世界一周旅行というと、途方もない、すごく時間も費用も掛かる旅行だと考えている方も多いかもしれません。実はそんな世界一周、比較的リーズナブルな価格で行けてしまうという航空券があるんです。それが「世界一周航空券」です。
世界一周航空券とは文字通り世界を一周できるように作られている航空券で、たとえば日本を出発してからいろいろな空港を経由して世界を一周し、最後に日本に戻ってくるというチケットになっています。今回はそんな世界一周航空券とはどのようなものなのか?また、どうやって活用したらいいのか?ということを分かりやすく紹介していきます。
世界一周航空券の世界一周とは?
“世界一周”というとかなり優雅な響きがありますね。世界一周旅行に行ってくる!といわれたら、おおっ!と思うのではないでしょうか。そんな夢をかなえてくれるのが「世界一周航空券」という飛行機のチケットです。
世界一周航空券とは、ルール的には太平洋と大西洋を越えて出発地に戻る航空券となっています。
たとえば東京を出発し、ユーラシア大陸、アフリカ大陸でいくつかの空港に寄港して、その後大西洋を渡ってアメリカ(北アメリカ、南アメリカ)を旅行。大西洋を越えてオーストラリア、そして日本に戻ってくるといった具合になります。
ちなみにお値段は同じ世界一周で比較されることが多い“世界一周クルーズ”と比べるとリーズナブルな上、旅行の期間も短くて済みます(クルーズ船での世界一周なら100日以上はかかるのが一般的)。
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世界一周航空券を買えば世界中どこにでも行けるのか?
“どこでも”といわれると、これは難しいです。
世界一周航空券は、単独の航空会社が起こっているサービスもありますが、ワンワールドやスターアライアンス、スカイチームといった航空連合単位でサービスを行っています。航空連合というのは、複数の航空会社が協力して路線やマイル(ポイント)などのサービスを提供しているものです。
アライアンスによって、就航便や路線、得意な地域が違うので、いけない場所もあります。
また、就航していたとしても世界一周航空券は行ける大陸の数、滞在都市数、区間数に制限があります。
三大世界一周航空券とそれぞれの特徴
- ワンワールド
- スターアライアンス
- スカイチーム
この世界三大アライアンスの世界一周航空券が一般的です。それぞれの航空連合によって、サービス内容や料金にかかり方が違いますが、そこまで大きくは違いません。
ワンワールドの世界一周航空券
日系航空会社ではJALが加盟しているエアアライアンスです。大陸制を採用しているため、世界一周といいながら最小3大陸の世界横断旅行も可能です。
- 世界を6大陸に分けた大陸制
- 訪問大陸が増えると価格が変動(最低3大陸)
- 最大16区間(北米6区間、他4区間)を利用可能
- 一度出た大陸に戻ってくることはできない
- 有効期限は12か月
- 3大陸利用といったようにショート利用で節約できる
スターアライアンスの世界一周航空券
日系航空会社ではANA(全日空)も加盟しているエアアライアンスです。価格はマイル制(フライト距離制)です。エアアライアンスとしては世界最大ということもあり、就航便の数は最大。
- マイル制
- 移動距離によって価格が変動
- 最大16区間、途中降機は3-15回
- 有効期限は12か月間
- 就航便数は最大、アジアに強み
スカイチームの世界一周航空券
世界一周航空券という考えだとあまり関係ないかもしれませんが、日系航空会社はいません。エリア的にはヨーロッパが強く、欧州内での移動を楽しみたいという方にいいかもしれませんね。
- マイル制
- 移動距離によって価格が変動
- 最大16区間、途中降機は3-15回
- 有効期限は12か月間
- ヨーロッパに強い
世界一周航空券のメリットは価格、マイルも使える
世界一周航空券を利用する最大のメリットは料金面。
個別に利用するよりかなり価格が抑えられます。特にビジネスクラスの料金プランがお得に設定されています。世界一周航空券はフライト数が多いので、ビジネスクラスが利用できると、快適な機内での旅が楽しめるだけでなく、ラウンジの利用などにおいても優遇されます。
- 通常のフライトよりもビジネスクラスの料金が安い
- ビジネスクラスのラウンジで待ち時間をゆっくりできる
- 長時間のフライトもゆっくりと楽しめる
- 専用レーンでチェックインできる
また、ビジネスクラスの一つ上の、ファーストクラスの世界一周航空券も通常よりかなり安いです。ただし、中距離・短距離の路線だとそもそも、ファーストの設定がないことも多く、短距離のフライトを乗り継ぐようなプランだとファーストクラスの特典はあまり受けられないかもしれません。
後述するマイルで予約するならともかく、現金で予約するなら世界一周航空券はビジネスクラスまでにしておいたほうがコスパはよさそうです。(ファーストクラスで予約しても搭乗予定の便に設定や空席がない場合はビジネス以下にダウングレードされます。払い戻し(割引)などはありません)
マイルも使える、マイルで世界一周航空券
たとえば、スターアライアンスメンバーであるANAのマイルがたまっていれば、世界一周航空券をANAマイルで特典航空券として発券することもできます。
スターアライアンスの世界一周航空券はマイル制(距離制)なので、フライト距離が長くなるほど値段も高くなるわけで必要マイル数も大きくなります。
参考までに、2万マイル(32180km)の場合、ビジネスクラス115000マイル、ファーストクラスで180000マイルがあれば世界一周航空券を発券可能です。普通に発券すると50万~100万円程度かかるプランなので、世界一周航空券についてもマイルを貯めて発見できればかなりお得ということになりますね。
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ただし、マイルを使った世界一周航空券については通常の特典航空券同様に枠(座席数)に制限があるため、必ずしも希望の時期に希望の席(ファーストクラスやビジネスクラス)が取れるとは限りませんのでご注意ください。
世界一周航空券のデメリット、注意点はやはり旅行プランをたてること
世界一周航空券は一筆で世界の空港を旅行することです。最大16区間ほどを旅行するわけで、プランニングが重要になります。区間を減らしたとしても世界中の空港に行くことになるわけで、乗り継ぎや便の時間を考える必要があります。また、宿泊先(ホテル)についても考える必要があります。
一つの行き先を考えるだけでもいろいろと情報収集が必要なのに、それが世界中の何か所もとなると大変ですね。海外旅行や海外出張などである程度旅慣れていないと途中で想定外のことが起こって、大変な目に遭ってしまうかもしれません。
少なくとも海外旅行初心者向けとは言えないプランです。
以上、飛行機で世界一周ができる世界一周航空券について紹介しました。
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