クレジットカードの活用術 PR

クレカで投信積立、即売りしてポイント還元分だけトクするのはアリかナシか?

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最近ではクレジットカードを使って証券会社で投資信託を買えるサービスというものが多数登場しています(または今後登場します)。

・楽天証券×楽天カード
・tsumiki証券×エポスカード
・SBI証券×三井住友カード
・マネックス証券×マネックスカード
・auカブコム証券×auPAYカード
・大和コネクト証券×セゾンカード

クレカで投信を買うサービスの一番のメリットはクレカ決済分について一定のポイント還元があるという仕組みでしょう。投資信託の購入時の手数料(販売手数料)は無料化している証券会社が多い中、クレカ積立でポイントがたまるなら、積立で買って即売りしてポイントだけゲットというスキームが果たして有効なのか?ということが気になる方も多いと思います。

今回はそんなクレカでの投信購入&即売りの是非とそのリスクについて紹介します。

クレジットカードで投信を買ってポイント分トクできる?

できる、できないで言えばできます。

特に、国内債券型の投資信託をクレカで買えるのであれば、ポイント還元率によりますが、即売りは還元率分だけトクできます。価格変動のある金融商品ですから多少のリスクもあります。

とはいえ、数回十数回と続けていけば変動も平均に回帰していきますので、リスクというのは以下で説明するように±0.3%位になるはずです。クレカ積立では0.5~1.0%くらいのポイント還元が得られるということを考えると間違いなくプラスになるでしょう。

クレカのポイント還元率が0.3%以上で国内債券に投資できるならポイント目当てでも利益はでそう

国内債券型投資信託は国内の債券(国債)などに対して投資をするファンドです。投信のベンチマークとしてはNOMURA BPI総合がよく知られています。

で、このNOMURA BPI総合をベンチマークとした「野村国内債券インデックスファンド・NOMURA-BPI総合」について、その動きを設定来2002年7月25日~2021年3月8日までのデータで調べてみました。

すると平均変動率は0.01%で標準偏差は0.14%となりました。

債券型投資信託の値動きがある程度、正規分布に近い変動をするという前提に立てば、1日あたりの変動率は約7割程度の確率で±0.14%くらいで収まるということになります。また9割以上の確率でその2倍の±0.28%の範囲に収まることになります。

つまり、クレジットカードを使った投信購入でのポイント還元率がこの水準を上回るのであればほとんどのケースで損をしないということになります。

例えば、楽天証券×楽天カードの場合のポイント還元率は1%となっております。とすれば、国内債券ファンドを購入しすぐに売却するというスキームを組めばポイント分だけ儲かるような運用は可能となります。

※ちなみに過去の例ではNOMURA BPI総合は2016年3月9日に-1.2%という数字を記録しています。こうしたタイミングでの投資であればポイント還元分以上の損をする可能性もあります。上記はあくまでも平均によるは暗視です。

株式型の投資信託の場合はややリスクがアップ

一方で、運用対象が株式型の投資信託の場合にはそううまくはいかないでしょう。

たとえば、tsumiki証券×エポスカードの場合、投資できる投資信託は以下の4種類です。

  • コモンズ30
  • セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
  • セゾン資産形成の達人ファンド
  • ひふみプラス

いずれも販売手数料はかかりませんが、株式相場の変動を受けます。1日単位の変動率の標準偏差は1%を超えてくるため、1%ほどのポイント還元率があったとしても損をするケースも出てくるでしょう。

また、tsumiki証券の場合セゾン系ファンドは信託財産留保額(実質的な解約手数料)もあるので即売りに向いていません。

 

クレカで投信を買って即売りってクレカ枠の現金化にあたる?あたらない?

というようなご指摘をいただいたこともあります。

クレジットカードのショッピング枠を現金化するということ(≒現金化を目的にお買い物をすること)というのはクレジットカードの利用規約で禁止されています。

クレジットカードで投資信託を購入したはいいけど、即売却するというのは結果的に現金化と同じようなものではなのか?という疑問ですね。

たしかに、仕組み的にはクレカで投信を買ってすぐに売れば、売却分の資金が証券口座に戻ってきて、それを引き出すことで現金化と同じようなことになります。

その一方で、金融商品の売買のタイミングは100%投資家が判断することができます。買った翌日が売りと判断したのにクレカで買ったものだから売却できないというルールができてしまうのはおかしなことになります。

