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知っておきたい投資信託の信託報酬の仕組みと計算方法

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投資信託を選ぶときに、強く注目してほしい項目があります。それが「信託報酬」という手数料です。この手数料は毎日日割りで発生する手数料で、投資信託のリターンに対して強く影響する項目となります。

似たような投資信託を選ぶときにはこの信託報酬を起点に比較するのがいいとされている投資信託比較の最重要項目の一つとなっています。今回はそんな投資信託の信託報酬について、その仕組みや調べ方、計算方法などについて分かりやすく紹介していきます。

信託報酬とは何か?

信託報酬というのは投資信託を運用するときにかかる「諸経費・諸費用」を年率にしたものとなっています。

投資信託は多くの投資家から集めた投資資金をまとめて、ファンドマネージャーが運用しています。その運用で得た利益は投資家に還元されます。

たとえば1000人の投資家から100万円ずつ集めたら10億円の資金があつまります。その資金を使って株式などに投資をするわけです。ただ、投資信託の運用にはいろいろな費用が掛かります。

  • 株式等の売買手数料
  • ファンドの募集に対するコスト
  • ファンドを維持するためのコスト
  • ファンドマネージャー等の関係者への報酬

こうした費用をまとめて徴収する形にしているのが「信託報酬」という手数料になります。

 

信託報酬の計算方法と徴収方法

それでは実際に信託報酬はどのように計算され、どのように支払っているのでしょうか?以下はとある投資信託の交付目論見書に記載されている信託報酬の項目です。以下を例に解説していきます。

まず、最初に書いてある「ファンドの純資産総額に年率1.6956%をかけた額とし、ファンドからご負担いただきます」と書かれている部分。これが信託報酬になります。

純資産総額というのは「ファンドの持っている全財産を時価評価したもの」です。これに対して1.6956%(年率)がかかるというわけですね。

また、右側には計算式が書かれています。「信託報酬=日々の純資産総額×信託報酬率(日割相当)」このように、信託報酬は毎日計算されます。

 

実際に手数料は払ってないけど?

こうして計算された信託報酬は、直接投資かが支払うわけではありません。上記の手数料はファンドの純資産総額から差し引かれます。なので、投資家としては純資産総額の減少(口数当たりの単価下落)という形で間接的に手数料を支払っていることになります。

たとえると、100万円、1万口(1口あたり100円)というファンドがあるとします。信託報酬として1日当たり0.005%の信託報酬が発生しているとすると、翌日の純資産総額は999,950円になります。この時の1口あたりの価値は99.995円ということになります。

このようにして手数料を支払っているわけです。

実際にはファンドは様々な金融商品に投資をしているので、それらの価格変動による割合のほうが大きいので信託報酬を意識することはないでしょうが。

 

信託報酬はだれに支払われているのか?

こうした信託報酬については「委託会社(運用会社)」「販売会社(銀行・証券会社)」「受託会社(信託銀行)」の3社に対して配分されます。さきほどの例のファンドの場合は下記のように信託報酬の配分決められています。

委託会社はファンドマネージャーのように運用の指示をする会社です。
販売会社は顧客に投資信託を販売している銀行や証券会社などのことです。

受託会社というのは少しわかりにくいと思いますが、ファンドの財産を管理している金融機関で信託銀行が管理しています。その委託費用のようなものですね。

 

信託報酬は当たり前だけど安いファンドほど良い

投資信託の信託報酬は当たり前の話ですが、安ければ安いほど良いです。

たとえば、同じような投資信託でも実はこの信託報酬は結構ばらつきがあります。以下は日経平均株価に連動するように作られているインデックスファンドです。

ご覧いただくとわかると思いますが、同じようなファンドでもかなりの差があります。

ファンド名 信託報酬 備考・特徴
たわらノーロード日経225 0.21% 日経平均株価型では信託報酬が最安。今後にますます期待。
iFree 日経225インデックス 0.21% 2016年設定の新ファンド。信託報酬はたわらと同水準。純
ニッセイ日経225 0.27% 日経225ならニッセイといわれるほどに低コストの日経225型のインデックスファンドでは高評価。
SMT日経225 0.40% 低コスト投信の先駆けともいえるシリーズ。後述するeMAXISとともに低コストインデックスファンドの時代を切り開いた。
eMAXSIS日経225 0.43% SMTシリーズ同様にネット専用のインデックスファンドを提案している。純資産は歴史がある分大きい。
大和ストックインデックス225ファンド 0.5616% これに加えて2%の販売手数料がかかる。かなりのぼったくり度の高さ。
三井住友・225オープン 0.648% こちらも1%の販売手数料がプラスかかります。日経平均連動としては信託報酬が高い。

信託報酬は「毎日(毎年)」継続的に発生する手数料です。

買ったときだけかかる販売手数料と違って、継続的にかかるので運用期間が長くなれば長くなるほど複利効果によって差は大きくなります。

 

信託報酬の高いファンド(投資信託)はいいファンドなのか?

信託報酬がいくら高くても、そのより高いリターンが見込めるというのであれば確かに問題はないです。

ただし、手数料(信託報酬)が高いファンドと運用成績の高さには関係性がほとんどないというのが現状です。実際にアクティブファンドの大半はインデックスファンドに勝てていないという結果自体がそれを物語っているはずです。

また、信託報酬は運用経費なのでより効率的な運用をできているファンドのほうが手数料が安くなります。極力無駄を省いたローコストな運営ができているからこそコストも安いわけです。

普段の買い物で私たちは「高いものはいいもの」という考えを持ちやすいですが、金融商品に関しては高いものは非効率なものと考えて行動するほうが賢いと思います。

この点については以下の記事でも詳しくまとめておりますので、ご一読ください。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/diary/5504″]

 

以上、知っておきたい投資信託の信託報酬の仕組みと計算方法についてまとめてみました。

ABOUT ME
ふかちゃん
マネーライフハックの編集長 兼 管理人です。節約やマネー術などについての情報発信を2004年から続けています。
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