家を借りるとき、賃料以外にも様々な費用が発生する場合があります。物件によって異なる様々な費用を分かりやすく比較できるようにしたものが「めやす賃料」というものです。

家探しをするときは、表面上の賃料だけでなく、めやす賃料を参考にする方が分かりやすいです。ただし、めやす賃料の表示は義務ではないため、場合によっては表示されていないこともあります。計算自体は簡単なので、自分で計算してみても良いでしょう。今回はめやす賃料の仕組みと、注意点を含めた計算方法まで分かりやすく解説していきます。

めやす賃料表示とは?意味と制度の背景

めやす賃料(めやす賃料表示)とは、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が定めている家賃表示方法です。2010年10月に開始された比較的新しい制度で、地域によって異なる賃料体系(礼金文化、更新料文化など)に伴うトラブルを減らし、全国一律で賃貸物件の「めやす賃料」を表示することにより、公平かつ公正な判断で賃借人(借り手・借主)が物件を選択することができるようにすることを目的としたものです。

共益費、管理費、礼金、敷き引き(敷金から無条件で差し引かれるお金)、更新料といったように、賃料以外に発生する費用はたくさんあります。これについては以下記事でも取り上げました。

賃貸の初期費用は家賃の何ヶ月分?家賃以外にかかる費用の相場と安く抑えるポイントお部屋探しをするとき、「家賃の金額」にばかり注目してしまい、いざ契約の段階でその他の費用に目を丸くしてしまうと言う方も多いようです。 ...

めやす賃料とは、家を借りる時にかかる様々な費用をトータルで計算することで、この物件を借りることで実質いくらかかるのか?ということを比較しやすくするものです。

要注意!めやす賃料に「含まれる費用」と「含まれない費用」

めやす賃料を正しく理解するためには、どの費用が計算に含まれ、どの費用が「含まれない」かを把握しておくことが重要です。以下の費用は、めやす賃料の計算には含まれません。

カテゴリ 含まれない費用(めやす賃料の対象外)
初期費用 仲介手数料、鍵交換費用
契約継続費用 更新事務手数料、町内会費
保険・保証 賃貸保証会社への保証委託料、家財保険料
退去時費用 原状回復特約費用
その他 定額の設備使用料

鍵交換費用や退去時の修繕費などが含まれない理由として、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会によれば「物件使用の対価のみを対象とした方が賃料との比較が容易で、各不動産会社により異なる特約費用は市場での比較が困難になるため」とされています。

また、敷金のうち「退去時に返還される予定の金額」も、めやす賃料の計算には含まれません(返ってこない「敷き引き分」のみを含めます)。

めやす賃料の計算方法

この計算方法、実はすごく単純です。めやす賃料表示自体は義務化されていないため、めやす賃料が表示されていない物件もありますが、これは自分で手計算もできます。
計算の基本は「その物件に4年間住んだ時にかかる総トータルのコストを1ヶ月分に換算し直したもの」というものです。(ただし、定期借家契約の場合はその契約年数で計算します)

まずは下記の費用にいくらかかるかをまとめてみてください。右に書いている数字はサンプルとしての数字です。

毎月かかる費用
・賃料(家賃):50,000円
・共益費:3,000円
・管理費:0円
・その他月次に発生する費用:0円

入居時・退去時にかかる費用
・敷金の内、敷き引き分(退去時に差し引かれるお金):50,000円
・礼金:100,000円
・その他入居時にかかる諸費用:0円
・フリーレント:-25,000円(半月分の賃料がタダだった)

数年に一度かかる費用
・更新料:2年に一度50,000円

※注意点:フリーレントをめやす賃料の計算に含めることができるのは、「契約日から○ヶ月フリーレント」のように期間が固定されているものに限られます。「契約日から○月末まで」など月末基準のものは、めやす賃料の計算式には組み込めません。

めやす賃料の計算式めやす賃料 =(毎月かかる費用)+(入居退居時にかかる費用 ÷ 48)+(4年間で発生する更新料の合計 ÷ 48)

=(50,000+3,000)+{(50,000+100,000-25,000)÷ 48}+{(50,000×2)÷ 48}
= 53,000 + 2,604.166… + 2,083.333…
= 57,687.5円

めやす賃料は「1円未満を四捨五入」して表示するルールとなっています。そのため、上記のケースでは端数を四捨五入し、めやす賃料は57,688円となります。
ちなみに、めやす賃料の計算プログラムを公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が公開しています。くわしくは以下のリンクをご覧ください。

めやす賃料で物件を比較しよう

このめやす賃料を使えば、賃貸物件を比較するのがやりやすくなります。表面上の家賃ではなく、一定期間にかかる総費用にすることで総合的な家賃を簡易的に比較可能となります。

見た目の賃料は安いけど、更新料が高額で、結果的には「見た目の賃料が高い物件の方が総トータルでは安く済んだ」というようなケースもあるでしょう。

また、家賃交渉などをする際に、家賃をまけてもらうのと、フリーレント(無料賃貸期間)をつけてもらうののどちらがお得になるか?というのも計算できます。
たとえば、月々の家賃を1,000円負けてもらうのと、1ヶ月分が無料(5万円)とでどちらが得になるか?というのもめやす賃料表示で考えてみると分かります。
(ちなみに上記のケースでは、月1,000円の値引きは48ヶ月で48,000円の節約ですが、1ヶ月分のフリーレントは50,000円の節約になるため、フリーレントを付ける方がお得になります)

お部屋さがしをするときに、ぜひこの「めやす賃料」の考え方を参考にしてみてください。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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