高金利通貨への投資は儲かるのか?高いスワップポイントとリスク

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2018/08/16 更新   FX取引

FXや外貨預金などの外貨投資のジャンルにおいてトルコリラをはじめとした高金利通貨は個人投資家から一定の人気を集めています。

やっぱり、預けているだけでお金がもらえるという金利収入は多くの方にとって魅力的に映るのだと思います。

今回はそんな高金利通貨投資は本当に儲かるのか?その注意点をまとめていきます。

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人気の高い高金利通貨への投資

  • トルコリラ
  • メキシコペソ
  • 南アフリカランド
  • ブラジルレアル

上記のような通貨は、高金利通貨としてFX(外国為替証拠金取引)などで高い人気のある通貨です。

5%~10%を超えるような金利(政策金利)が設定されているこれらの通貨はマイナス金利政策をとる我が国の通貨(日本円)との間に大きな金利差があります。

そのためFX取引等でこれらの通貨を買うと、高いスワップポイント(スワップ金利)を受け取ることができます。

日本円として持っていても金利はほぼ付かないのに、これらの通貨に投資をすれば5%、10%といった高い金利(インカム)が得られるのであれば人気を集めるのも納得です。

ただ、通貨投資全般において知っておきたいのは、FXにおけるスワップポイントはあくまでも金利差を埋めるためのものです。

 

高金利通貨のスワップは配当金的性質のものではない

株式の配当金のような何らかの価値を生み出しているものではありません。

なぜ、通貨によってそもそもの金利が違うのか?というとそれにはその理由があります。

  • インフレが進んでいる
  • 政情が不安定である
  • 外貨準備が不足している
  • 地政学的なリスクがある
  • その国が信用されていない

これらによって高金利通貨は高金通貨となっているのです。

長らくデフレ・低インフレの日本に住んでいると理解しにくいかもしれませんが、高金利通貨の国は総じてインフレが進んでいます。

インフレというのは「通貨価値の下落」です。通貨の価値が下がるというのは、今年100円で買えたものが来年は110円出さないと買えないといった具合に、通貨の価値が落ちるわけです。

このような通貨間の金利差を埋めるためのお金がスワップポイント(スワップ金利)なわけです。なお、外貨預金において高金利通貨の金利が高いのも似たような仕組みですね。

実際には銀行側がマージンを抜いているのでもっと割に合いませんが……。

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何もなければ高金利通貨安、低金利通貨高になる

たとえば10%以上の政策金利を付けている国の通貨というのは、かなりのインフレが進んでいます。

それだけの勢いでその国の通貨の価値が下落するということは、相対的な値付けである為替レートは高金利通貨安・低金利通貨高となるわけです。

(チャートは「SBI証券」より引用)

上記のチャートはトルコリラ、南アフリカランド、ブラジルレアルの10年チャート(対円)です。何れも高金利通貨の代表角です。

トルコリラの暴落が直近(2018年8月)は市場を賑わせていますが、円高取るロコリラ安は今に始まった話ではないことが分かります。

スワップポイントでいくらインカムを得たとしてもそれ以上に通貨価値が下落していては全く意味がありません。

 

じゃあ、ショート(空売り)すればいいのか?

長期的に高金利通貨安になるというのであれば、こうした通貨をショート(空売り)すればいいのか?と言われると必ずしもそうとは言えません。

高金利通貨をショートする場合、ロング(買う)場合とは逆に高いスワップポイントを負担する必要があります。

為替が切り下げていったとしてもそれ以上のスワップ負担が生じるのは辛いところがあります(心理的にも)。

ロングポジションが儲かるといえないように、ショートポジションをとれば儲かるとは言えません。

 

高金利通貨に投資妙味はないのか?

ではトルコリラ、ブラジルレアル、南アフリカランドのような高金利通貨に対する投資妙味は無いのか?といわれるとそんなことはありません。

高金利通貨は政治的な背景や財務的な背景などによって上昇、下落します。

こうした暴騰や暴落にうまく乗るように売り買いができるのであれば高いキャピタルゲインを得ることができるでしょう。

また、前述のように高金利通貨は高金利である理由があります。

  • 地政学リスク
  • 財務上の不安

上記のような理由で切り下げているけど、これらの問題は解消する見込みであるといったような長期的相場観(見通し)があるのであれば、こうした高金利通貨を買い持ちするのも一つの投資戦略といえるかもしれません。

たとえば、今の状況(通貨安)はその国のファンダメンタルズ(経済状況)にはほとんど影響なく、たんなる政治的要因に過ぎず解消されると考えているなら「買い」といえるかもしれません。

 

スワップポイント(高金利)だけで高金利通貨に投資は危険

まとめると、高金利通貨に投資をしたいという場合、単に「金利が高い」という理由だけで投資をするのはリスクが高い運用法であるといことです。

それだけを理由に投資をするのであればお勧めしません。

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※当記事は高金利通貨への投資を推奨するものではありません。FX取引においてはリスクを理解し、投資は自己責任のという認識の下で行ってください。

執筆者・監修者:ふかちゃん
元証券マン。2004年より個人の金融リテラシー底上げのために投資、節約、キャッシュレス、ポイントなどの活用に関する情報を15年以上にわたり発信するマネー専門家です。
SNS苦手でしたけど最近はtwitterやっています。ぜひ絡んでくださいませ。

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