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2013年で終了の証券優遇税制の打ち切りで備える益出しと損出しのやり方と考え方

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2013年までで証券優遇税制(株式譲渡益・配当金・投資信託売却益・投資信託分配金に対する税率が一律10%)が終了となります。2014年からは本来の税率である、一律20%に戻ることになります。今回はそれを踏まえたうえで、2013年中にどのような投資行動をとるべきなのかをまとめていきます。

なお、証券優遇税制の終了に伴い少額投資が非課税となる制度として「NISA(日本版ISA/少額投資非課税制度)」が開始されました。こちらは年間100万円(後に120万円まで拡大)までの投資による売買益や配当金(投信の収益分配金を含む)が非課税になる制度です。

証券優遇税制とは?

証券優遇税制とは、2003年に時限的措置として導入された上場株式や株式投資信託などに対する譲渡益や配当金(分配金)に対する税率が本来の20%から10%(所得税7%・住民税3%)へと軽減された税制です。

個人投資家の積極的な市場参加(貯蓄から投資へ)を促すために導入されました。

延長が続いてきましたが2013年末をもって終了となり、2015年からは本来の税率の20%に戻ります。

 

証券優遇税制終了で利益確定は早く、損切りは遅く

基本となるのが上記の利益確定は早く、損切りは遅くするということです。
まず、今年まではどれだけ株や投資信託で儲けても10%しか税率がかからないわけです。一方で来年になると20%も税金がかかります。

ということは、今年の内に売ってしまった方が、税金のことも考えるとお得になるわけです。利益確定の方法は今年の内に利益が出ている銘柄を売ってしまえばいいだけです。その株を今後も所有するつもりなら再度買い戻しを行えば取得価格はリセットされます。

なお、具体的な年末における株の利益調整や損益通算のやり方は以下の記事で詳しく解説しています。同日中の売買だと正しく(全額)の損出し、益出しができませんのでご注意ください。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/tax/6888″]

 

含み損が出ているなら2014年まで取っておくのも手

逆に、損失が出ている銘柄は売却を来年に持ち越せばその損失分を別の利益が出た銘柄との間で損益通算することで節税することが可能です。

20万円の損失が出ているる場合、2013年末までに実現しても2万円の節税効果しかありませんが、2014年以降なら2倍の4万円になります。

しかし、損失がでていて今後も下がることが明白だと考えているのであれば小さな節税を狙うよりも損切りする方が良いです。12月末ぎりぎりとかの日程であるならば、買い銘柄なら信用売りで両建て(つなぎ売り)をするという手はあるかもしれません・・・。

 

損益通算の対象は「上場株式」と「株式投資信託」

ちなみに、損益通算の対象となるのは上場株式と株式投資信託です。これらの譲渡益(売却益)ならびに配当金(分配金)が損益通算の対象となります。

ちなみに、同一の証券会社の間で特定口座を開設しており源泉徴収ありを選択しているのであれば原則として確定申告は不要です。
ただし、複数の証券会社・銀行で取引をしている場合や、特定口座で申告分離を選択されている場合は確定申告が必要です。

また、源泉徴収を選択している場合でも、通年で損失が出ている場合は確定申告をすることで3年間損失を繰り越すことが可能です。

参考
株式投資と税金
投資信託と税金

 

2014年以降のNISA(小額投資非課税制度)はどうなる?

2014年以降は英国のISA(小額投資非課税制度)をならい、日本ではNISA(日本型小額投資非課税制度)が開始される予定となっています。

こちらは、従来の証券優遇税制のように一律に税金が安くなるのではなく、NISA口座という専用口座で売買された株のみが対象で年間100万円までの売買という制限があります。

100万円という金額は高頻度で売買をする人にとってはかなり小さい金額なので正直物足りないという人のほうが多いかもしれません。どちらかというとこのNISAの100万円の枠というのは中長期で運用することが前提の枠となります。非課税機関は5年間なのでできれば5年間保有し続けることが前提のような投資に向いています。

なお、NISAについては「10分でわかるNISAの仕組みと活用方法。NISAとは何か?」で最新情報を含めて詳しくまとめているのでこちらの記事もぜひご覧ください。

 

以上、2013年末で終了の証券優遇税制の打ち切りで備えるべきことをまとめておきました。