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年収1000万円の生活と税金 高年収でも生活が苦しい理由と節税対策

income年収1000万円というと高収入の壁を超えたと感じる方も多いのではないでしょうか?実際に年収1000万円を稼ぐ人の割合は男女合計なら3.1%、男性だけでも4.9%となります。男性だけでみても上位5%という事になります※。

さて、そんな高収入の代名詞でもある年収1000万円という人の生活と税金を今回は取り上げてみたいと思います。年収1000万円の世帯の税金や社会保険料や手取りの他、1000万円くらいが実は生活が苦しいという人が多い理由などを分析していきます。

※平成26年民間給与実態統計調査

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年収1000万円と年収600万円の手取り比較

まずは、年収別の手取り(実質手取り)を比較してみましょう。

ちなみに、年収というのは会社における「支給額」です。手取りというのはそこから所得税や社会保険料などが差し引かれた金額です。詳しくは「収入(年収・給与)と手取り、所得の違いを理解しよう」でまとめているので年収と手取りの区別がよくわからないという方はこちらも参考にしてください。

両者ともサラリーマンで厚生年金加入(企業年金なし・協会けんぽ(東京)加入)。夫婦子供二人の家族で、妻は専業主婦、子供は4歳と6歳(両方とも私立幼稚園)とします。

手取りは収入から税金(所得税+住民税)を差し引き、上記家族で一般的に受け取ることができる児童手当(旧:こども手当)や私立幼稚園関連の補助金を加えたものとします。

実際には税金の支払い時期、受け取り時期には差異がでますが、大まかな計算のためご了承くださいませ。

※計算は平成29年1月以降の所得税制度で計算します。
※私立幼稚園就園奨励費補助金は新宿区のケース

年収1000万円 年収600万円
総支給額① 1000万円 600万円
 A.給与所得控除 220万円 174万円
 B.基礎控除 38万円(33万円) 38万円(33万円)
 C.配偶者控除 38万円(33万円) 38万円(33万円)
 D.社会保険料控除 117万円 84万円
課税所得 ①-(A+B+C+D) 587万円(597万円) 266万円(276万円)
所得税額(課税所得×税率) 74万円 16万円
住民税(課税所得×税率) 59万円 27万円
総税負担額② 133万円 43万円
社会保険料負担額③ 117万円 84万円
実質手取り(①-(②⁺③)=④ 750万円 473万円
児童手当⑤ 12万円 24万円
私立幼稚園就園奨励費補助金⑥ 15万円 24万円
最終手取り④⁺⑤⁺⑥ 777万円
月64万円
521万円
月43万円
実質税率 22.3% 13.1%

となりました。年収1000万円の方の手取りはおおよそ765万円、年収600万円の方は514万円となっています。

年収ベースでは年収600万円と年収1000万円とでは額面収入では67%も違いますが、実質手取りになおすと49%にまで差は縮まっているという事がわかります。

ちなみに、表には載せていませんが、年収300万円の方はほぼ300万円が実質的な手取り収入となります。税金や社会保険料はかかっているのですが、児童手当や私立幼稚園就園奨励費補助金などの手当によってそうした税がほぼほぼ還付されているということになるわけです。

 

年収1000万円くらいの生活が一番苦しいというのは本当か?

よく聞く話として年収1000万円くらいが一番生活が厳しいという話を耳にしますが、本当でしょうか?

このように言われる理由には「税率や社会保険料、補助金等がシビアになる」という点と「年収増加にともなう生活水準の上昇ペースに対する問題」の2点があげられると思います。

 

理由1.税率や社会保険料、補助金等がシビアになる

先ほどの試算によると年収1000万円の月々の手取りはおおよそ64万円という事になります。1000万円という大台を達成している割には意外と少ないと思う方が多いのではないでしょうか?

夫が1000万円プレイヤーという場合の税負担は22.3%でした。年収600万円の方の13.1%という水準と比べると、税負担は大きく増しています。

その理由としては、下記のような点が考えられます。

①年収600万円くらいから所得税率が10%から20%に上がる
②子供の養育関係の補助金や助成金が削られる

さらに、年収1000万円になってくると「③限界税率が高い」が高いという事も生活が苦しい(負担感が大きい)と感じる理由の一つだと思います。

 

①年収600万円くらいから所得税率が10%から20%に上がる

日本の所得税制は超過累進税率が採用されており、下記のように所得が増えるとその超えた部分に対しての税率が段階的に上がっていきます。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

サラリーマンの場合、年収が独身者や共働きの場合は560万円くらい、妻帯者(専業主婦)の場合は610万円を超えると、そここらの所得に対する税率が10%から20%にアップします。

そのため、年収600万円を超えてくると所得税の負担が急に重くなってくるわけです。600万円を超えてすぐくらいだと大半の所得は5%と10%の課税対象なので大きくありませんが、年収1000万円くらいになってくると20%で課税される部分が大きくなるので税負担が大きくなるわけです。

 

②子供の養育関係の補助金や助成金が削られる

また、年収が800万円を超えてくるあたりで子育て関係の補助金や助成金についての所得制限にひっかかってくるようになります。上記の例でも児童手当や私立幼稚園就園奨励費補助金などが下がっているのがわかりますよね。

特に児童手当は子供が多い世帯では影響が大きいです。

 

③限界税率が高い

最後の限界税率が高いというのも大きく影響します。限界税率というのは追加的に1円の収入を得たときに支払う税金の増加額です。

年収1000万円の人が100万円収入が増えたときの税金の増加幅で比率を計算するとわかります。

年収1000万円→手取り777万円
年収1100万円→手取り842万円(増加額65万円)

