している全金融機関の中でもトップクラスのスペックとなっています。
- 加入時の手数料ゼロ
- 金融機関切り替え時の手数料ゼロ
- 運営管理機関手数料ゼロ
となっており、個人型確定拠出年金の仕組み上、SBI証券よりも手数料が安い金融機関は理屈上存在しません。
セレクトプラン登場で取扱ファンドもさらに厳選
SBI証券のiDeCoは大きく2つのプランがあります。
- オリジナルプラン
- セレクトプラン
(1)のオリジナルプランは従来の投資信託ラインナップを扱っています。(2)のセレクトプランは2018年11月からスタートする新プランです。
SBI証券はiDeCo(イデコ)のサービスを2005年から開始しており歴史があるわけですが、その分扱っているファンドには古くてややコストが高いファンドも少なくありません。そうした中で登場するのがセレクトプランです。
セレクトプランでは、あらたに厳選したローコストなインデックスファンドを多数ラインナップしており、サービスが一新されております。
なお、既存のオリジナルプランを利用している方も、プラン変更が可能ですし、そのままオリジナルプランで運用し続けることもできます。
SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット、デメリット
最近では、ライバルのかなり増えてきました。2016年に大手ネット証券の楽天証券も個人型確定拠出年金のサービスを開始し、2017年にはマネックス証券も同じようにサービスを開始しています。
両者とも手数料面ではSBI証券と並んでいます。投資信託の運用商品もコスト面ではほぼ同水準です。そういった意味であえてSBI証券を選択するメリットは相対的には薄れてきているといえるでしょう。
一方で、個人型確定拠出年金を始めるうえで全体的にサービス内容が整っており、長年の運営経験があるというのは大きなメリットだと思います。
ネット証券(証券会社)としてのスペックも高いので通常の資産運用と個人型確定拠出年金(イデコ)の両方を一つの口座で管理できるというのもいいですよね。
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ネット証券でも最多の投資信託の本数は魅力
SBI証券はiDeCo口座内で売買可能な投資信託の本数は64本となっています。楽天証券の27本と比べてかなり本数が豊富にあります。
投資信託は数があればいいというわけではありませんが、個人型確定拠出年金の口座内ではスイッチング(投資信託の乗り換え)の手数料は無料ですし、売却した際に利益が出ても非課税です。そのため、相場動向に合わせていろいろと投資戦略を練りたいという方にはかなり魅力的なはずです。
そうでない方にとっても、コストの安いバランス型ファンドも多数用意されているので、投資のことは特に考えずに長期投資をしてきたいという方にも最適です。
SBI証券は受け取り時の「併用」ができない
一方で、SBI証券の弱み・デメリットといえるのは「個人型確定拠出年金の受け取り方法」についてです。
個人型確定拠出年金は60歳以降に受け取るときに「一時金(退職所得扱い)」と「分割受け取り(年金所得扱い)」という二つの受け取り方法が可能です。この二つは実は「併用」も可能です。たとえば半分を一時金、残り半分は分割で受け取るといった具合です。
こうすることにより、条件次第では発生することになる「受け取り時の税金」を安くすることができるわけです。
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ただし、SBI証券の場合、この併用ができません。一括受取または分割受け取りのどちらかを選択することになります。将来的には改善されるんじゃないかと思いますが、あくまでも現時点ではできませんので、会社員の方などで、会社を退職するときに多額の退職金を受け取る予定がある方は注意したほうがいいかもしれません。
ただ、受け取り時の問題を除けば、SBI証券はiDeCoを始めるうえではほぼ最適な証券会社といえそうです。
SBI証券のイデコの口座数は全金融機関 No1
SBI証券は2018年2月に個人型確定拠出年金についてプレスリリースで、すべての金融機関において口座数No1であると発表しています。
厚労省発表の2017年末時点の個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用者数は744,690人で、SBI証券が発表した同時期の利用者数は145,070人です。割合にすれば約20%となります。
それだけ多くの人に支持されているというわけで、これから個人型確定拠出年金(iDeCo)を始めるのであれば、SBI証券を選択しておいて間違いないといえそうです。
以上、SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリット、デメリット、評判についてまとめてみました。
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