住宅ローンを組んでマイホームを買うという場合、決めなければならないものの一つに「固定金利の住宅ローン」を利用するのか?それとも「変動金利の住宅ローン」を利用するのか?ということを決めなければなりません。
この選択は後々の生活設計に大きな影響を与える事柄です。ぜひローンを組んでしまう前に徹底的に、リスクを分析して正しい選択をするようにしましょう。
リスクとは将来の不確実性の大きさのこと
よくリスクという言葉をききますね。資産運用や投資などの考え方からすると「損をする」というイメージで捉えている方も多いかもしれません。
しかし、「リスク:Risk」という言葉は将来における「不確実性。そのブレ幅の大きさ」という意味で、損をするだけでなく、得をすることも含まれています。
株式投資のリスクというのは価格が上下(変動)すること自体を指します。
変動金利はリスクテイク。固定金利はリスクヘッジ
さて、話を住宅ローンに戻しましょう。住宅ローンの金利を選択するということがどのようなリスクとリターンがあるのかを考えてみましょう。
端的に言えば、変動金利はリスクテイク型(リスクをとるタイプ)、逆に固定金利はリスクヘッジ型(リスクを回避するタイプ)のローンとなっています。
まずは、それぞれの金利タイプの簡単な説明から。
変動金利とは(住宅ローン金利の種類)
変動金利は住宅ローンの借入期間中、世の中の金利変動に応じて住宅ローンの金利も見直しされるというタイプの金利型になります。通常は、金融機関 (銀行)が優良企業に対して貸し出す短期プライムレートという金利に連動させることが多くなっています。金利の見直しは年に2回行われます。固定金利とは(住宅ローン金利の種類)
固定金利の特徴は契約時の金利が今後将来の住宅ローン返済において契約終了までの間、適用される金利が確定しているという点が最大の特徴です。将来の金利変動による住宅ローンの返済額上下がありませんので、長期的に安定した支払計画が立てられます。通常、長期金利算定の基準ともなる長期10年国債の金利水準などを基準として決められます。
変動金利のローンは市場金利によって住宅ローンの金利が変動します。
市場金利が下がれば住宅ローンの支払い金利も小さくなるのでプラスに働きますが、逆に市場金利が上がった場合はローンの支払い金が大きくなってしまいます。
一方の固定金利の住宅ローンは契約時の金利が返済完了までの間続きます。市場金利が下がっても金利が下がることはありませんが、逆に市場金利が上昇した場合でも現在の金利のままで返済ができます。
なお、固定金利といって「一定期間固定される(固定期間型)」と「全期間固定金利型」がああります。
一般的な住宅ローンの固定期間
- 変動金利
- 2年固定
- 3年固定
- 5年固定
- 7年固定
- 10年固定
- 15年固定
- 20年固定
- 30年固定
- 35年固定
といったように、様々な金利プランが用意されていることが多いです。この金利は、“固定期間が長くなるほど金利も高くなる”ように設計されています。
固定期間を長くすることは金利が変動しない保険料を払うようなもの
住宅ローンの固定金利の期間(固定期間)を長くするということは、利用者にとっては、仮にローン金利が変動(上昇)したとしてもローン金利が上昇しないという保険に入っているようなものです。
固定金利型の住宅ローンの場合、市場金利が下がっても金利は下がりませんが、利用者は“住宅ローンの借り換えをする”という選択肢は残っているわけです。
なので、固定金利型の住宅ローンは金利上昇のリスクを回避するため、変動型よりも高い金利を払っていると考えることができます。
固定金利にすることで支払う上乗せ金利ってどのくらい?
変動金利ではなく、固定金利にすることで実際どのくらいの“保険料”を支払うことになるのかを見ていきましょう。
以下の金利は一例です。
- 変動金利(固定期間なし) :0.975%
- 固定金利(35年固定) :2.520%
金利でみるとかなりの金利差があります。その差、なんと1.545%もの差があります。仮に2000万円の住宅ローンを組んで35年で返済(元利金等返済)した場合に支払う金利差は約650万円も達します!
言い換えれば固定金利を選択する事で将来の金利変動リスクをヘッジをするためには、650万円分のリスクプレミアム(リスクヘッジのために必要なコスト)を支払う必要があると言うことなのです。
返済中に金利が上昇したら変動金利の負担はどうなる?
先ほどのシミュレーションの差は金利が変動しなかった場合です。ただ、市場金利というものは変動するものです。実際に変動した場合に返済額(総額)がどう動くのかを見ていきましょう。
仮に5年後に金利が変動したと仮定しましょう。そのときの固定金利との返済額の差をシミュレーションしてみます。
以下は、変動金利で契約をしたローン(2000万円・元利均等)で5年後に金利が下記水準まで上昇した場合、当初から固定金利で契約していた場合と比べてどれくらい余計に金利を払うことになるかを示したものです。
- 2%:-340万円
- 3%:-12万円
- 4%:+341万円
- 5%:+716万円
金利が大きく上昇する未来となった場合、かなりの金利負担が生じることになりますね。
変動金利と固定金利の選び方
将来の金利上昇リスクをどの程度見積もっているか、返済期間をどう見積もっているかによります。
当然ですが、金利が変動しない前提であれば、変動金利で借りるほうがお得です。ただ、住宅購入という巨額のお金が動く買い物なわけですから、失敗した場合の負担も大きくなります。
そのため、変動金利と固定金利を選ぶとき、あなた自身の契約する住宅ローン返済に対するリスクへの耐性を考えるべきだと思います。
- ローン返済額には収入的に余裕がある
- 繰り上げ返済で短期間で住宅ローンを返済する予定である
- 預貯金が確保されている
こうした条件に合致するような人はある程度住宅ローンの金利上昇リスクへの耐性があるといえるでしょう。変動金利でリスクを取りながらも、万が一の金利上昇の際には、適切な対応をとれば大惨事にはなりません。
- 現在のローン返済額(シミュレーション)が支払いギリギリ
- 期間中の繰り上げ返済はあまり考えられない
- 預貯金があまりない
一方で、上記のような方は変動金利プランで住宅ローンを選んでしまい、リスクが顕在化(金利が上昇)するとたちまち収支が合わなくなり、返済に影響が出てしまう可能性があります。
最悪、マイホームを維持できず手放さざるを得なくなる可能性だってあります。
まとめ。今後の住宅ローン金利はどうなる?固定と変動はどうする?
2019年現在、住宅ローン金利はマイナス金利政策の影響もあり超低水準です。
これ以上の下はおそらくないだろうという水準近辺で推移しております。言い換えれば、今後金利は下がる余地は少なく、上昇する余地は大きいということになります。
こうしたタイミング(低金利下)では、固定金利のプレミアム(上乗せ)も大きくないため、固定金利の住宅ローンがやや有利となります。
低金利時代が10年、20年と続いているわけで、金利が大幅に上昇する未来は描けないという方も多いと思いますが、住宅ローンの返済は20年、30年という長期返済するのが前提という方が多いでしょうから、リスクには備えておくべきです。
個人的な意見としては、変動金利を選択するのであれば相当な返済余裕を持っておくこと(ギリギリのローンは組まないこと)。
また、35年のような超長期の住宅ローンではなく、10年とか15年とかで返済できる余裕をもったプランにできることが重要だと思います。
それ以外のケースでは基本的には固定金利を軸に考えると良いと考えています。
長期の固定金利を利用する場合には住宅金融支援機構の「フラット35」がおすすめです。(一定の条件を満たした場合は金利優遇が受けられる「フラット35S」というものも利用できます。)
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