ちなみに、クレジットカードにおける投資信託購入を認めるルールは以下の通りとなっております。

(金融商品取引業者における信用の供与を条件とした有価証券の売買の受託等の禁止の例外)
第百四十八条 法第四十四条の二第一項第一号に規定する内閣府令で定めるものは、信用の供与をすることを条件として有価証券の売買の受託等をする行為のうち、次に掲げる要件の全てを満たすものとする。
一 証票等(証票その他の物又は番号、記号その他の符号をいう。次条第一号イ、第百四十九条の二第一号イ、第百五十条第一号イ及び第二百七十四条第一号において同じ。)を提示し、又は通知した個人から有価証券の売買の受託等をする行為であって、当該個人が当該有価証券の対価に相当する額を二月未満の期間内に一括して支払い、当該額が金融商品取引業者(有価証券等管理業務を行う者に限る。第三号において同じ。)に交付されること。
二 同一人に対する信用の供与が十万円を超えることとならないこと。
三 当該有価証券の売買が累積投資契約(金融商品取引業者が顧客から金銭を預かり、当該金銭を対価としてあらかじめ定めた期日において当該顧客に有価証券を継続的に売り付ける契約であって、次に掲げる要件の全てを満たすものをいう。)によるものであること。
イ 有価証券の買付けの方法として、当該有価証券の種類及び買付けのための預り金の充当方法を定めていること。
ロ 預り金の管理の方法として、顧客からの払込金及び顧客が寄託している有価証券の果実並びに償還金の受入れに基づいて発生した金融商品取引業者の預り金を累積投資預り金として他の預り金と区分して経理することを定めていること。
ハ 他の顧客又は金融商品取引業者と共同で買い付ける場合には、顧客が買い付けた有価証券につき回記号及び番号が特定されたときに、当該顧客が単独で当該有価証券の所有権を有することが確定することを定めていること。
ニ 有価証券の管理の方法として、預託を受けた有価証券(金融商品取引業者と顧客が共有しているものに限る。)が他の有価証券と分別して管理されるものであること。
ホ 顧客から申出があったときには解約するものであること。

太字にしているように、顧客から申し出があった場合は解約するものであるとわれているわけですから、売却時期をサービスで縛るのはダメということになると思います。

tsumiki証券ではクレカ積立で未決済分の売却金額は拘束される

tsumiki証券×エポスカードにおいては、エポスカードでクレカ積立をした場合、その売却代金について当該決済(カードの引き落とし)が終わっていない場合、売却代金の送金は行われないようになっています。これによって現金化ということができないようになっていますね。

WealthNavi×イオンカードは停止するケースも

WealthNavi×イオンカードではクレカ積立で即売りを繰り返すとサービスの利用を停止するという手段をとることもあるようです。WealthNaviについては、ロボアド運用という仕組み上、仕方ないのかもしれません。

なお、どのくらい保有すればいいのかなどは明記ありません。私は1ヶ月~3ヶ月くらい保有して適当なタイミングで売却していますが、今のところそうした警告は受け取っていません。

 

ポイント目的での投信のクレカ購入に向いている証券会社

以下は、ポイント目的であったとしてもお得な投信のクレジットカード購入に向いている証券会社をピックアップしていき、それぞれの特徴とお勧めの使い方を紹介します。

というか即売り前提でやるなら全部やるべきです。数が増えればそれだけもらえるポイントが増えていくわけですから。

マネックス証券×マネックスカード(1.1%還元)

2022年3月スタート。1.1%還元と還元が大きいのが特徴です。積立可能な全投資信託が対象となります。国内債券型の投資信託(eMAXIS Slim国内債券など)を購入して即売りすればほぼ損せずにポイント分だけトクできそうな組み合わせです。

まず一番に取り組みましょう。理由はマネックスカードの発行元のアプラスが多重申し込みに厳しいから。クレカ積立のために沢山カードを作った後に申し込みすると高確率で審査落ちします。

>>マネックス証券公式ホームページ
※マネックスカードは証券口座内で申し込みができます

auカブコム証券×auPAYカード(1%還元)

最近の評価爆上げ中のauカブコム証券です。
auPAYカード(クレジットカード)での積立で1%のポイント還元があります。

>>auカブコム証券公式ホームページ

楽天証券×楽天カード(1%還元)

常時1%還元という還元率の高さが魅力です。また、積立可能なすべての投信が対象なので、国内債券型の投資信託(eMAXIS Slim国内債券など)を購入して即売りすればほぼ損せずにポイント分だけトクできそうな組み合わせです。
投資信託の保有残高に応じてポイントももらえますので、即売りはもちろん、長期運用にも向いています。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/asset-management/fund/18560″]

>>楽天カード公式ホームページ

>>楽天証券公式ホームページ

SBI証券×三井住友カード

SBI証券では、三井住友カードか東急カードでのクレジットカード積立投資ができます。全ファンドが選べますので、国内債券型ファンドを選べます。

三井住友カードはVポイントが貯まるカードは全部対象。一般カードのポイント還元は0.5%ですが、ゴールドカード(1.0%)、プラチナカード(5.0%)とポイント還元率がアップします。ただし、年会費の存在を考えるとプラチナは少しモト取るのが難しいかなーという印象。

三井住友カードのOliveであればゴールドカードが初年度無料です。初年度中に100万円以上の利用をすれば翌年以降も永年年会費無料なので、これを目指してみるのもありですね。

>>SBI証券公式ホームページ

>>Olive公式ホームページ

tsumiki証券×エポスカード(0.1~0.5%還元、ただしエポスゴールドなら最大+1%)

ポイント還元率は0.1%~0.5%(積立継続期間に応じてUP)となっております。還元率自体は低めなのですが、エポスカードが「ゴールドカード」の場合は還元率がアップする仕組みがあります。うまくやれば最大1.5%の還元率を目指すことも可能です。詳しくは以下の記事中で解説しています。

なお、tsumiki証券は直接の口座開設はできず、エポスカードを取得し、エポスカードのオンラインサービス(エポスNet)からの口座開設申し込みが必要となります。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/securities/account-securities/17456″]

>>エポスカード公式ホームページ