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投資用情報入りのUSBマルチ商法に引っかかる大学生が続出する問題と対策
バイナリーオプションなどを利用して儲けるためのプログラム入りのUSBメモリーを高額で販売するという手口の詐欺が横行しており、被害に遭う大学生がたくさんいるという報道がされております。
1年間で200%もの利益が出るバイナリーオプションを約53万円で買わされているという話。さらに、単に買わされただけでなく、その後はそのUSBを販売する側にも回り、自分自身も詐欺に加担したという話が話題になっています。
果たしてどんな内容なのか?わかりやすく解説していきたいと思います。
バイナリーオプションは詐欺?
まず最初に、バイナリーオプションというオプション取引はそれ自体は悪者ではありません。ただの投資ツール(サービス)の一つです。
バイナリーオプションはデジタルオプションとも呼ばれ、投資時点でその投資の最大損失と最大利益が確定するオプション取引の一種です。ただ、結論から言うと短期的な値動きに対して「思い通りに行けば2倍」「失敗すればオプション料を失う」といった運用商品です。
例えば、1000円のオプション料を支払って1時間後の為替が円高方向にいけば2000円がもらえるけど、円安に動いていれば1000円のオプション料が戻ってこない。そんな感じの運用商品です。
このバイナリーオプションという商品自体は詐欺商品ではありません。あくまでもそういう仕組み(ゼロか100か)の金融商品だというだけです。
ただ、そんな風にギャンブル性が強い金融商品なので、投資詐欺などではわかりやすく倍々ゲームで買っていけば資金を増やすこともできるとう話に持っていきやすいのでしょう。
バイナリーオプションを利用した投資情報USB詐欺(あるいはマルチ商法)の仕組み
詐欺事案の話に戻しましょう。
「 USB購入が悪夢の始まり…「1年で200%の利益」マルチ商法、大学生被害続出(毎日新聞)」の記事をベースに紹介していきます。
- 友人から年利200%もの儲かる投資ツール(ソフト入りのUSB)を勧められる
- 友人の“先輩”を名乗る人物からツールを紹介される
- ツールの代金53.7万円は学生ローンを工面して購入
- その後、同じツールを販売することで紹介料がもらえる仕組みを勧められる
- 自分の友達などにも(1)と同じ流れでツールを勧める
まぁ、そんなところです。突っ込みどころはいくつもありますが、いくつかピックアップしていきます。
まず、年利200%儲かるツールなんてない
万が一、そんな夢のようなツールがあったとしても年利200%が本当ならそんなツールは50万円ごときで売りに出るわけがありません。売らずに、その手法で儲け続けたほうがいいに決まっています。
仮にあったとしても投資の世界は裁定が働きますので、皆が同じことをすると儲からなくなります。
ちなみに、リスクが高いとされる株式投資の世界でも期待リターンは8%程度です。さらにいえば、為替の世界はゼロサムゲームですので、取引で得られる期待リターンは0%です。
そんな世界で年利200%なんて謳い文句はあり得なません。当然ですが年利100%でも年利50%でも基本的にはありえません。
実際に利益が出たとしたとしても大半はポンジスキーム
いや、実際にリターン(利益)を受け取っているんだ!というケースもあるかもしれません。実際に勝っている画面などをみせられるかもしれません。たとえば、PCやスマホの画面などであれば、いくらでも加工できます。
また、そうしたツールを使って得られた利益の一部を実際に受けた取ったという方もいるかもしれません。でも、そうした投資詐欺ではカモを信用させるためにエサを与えることはよくあります。
次から次にカモ(被害者)が生まれる前提であれば、後からきたカモが支払ったお金を、先に払ったカモに一部提供してあげればいいだけの話です。大半の投資詐欺はこの方法が使われています。
ポンジスキームと呼ばれる詐欺手法です。
被害者でありながら加害者にもなっている
また、この話で闇だなと思うのが、一件被害者でもある投資USBを買った人も、その後は勧誘者として加害者側になっているという点があります。
結果的に、投資USBを購入した人たちはその後で、自分の知人や友人などに投資USBを販売し、詐欺行為に加担しているわけです。
重要なのは金融についてのリテラシーを磨く事
投資詐欺というものは時代を問わずいつでもあります。お金が簡単に儲かりますよ、という話は魅力的だからです。そうした投資詐欺に引っかからないためのコツは金融についての知識や経験値を高めることしかありません。リテラシーとも呼ばれますね。
普通に考えて年利200%の儲け話なんて転がっているものではないということを理解できるかどうかが、重要です。
ただ、そうはいってもそれが高校を卒業したばかりの大学生などに理解できるかは別ですよね。重要になってくるのは、金融についてのリテラシーを可能な限り、義務教育ないしは高等教育において、一定のお金や投資についての教育をすることでしょう。
この他、ご両親や信頼できる年長者など相談できる関係性を持っておくことも重要でしょう。
執筆者・監修者:ふかちゃん
元証券マン。2004年より個人の金融リテラシー底上げのために投資、節約、キャッシュレス、ポイントなどの活用に関する情報を15年以上にわたり発信するマネー専門家です。
SNS苦手でしたけど最近はtwitterやっています。ぜひ絡んでくださいませ。
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