不動産の管理 PR

大雨、洪水、土砂災害などの水害への保険は火災保険で補償。水災への備えは必要?

記事内にプロモーションを含む場合があります

平成30年7月豪雨では、西日本を中心として大雨となり、洪水や土砂災害など様々な被害が発生しました。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

マイホームなどの不動産を持たれている方は洪水や土砂災害などによって被害を被った自宅を修理したり再建したりする必要がある方もいらっしゃるかと思います。

そんな被害に対して金銭的な補償を受けることができるのが損害保険(水災補償)です。通常は火災保険にセットされている保険となっています。

水害による被害は火災保険で補償可能

まず、一般的にオールリスクタイプ、フルスペックタイプの火災保険の場合、洪水や土砂災害などによる被害は水災補償として保険の対象になります。豪雨被害はもちろん、高潮などによる被害も同様ですね。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/insurance/506″]

水災が保険対象となっている場合、被害額を保険金によって補填することができるため金銭的な負担は小さくなります。

一方で、保険料節約型の火災保険の場合、水災補償が外れているケースもあります。水災補償がセットされていない場合は、保険は適用されません。

 

火災保険に水災補償をセットしている人はどのくらい?

平成28年2月に内閣府政府広報室が発表した「水害に対する備えに関する世論調査」という資料があります(リンクはPDFファイル)。

  • 建物もしくは家財を対象とした水災補償に加入している人:31.1%
    • 建物・家財の両方を補償:22.2%
    • 建物のみ補償:6.2%
    • 家財のみ補償:2.7%
  • わからない:12.0%

という事です。持ち家の方で水害に対して保険で備えている方は全体の3割程度といことになりますね。

建物・・・建物本体と付随物
家財・・・家具家電や貴金属、自転車、バイクなど

「わからない」という回答も12%と多いです。不安な方は是非一度、保険証券を確認してどういった内容が補償されているのかを確認してみましょう。

 

火災保険の水災補償で水害はすべて保険で直せる?

火災保険(損害保険)は設定されている保険金額の範囲で発生した損失部分を補償する保険となります。

たとえば2000万円の火災保険に加入していて、被害額が300万円と算定されたら300万円が支払われます。一方で、1000万円の火災保険に加入していて被害額が2000万円の場合、補償されるのは保険金額上限の1000万円までです。

 

火災保険(水災補償)の支払い基準

火災保険の水災補償には保険金支払いのための基準があります。

  1. 損害割合が保険対象の時価もしくは再調達価格(同等物を新たに建築・購入するのに必要な金額)の30%以上である場合
  2. 床上浸水または地盤面より45cmを超える浸水を被った場合

(1)または(2)を満たさないと水害として火災保険の適用を受けられません。

 

火災保険(水災補償)の支払い保険金額

火災保険の中には水害被害にあった時の保険金について以下のような限度額が特約などによって設けられていることがあります。

  • 損害割合が15%未満の時は保険金額の5%
  • 同30%未満の時は保険金額の10%
  • 同30%以上の時は保険金額の70%

 

水災補償の対象外となる被害

なお、以下にあげるような被害は火災保険の水災補償ではなく、別の保険によって補償されることになります。火災保険には組み込まれているものがほとんどですが、「地震保険」は別途加入が必要なのでご注意ください。

  • 地震による津波や土砂災害(地震保険)
  • 建物の給排水設備や漏水(水濡れ補償)
  • 台風による飛来物による被害(風災)

 

これから火災保険(水災補償)を検討する方へ

火災保険に加入する際に、色々な保険を比較する方も多いかと思います。そんな中で水災補償を外せば保険料が節約できるケースもあります。

水災補償が必要か、不要か、金額を減らすかといった判断はリスクと保険のバランスになるので難しいところです。

参考になる情報の一つとしては国交省が出しているハザードマップがあります。

洪水・土砂災害・津波のリスク情報、道路防災情報、土地の特徴・成り立ちなどを地図や写真に自由に重ねて表示できます。

洪水や土砂災害、津波などの被害予想ができるので、火災保険の特約の有無などの際は参考になるかと思います。

参考:国土交通省ハザードマップポータルサイト

また、お住まいの自治体単位でもこうしたハザードマップを出しているはずです。「○○市 ハザードマップ」などで検索したら情報が出てくると思います。

 

以上、大雨、洪水、土砂災害などの水害被害で使える火災保険(水災補償)について紹介しました。

 

保険以外の公的な支援制度も上手に活用

火災保険とは関係ありませんが、住宅ローンを抱えている住宅が水害等の被害に遭い、保険がでない(でても不十分)という場合で、自宅再建(生活再建)が困難な場合は、被災ローン減免制度という制度を利用する方法もあります。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/housingloan/17432″]

 

また、自然災害等による被害については税制上の控除(雑損控除)も受けることができ、所得税や住民税などの税金の減免措置もあります。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/tax/income/17317″]

 

こういった被災者に対する公的な支援もあるので、制度を理解して使える制度は上手く利用していきましょう。