株式投資をする人の情報収集手段の一つとしてTwitterなどのSNSが利用されるようになって久しいです。Twitterでは“投資クラスタ”や“株クラスタ”などと呼ばれる人たちが相場情報やトレード情報を積極的に発信しています。
Twitterで情報を発信している人の中には億を超える資産を運用している億トレーダー(億トレ)もおり、そうした人の発信する情報を材料として株取引をしてる人も多いです。
その一方で、そうしたTwitterやYahoo掲示板などの情報に踊らされて大損をする人も少なくありません。今回はそんなTwitterやYahoo掲示板などを利用した株取引のリスクについて紹介していきます。
有名人ツイッタラーのツイートを投資材料にする?
現在では、Twitterはトレーダーの情報ツールとして多くの人が利用しています。
中には市況情報やニュースなどを的確過ぎるタイミングや報道よりも早く提供してくれるようなアカウントもあります。
また、個人投資家でありながら億単位の資産を持つ投資家が気軽に情報を発信しているのもTwitterという場です。プロ顔負け、場合によってはそれ以上の実力があるトレーダーが何を買っているのか?ということは気になりますよね。
そのため、こうしたTwitterをはじめとした様々なSNSを通じた情報収集をする人が増えています。
Twitterの情報は有益な一方で買い煽りも
Twitterなどで提供される相場情報、投資情報などは有益なものも多く、素早く情報を手に入れることができるツールでもあります。一方で、情報の中にはいわゆる『ポジショントーク』も少なくありません。
ポジショントークとは自分の立場を利用して、自分にとって有利になるように行う発言です。その一方で情報の中には“買い煽り”や“売り煽り”ともいえるようなツイート、情報もあります。
買い煽りというのは、特定の銘柄(やジャンル)に対して、買わないと損、この銘柄は〇〇円までは上昇するといったようなポジティブな情報を出して、その銘柄を買うように煽ることです。
売り煽りはその逆ですね。
Twitterの有名トレーダーなどの場合、上記ほどの表現でなくても、「〇〇を買いました」という報告だけでも、このトレーダーが買ったなら騰がるに違いない!と思う人もいるでしょう。
買い煽りとイナゴ(イナゴタワー)
投資界隈ではニュースやSNSで話題になった銘柄に飛びつくことについて“イナゴ”という言葉がよくつかわれます。
あのバッタのような虫のイナゴですね。
情報に飛びついてワーッと飛びつくことからイナゴと呼ばれます。twitterやYahoo掲示板などの情報に飛びついて、買いに走って、自らの買いによって株価を上げていくというわけです。
ちなみに、このようなTwitterで買い煽りをするような人(あるいはそのような意図はなくても影響力を持つ人)を殿様イナゴと呼びます。そしてそれに群がるのが相場の養分(自分が損をして誰かを儲けさせること)となるイナゴですね……。
イナゴが群がり株価が上昇。それを見て、次々と新しいイナゴがやってきて、買い煽りに乗って株を買っていくわけです。買いが買いを呼ぶ展開となり、株価が大きく上昇するようなケースを、ローソク足で見ると塔のように見えることからイナゴタワーと表現することもあります。¥
ちなみに、タワー(塔)というくらいですから、上がりっぱなしじゃないんですね。すぐに落ちちゃうわけです。
ちなみに、買い煽りをした殿様イナゴはその上昇(買い注文)に自分の保有株を売りつけてちゃっかりと儲けちゃうわけですね。
イナゴトレードは波に乗れればいいけど、高値掴みとなるリスクも大きい
このようなTwitterの買い煽りとイナゴタワー、確かに上昇するのであればその波に乗れれば利益を上げることができるかもしれません。
ただし、それは自分自身が殿様イナゴであるような場合を除き、ただのギャンブルに乗っているのと何も変わりありません。
SNS、Twitterでの買い煽りって法律上の問題はないの?
Twitter等での買い煽りについては「風説の流布」「相場操縦」といった法律で禁止されている行為に該当する可能性もあります。
特に、嘘やでたらめな情報を発信すると法的に罰せられる可能性があります。
その一方で、有名アカウントが「自分が買ったという事実をツイートしただけ」であれば、それ自身は問題ありません。また、「この株上昇しそう」という買い煽りともとれるツイート、投稿についても自分の願望を書いているだけなので問題にはなりません。
ただし、これらのツイート、投稿が相場操縦を意図したものである場合は別です。
インターネットでの情報収集にはご注意を
TwitteryはSNS、Yahoo掲示板などインターネットメディアを利用した情報収集とそれをソースとした株式投資にはくれぐれもご注意ください。
上記でも説明したように、買い煽り、売り煽りなどはある意味、野放しにされているような実情もあります。中には仕手筋などと組んで意図的に相場操縦を意図したような発言をしている投資アカウントもあるかもしれません。
買い煽りに乗って買って、大損したとしてもそれは自己責任となってしまいます。
以上、Twitterの投資アカウントを参考にする株取引のリスク、イナゴ投資家(養分)にならないための注意点についてまとめてみました。
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