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投資信託の売れ筋、おすすめ、人気ランキングを信用してはいけない理由

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みんな大好きランキング情報。新製品を買うときも、商品を選ぶときも売れ筋ランキングという情報は参考にしますよね。やっぱり、みんながいいと思うもの、みんなが買っているものはいいものだと思う方は多いはずです。もちろん私もその一人です。

でも、そうした売れ筋ランキングを額面通りに信じてはいけない商品ジャンルもたくさんあります。金融商品においては「投資信託の売れ筋ランキング」というもの信用してはいけない筆頭といえます。今回はそんなランキングを信用してはダメな理由を紹介していきます。

投資信託の売れ筋ランキングってどんなランキング

売れ筋ランキングというのはその名の通りで販売額が大きい、あるいは純資産総額が大きなランキングという事が多いです。その銀行(証券会社)で売れている投資信託という事ですね。

こうしたランキング情報は「金融機関名 投資信託 ランキング」などと検索すればいろいろな銀行・証券会社の情報を見られます。どこもたいてい公開していますね。

さて、代表選手ということで証券会社のガリバー「野村證券」と、銀行界の代表として口座数No1の「ゆうちょ銀行」のランキング情報を見てみましょう。

いずれも情報は2017年10月10日調べとなっております。

 

野村證券の投資信託ランキング

まずは、証券界のガリバーである野村證券です。業界最大手で販売力もぴか一です。

  1. Funds-i 日経225
  2. 野村インド株投資
  3. フィデリティUSリートファンドB
  4. 野村エマージング債券投資(ブラジルレアル)
  5. ドイチェ・グローバルREIT投信(米ドル)

1位のFunds-i 日経225が日経平均連動型のインデックスファンドで残りはすべてアクティブファンドです。また、3位、4位、5位はいずれも毎月分配型のファンドとなっています。

 

ゆうちょ銀行の投資信託ランキング

続いては国内最大の銀行であるゆうちょ銀行です。最近はゆうちょ銀行も窓口で資産運用相談コーナーとか作って投資信託の販売にも熱心です。

  1. スマートファイブ
  2. 大和US-REITオープン
  3. リスク抑制世界8資産バランスファンド
  4. 円資産バランスファンド
  5. JP4資産バランスファンド

1位~4位まですべて毎月分配型のファンドとなっています。5位ファンドは違いますが、すべてアクティブファンドとなっています。

 

投資信託の売れ筋ランキングの何が問題なの?

何かっていうと、上位にあるファンドの多くは、銀行や証券会社が「売りたいファンド」になっているという点です。

日本の金融機関の投資商品に対する販売姿勢は監督官庁である金融庁長官が「顧客である消費者の真の利益をかえりみない生産者の論理が横行している」と指摘するレベルで低いです。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/diary/10166″]

実際の銀行員、証券マンのすべてとは言いませんが、そのほとんどは資産相談窓口の人間を含めて、たんなるセールスマンになっています。彼らの目的は金融商品を販売することで得られる「手数料」です。

投資信託の販売は「販売時の手数料+信託報酬(残高に対する手数料」が彼らの収益源となります。そしてこれらの手数料を最大化しようとする動きは、私たち投資家がよりよい投資信託を選ぶという動きと真っ向から対立することになります。

 

要するにランキングは彼らが販売した結果に過ぎない

話を投資信託の売れ筋ランキングに戻すと、金融機関のランキング情報は結局のところ、彼らが手数料(金融機関にとっての収入)を最大化しようとした結果です。

つまり、上位ファンドというのは、投資家サイドというよりは金融機関サイドに都合の良いファンドがランクインしている可能性が高いわけです。そして、彼らがなぜこうしたランキングを公開するのかというとセールストークにするためです。

冒頭にも書いたようにみんな「ランキング」という情報は大好きなんです。だからこそ、売りたい商品をランキング上位にしておいて「こんなに売れている人気のファンド(投資信託)なんですよ!」と営業するわけです。

そうされた、そんなにみんなが買っている投資信託ならいいものに違いないね。という認知バイアスによって、買ってはいけないファンドを買ってしまうわけです。

 

そう言うけど本当にいいものかもしれないじゃん

そうですね。というわけで野村證券の売れ筋ランキングの上位ファンドについての特徴を見ていきましょう。

それぞれのファンドの販売手数料と信託報酬(年間コスト)を見てみましょう。また、そのファンドと同じようなタイプのインデックスファンドもピックアップしてみました。

ファンド名 販売手数料 信託報酬 類似のもっと安い投信
Funds-i 日経225 1.08% 0.432% たわらノーロード日経225
販売手数料:無料
信託報酬:0.21%
野村インド株投資 3.24% 2.16% 同じよなファンドは無いものの、販売手数料が3%さらに信託報酬(年間コスト)2%は高すぎる。
フィデリティUSリートファンドB 3.24% 1.512% SMT 米国REITインデックス・オープン
販売手数料:無料
信託報酬:0.594%
野村エマージング債券投資(ブラジルレアル) 3.24% 0.9504% eMAXIS 新興国債券インデックス
販売手数料:無料
信託報酬:0.65%
ドイチェ・グローバルREIT投信(米ドル) 3.78% 1.6664% たわらノーロード先進国REIT
販売手数料:無料
信託報酬:0.38%

