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お盆玉とは何か?帰省した孫へのお小遣い。認知度が急激に広まる

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お盆玉(おぼんだま)……聞きなれない言葉のように感じる方も多いとは思いますが、ここ数年でジワリと認知度が広がっている言葉です。お正月にもらうお年玉のお盆バージョンといえるのが、このお盆玉です。

お盆休みなどに帰省した子どもたちに祖父母などが渡すお小遣いの事を最近、お盆玉と呼ぶようです。実際に文具店などでは「おぼんだま」と書かれたポチ袋が並んでおり、お盆玉とは書かれていなくても、ポチ袋の売れ行きがこの時期に増えているそうです。

お盆玉は常識・マナーなのか?

あおぞら銀行が実施している「Brilliant60s シニアのリアル調査」として55歳~74歳の男女2000名を対象に行っている調査があります。

参考:あおぞら銀行ニュースリリース

この調査では平成28年(2016年)の調査から「お盆玉」という言葉が登場しています。そこでお盆玉の知名度も併せて調べられています。

お盆玉の認知度

  • 2016年:16.6% (32.1%)
  • 2017年:28.9% (31.6%)
  • 2018年:37.2% (33.5%)

年々認知度は増えていますね。特に2018年調査では女性シニアの認知度は42%とかなり高くなっています。

一応、お年玉については「お正月に歳神様(毎年正月に各家にやってくる来方神)にお供えをしたお餅(鏡餅)を参拝者に対して分け与える」という風習からできたものですが、お盆玉は特別そういったものはありません。

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あくまでも、おじいちゃん、おばあちゃんが夏に遊びに来てくれた孫にあげるお小遣いといったものなんですね。

 

お盆玉はいつから使われだした?

お盆玉という言葉は、2010年に山梨県の祝儀用品を扱う文房具店のマルアイという会社が名付けたものということです。

お盆に田舎に帰省した子どもや孫、また祖父母にお小遣いをあげるという新しい習慣を広げる為に、2010年より夏の風物詩をデザイしたポチ袋を「お盆玉」として販売を始めました。 「お盆玉」の名称はマルアイで作った造語で、商標登録をされています。

というわけなんですね。商標を取得されているので、お盆玉というメディアを騒がし始めた一方で、ポチ袋などで「おぼんだま」「お盆玉」と表記にするにはマルアイの許可が必要になります。

実際にAmazonや楽天市場などで調べてみても「お盆玉」と表記のあるポチ袋はマルアイ社のモノしかないですね。他社は「おこづかい」などの名前の付いたポチ袋で対応しているようです。

上手くやってますね。商標が取られているので、他社が大っぴらにお盆玉を謳った商売をするのはマルアイ社の許可が必要になるケースがあると思いますのでご注意を。

 

お盆玉の相場、平均額はいくら?

あおぞら銀行の同調査によると、お盆玉の平均額は5,000円~1万円程度で平均額は一人5,800円となっているようです。

単価としては高そうですが、あくまでもおじいちゃん、おばあちゃんが孫に渡す金額と考えたら妥当な金額といえるかもしれません。

 

お盆玉!なんて迷惑な……

新しい、お盆玉がもらえるような小学生とかならいいですけど、大人からすればお盆玉なんて迷惑な……と思われるかもしれませんね。

お盆に帰省するときはお供え物なども用意しないといけないのに、子供にはお盆玉まであげるの??

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実際はそこまで心配しなくてもいいかもしれません。あおぞら銀行による同調査では、帰省してきた孫に対してお小遣いをあげるか?という質問に対して「はい」と回答した割合は以下の通りです。

  • 2016年:32.1%
  • 2017年:31.6%
  • 2018年:33.5%

お盆玉という言葉が認知されていないタイミングと、認知されてきた後のタイミングとで割合は大きく変化していません。

なので、もともと実家に帰省してきた孫に対してはお小遣いを挙げていたけれども、「お盆玉」という名前がついただけだといえそうです。

というわけで、別にお盆に親戚の子どもたちにあったからといって、甥っ子や姪っ子に対してお盆玉をあげないといけないというものではなさそうです。

一安心といえば一安心ですね。ただ、このお盆玉という習慣が広まると少し複雑な心境の人も少なくないかもしれません。

これまで:孫が来てくれてうれしいからお小遣い
これから:お盆玉がもらえるから、おばあちゃんのところに行く

こんな考え方になられたら少々残念な気もします。