年収1000万円を超えると、100万円稼いでも35万円(35%)が税金や社会保険料として消えるということになるわけです。

これだけ持っていかれるとかなりの負担感になると思います。

ちなみに、平成29年以降は年収1000万円以上の給与所得控除が固定されるので、年収1000万円超の限界税率はさらに高くなります。さらに、もう少し所得が増えてくると次は適用される税率が20%から23%にあがります。

10%→20%ほどの大きな影響はありませんが、こちらも影響してきます。

 

④これ以上稼ぐとさらに増税へ……

この収入層については今後さらに増税が実施される予定です。平成29年以降、給与控除(給与から引かれる概算経費)が縮小され、年収1000万円以上は固定化されます。そのため、年収1000万円以上の収入がある方にとって増税となります。

さらに、2018年(平成30年)から配偶者控除が見直されるのに伴い、年収1120万円を超えると配偶者控除が段階的に縮小されます。

このくらいの所得水準の場合、妻は専業主婦というケースも多いでしょうが、その際の控除が使えなくなるので、税負担が増加します。

2018年から配偶者控除の年収要件が150万円までに改正。得する人と損する人、働き方への影響
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一時は配偶者控除の廃止(夫婦控除の新設)についても議論がされていましたが、結果として配偶者控除が適用される金額が拡大される形で一応の決着を迎えることになりました。 配偶者(専
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理由2.年収の増加で消費が増えると年収1000万円だと生活苦に

年収がおおよそ600万円くらいまでは年収の増加がそのまま収入の増加につながっていきます
もちろん、税金や社会保険料などは一定の「率」でかかるので年収が増えれば税金も増えるのですが、増加に対する負担率は同じです。

一方で理由1で述べたように年収が600万円を超えると所得税率が10%から20%にアップします。これだけでも手取りの増加ペースが1割減少することになります。
さらに年収800万円を超えてくると子育てに関する補助金や助成金なども縮減されたり利用できなくなることで手取りが減少することになります。

 

額面収入アップに合わせて生活水準をアップさせるのは危険

年収600万円、800万円を超えてくるあたりから額面収入の伸びに対して、手取りの伸びが長られるようになってきます。

年収(名目上の収入)の伸びに合わせて生活レベルも同じように上げていくと、増えた消費ほどに手取りの増加がないということで生活が苦しくなっていくわけです。

お金が貯まらない人の悪しき習慣や行動パターンと解決策」でも書いていますが、世帯年収が1000万円超でも約3割の世帯がカードローンを定期的に利用しているという結果があるそうです(ジャパンネット銀行・2013年)。

年収1000万円というのは最初に書いたように割合でいうと5%以下という上位層といえるかもしれません。一方でその肩書や収入水準から少しくらいの贅沢はOKという暮らし方をしていると、お金はあっという間になくなります。

以上の二つが年収1000万円の人にも生活が苦しいという人が多い理由なのだと私は分析しています。

 

年収1000万円を目指すべきではないのか?

もちろん、収入が高いほどやれることは増えます。日本の税制がいくら累進課税だといっても、収入が増えれば手取りは必ず増えます。そのペースが落ちるというだけです。

なので、増えたら増えた分だけ手取りは増加します。ただ、負担率がどんどん大きくなっていくという話です。

 

年収1000万円を目指す働き方とほどほどでよい働き方

ある調査によると年収は600万円くらいまでは年収の増加と幸福度は比例するけど、そこから先になると年収がのびてもその人が感じる幸福度に変化はないというものがありました。

この話はアメリカのケースなので別に税制で負担が増えるという話とは違うと思いますが、高年収というのはそれだけ労働時間が長かったり、あるいはストレス等が大きな仕事であるということも関係しているのでしょう。

その一方で年収に対する負担率でいうと、この年収1000万円というあたりがかなり厳しいゾーンになっているということも間違いありません。

国も取りやすいところから取るといった考えなのでしょうか。

そう考えると、ストレスフルな仕事をして年収1000万円という大台を目指すという選択肢を取らないという手も一つかもしれません。

 

年収1000万円を超えるなら所得を減らす節税策を実施しよう

節税というと会社経営者向けと思われるかもしれませんが、サラリーマンでもできることはいくつもあります。

代表的な二つが「個人型確定拠出年金(iDeCo)」と「ふるさと納税」です。
所得税率が高くなっているため、所得控除が可能なこの二つの制度は節税効果もその分高くなります。特に、ふるさと納税については年収が増えるほど、最低自己負担金額(2000円)で寄付できる金額が増えますので、高所得者ほど有利です。

年収1000万円の人ができる、ふるさと納税の限度額は

単身:177,000円まで
夫婦(専業主婦):165,000円まで
夫婦(専業主婦+子ども):156,000円まで

となっています。もっと詳しく計算したい方は下記の記事もご覧ください。

ふるさと納税の限度額・上限額の計算方法と年収や過去の住民税から目安を判断する方法
2016-08-24 15:31
返礼品(お礼の品)が嬉しい「ふるさと納税」ですが、ふるさと納税は一体いくらまでなら寄付しても大丈夫なのか?(2000円の自己負担で済むのか?)ということが気になりますよね。年収や社
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以上、年収1000万円の生活と税金 高年収でも生活が苦しい理由と節税対策についてまとめてみました。

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