たとえば、Funds-i 日経225については、全く同じタイプのインデックスファンドで販売手数料は無料だし、年間の維持コストが半分というファンドが販売されています。

ほぼ同じものなのに、なんで手数料が高いものを売るの?って話ですがFunds-iは野村證券のグループ会社の野村アセットマネジメントの商品だからそっち売るにきまってますよね。でも、それって会社都合ですよねー。

2位以下のファンドはすべてアクティブファンドなので、インデックスファンドと全く同じように比較できるわけではありませんが、販売手数料はすべて3%台+信託報酬もかなり高めとなっていることがわかると思います。手数料水準は数倍では効かない計算になります。

たとえば、フィデリティUSリートファンド(B)とSMT 米国REITインデックス・オープンに同じ時期に100万円投資するとしたらどうなるでしょうか?まずは証券会社が受け取る手数料を見てみましょう。計算上相場変動をゼロとしています。

フィデリティUSリートファンド
=販売手数料32,400円+信託報酬14,630円=47,030円

SMT米国REITインデックス・オープン
=販売手数料0円+信託報酬5,940円=5940円

うーん、かなりの大きな差になりますね。この差を埋めようと思ったら、フィデリティUSリートファンドは年間で4%以上高い利回りで運用できないとSMT米国REITを抜けませんね。

ちなみに、こうしたインデックス運用とアクティブ運用については頭頸的にアクティブファンドはインデックスファンドに勝てていません。となるとあえて、手数料が高いアクティブファンドで運用するメリットって大きくないですよね……。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/asset-management/12980″]

 

アクティブファンドを売れ筋から外せない銀行・証券会社

だからといって、こうしたアクティブファンドを売れ筋(販売推奨商品)から外すことができないという銀行・証券会社の都合もあります。だって、手数料が高いアクティブファンドじゃないと、売っても儲からないですからね。

投資信託の信託報酬の内、半分弱くらいはそのファンドを売った銀行・証券会社に継続的に入ります。

たとえば信託報酬が1.512%のフィデリティUSリートファンドの場合、0.648%(税込)が販売会社の取り分となります。一方でSMT米国REITインデックス・オープンの場合は0.3132%(税込)しか入ってきません。半分以下ですね。

彼らの彼らの利潤を考えたら実入りの大きなアクティブファンドを売る方が効率的なんです。でも、何度も書きますがそれはあなた(販売会社)の勝手であって、真に顧客投資家のことを考えているとはいいがたい話です。

なので、私は投資信託は銀行や証券会社の窓口で買うべきではないという結論に至ってしまうわけです。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/bank/5593″]

 

投資信託の売れ筋・人気ランキングは信用しない

長々と書きましたが、投資信託の売れ筋とか人気とかいう言葉には騙されてはいけないというお話です。

投資信託を買うなら、以下を徹底しましょう。

  1. アクティブファンドは買わない
  2. 同じインデックスファンドでも「販売手数料無料」かつ「信託報酬がやすいもの」を選ぶ

特に、ネット証券などでは取り扱っている投資信託を簡単にソートすることができます。

上記はネット証券最大手のSBI証券の投資信託の検索画面です。TOPIXに連動するインデックスファンドを販売手数料無料かつ信託報酬の安い順に並べています。こうすることで投資をしてもよいファンドがわかるはずです。

[bloglink url=”https://money-lifehack.com/securities/11471″]

 

また、単純に以下のような低コストのインデックスファンドシリーズの中から投資対象を選ぶというのも手です。以下のファンドはいずれもローコストの投資信託シリーズとしてインデックス投資家から高く評価されています。

  • iFree シリーズ
  • たわらノーロード シリーズ
  • 購入・換金手数料なし シリーズ

インデックス投資であればこれらのシリーズの「国内株」「外国株」「米国株」「バランス投資」といった好みの投資先(投資対象)を選べばファンド選びで失敗したという事にはならないはずです。

 

投資信託は買う証券会社選びも大切

最後に投資信託は「ファンド選び」も重要ですが、それだけでなく「どこで買うか?」も重要です。選択するポイントは大きく二つ。

  1. 上記で紹介したようなローコストインデックスファンドをちゃんと扱っている
  2. 投資信託の保有ポイントのようなサービスを展開している

この辺りの条件を考えると、ネット証券しか事実上の選択肢はない状況です。

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以上、投資信託の売れ筋ランキング、人気ランキングを信用してはいけない理由についてまとめてみました。

ABOUT ME
ふかちゃん
マネーライフハックの編集長 兼 管理人です。節約やマネー術などについての情報発信を2004年から続けています。
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