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平均貯金額の「平均」を信用してはいけない。平均値の罠と中央値や最頻値の計算方法

kakeichosa貯金いくらしてる?って他人のことでも気になりますよね。
実際「40歳 平均貯金額」などのキーワードで検索されている方も非常に多いです。

さて、そんな平均貯金額を調べるというのは、自分自身も含めて、今どれくらい貯金していればいいのだろうか?とういことを知りたいのだと思います。

そうした時、総務省などの公的機関が「家計調査」などの名目で平均貯金額、平均預金額などの統計情報を発表してくれます。

たとえば、平均貯金額は1798万円(全世帯)です。この平均値を見ると、おそらく多くの方が「自分はまだまだだ」「貯金が足りない」などと不安になるかもしれません。ところが、こうした「平均」を使った統計は実はその数字以下であってもあまり心配することはありません。

今回はそんな平均貯金額などからみる平均とその活用方法や誤解を紹介していきます。

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平均貯金額の統計と推移

平均貯金額、気になります。

貯金はしているけれども、他の人はどのくらい貯金しているのかな?ってやっぱり気になりますよね。政府は家計調査という統計を通じて、貯蓄の現在高を発表しています。

平均貯金額については以下のようになっています(二人以上の世帯)

  • 2009年:1638万円(988万円)
  • 2010年:1657万円(995万円)
  • 2011年:1664万円(991万円)
  • 2012年:1658万円(1001万円)
  • 2013年:1739万円(1023万円)
  • 2014年:1798万円(1052万円)
  • 2015年:1805万円(1054万円)
  • 2016年:1820万円(1064万円)
  • 2017年:1812万円(1074万円)
  • 2018年:1752万円(1036万円)

金額は平均貯金額で()内は貯蓄保有世帯の中央値となります。

どうですか?え、みんなこんなに貯金してるの?という感想をお持ちの方が多いかと思います。ただ、この平均貯金額というデータは正直言うと、実態を表しているかと言えばそんなことはありません。

極端なお金持ちによってデータが大きくゆがめられているからです。

 

家計調査における貯蓄額分布

まずは、下の画像を見てください。

kakeichosa

総務省家計調査の資料の一つです。世帯ごとの貯金額を100万円単位で積み上げていった図です貯金が100万円未満という層で全体10.3%もここに該当します。一方で、3000万円以上4000万円未満が6.5%、4000万円以上と言う層が11.4%もいます。

 

平均貯金額は極端値によって大きく押し上げられている

一方の「平均値」に該当する人は全体のわずか3.2%しかいません。

このように貯蓄額のような分布の場合、平均値は「極端な数字」によって大きく左右されることになります。

例で説明します。A~Gの7人のそれぞれの貯金額が下記の通りだとします。

  • Aさん:10万円
  • Bさん:60万円
  • Cさん:60万円
  • Dさん:100万円
  • Eさん:250万円
  • Fさん:1000万円
  • Gさん:1億円

上記の時の平均貯金額は1640万円になります。

このケースだと1640万円に近い貯金をしている人は一人もおらず、平均というものが世間一般的な姿を現すというのは間違いだと言うことが分かります。

お分かりですが、極端なお金持ちのGさんが平均値を押し上げているわけです。

 

ロングテール型は平均値が実際と異なる

平均貯金額のように、最初の数字が大きく徐々に右肩下がりになっていくようなグラフのことを「ロングテール型」と呼びます。

こうした統計データは実は平均値は実際の感覚とは大きくずれてしまいます。

そのため、国の統計資料としてはそれでもよいかもしれませんが、私たち一般人・平均的な家庭を持っている人が平均貯金額というのを気にするのはまったくもって無意味であると考えることができるわけです。

じゃあ、平均という数字がどのような場合に生きるか?ということですが、平均値が使えるのは平均的な水準が最も数が多くなるといういわゆる「正規分布」に該当するようなケースです。

こんな感じのグラフです。たとえば身長や体重の分布、テストの点数といったようなものは大抵こうしたグラフになります。こんな正規分布のグラフであれば平均値を取る意味はあります。

本件の貯蓄額の様なロングテール型のグラフに関しては、極端な数字が出るようなもので平均という言葉をつかうのは決して正しいことではありません。むしろ誤解を生む原因ともなりかねません。

 

貯金額で平均を見ないなら、実態に近い数字はどこ?

平均貯金額を見ないというのであれば、どうした統計を見ればいいのか?ってはなしになりますよね?

  • 中央値
  • 最頻値

この辺りが貯金額を他人と比較するにあたっては参考になる数値になるかと思います。最初に計算した7人の貯金額をベースに考えていきましょう。

  • Aさん:10万円
  • Bさん:60万円
  • Cさん:60万円
  • Dさん:100万円
  • Eさん:250万円
  • Fさん:1000万円
  • Gさん:1億円

 

中央値は全員データを並べた順番の真ん中にある数字

中央値はAさん~Gさんの7人の内、ちょうど真ん中の人の金額になります。A~GであればDさんが中央値のデータということになります。

この場合の中央値はDさんの「100万円」という事になります。

ちなみに冒頭の平均貯金額の統計調査によると中央値は1052万円となり、平均値の1798万円をおおきくしたまわります。

 

最頻値は一番多いデータの数字

最頻値は読んで字のごとく、一番多いデータの数字です。

Aさん~Gさんのケースでは、2名が重複している60万円が最頻値となります。実際の統計だと値を細かくするとわかりにくくなるので、100万円未満、200万円未満といったように、データに幅を持たせて計算します。

kakeichosa

上記の図を見ていただくとわかりますが、最頻値となるのは100万円未満(10.3%となりますね。割合だけ見れば4000万円以上(11.4%)となりますが、刻んでいる金額の幅が1000万円以上の区分になると大きくなっています。

100万円刻みでみれば間違いなく「100万円未満」というのが最頻値になると思います。

 

実際の平均貯金額はどのくらいなのか?

同じ貯金額の統計でも、

  • 平均貯金額:1798万円
  • 貯金額中央値:1052万円
  • 貯金額最頻値:100万円未満

と大きく変わってきています。統計上どの数字を使うかはその目的によって変わってくるでしょう。

冒頭でも書きましたが、日本の国全体の貯金額統計であれば「平均貯金額」でもいいのでしょうが、この数字は現実には存在しない数字です。

自分が日本国内でどのくらいの立ち位置にいるのか?ということを知りたいのであれば貯金額の中央値が基準になるでしょう。中央値以上なら日本人全体の世帯の上位50%以上という事になるわけです。

おそらく一般的にはこの中央値が多くの方が想像する平均的貯金額に近い印象になるかと思います。

なお、家計調査における中央値は「貯蓄ゼロ世帯」を除いています。つまり、2000万世帯の内、200万世帯が貯蓄ゼロという場合、1800万世帯の半分ということになりますので、中央値以上であれば、半分よりははるかに上となります。

最後の貯金の最頻値は多数派です。

 

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以上、平均貯金額の「平均」を信用してはいけないという、貯金や統計の良い方について紹介しました。


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