DINKSや共働きの個人型確定拠出年金(iDeCo)活用方法と加入方法
最近はご家庭においては専業主婦という家庭の方が少数派となっており、2024年の最新データでは共働き世帯は1,300万世帯(約71.9%)に達し、専業主婦世帯(508万世帯)の約2.6倍となっているそうです。
そんな中で、老後に備えて共働きやDINKS世帯の方に積極的に活用してほしい制度が「個人型確定拠出年金(iDeCo)」です。投資で殖やす運用益が非課税になるだけでなく、所得税や住民税の税金が安くなる所得控除といった特典も用意されています。
今回はそんなDINKSや共働きのご家族が個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用するにあたっての活用方法や注意点、さらに2026年の制度大改正や新NISAとの併用戦略についてまとめていきます。
そもそもiDeCo(イデコ)とは何か?
iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」と呼ばれる、個人が「任意」で加入することができる年金制度です。
加入する人によって異なりますが、公的年金(国民年金や厚生年金)の上に乗っかる2階建て、3階建て部分に該当する年金となっています(下の図では「個人型DC」としている部分がiDeCo)。
2017年1月より加入対象者が拡大し、20歳以上のほぼすべての人が加入できるようになりました。さらに、2026年12月1日施行の法改正により、加入可能年齢が「70歳未満」まで拡大される予定です。これにより、共働き世帯が長く働き続けるほど、iDeCoの拠出期間を延ばして老後資産を増やせるようになります。
- 掛金は全額所得控除
- 運用益は非課税
といったメリットがあり、掛け金は自分で投資信託などで運用します。元本+運用益は60歳以降に一時金または年金として受け取ることができるようになっています。制度の概要はこんなところです。もっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
共働きやDINKSがiDeCoに加入するときのお得な加入方法と注意点
以下は、そんな個人型確定拠出年金(iDeCo)についてDINKSや共働きといった世帯で利用するときに夫が利用すべきなのか、妻が利用すべきなのか、併用すべきなのかということについてまとめていきます。
まず、iDeCoという制度は現在の運用や老後に対する税制面では非常に強力な節税効果がある手段の一つです。なので、夫婦ともに収入があるというケースであれば、両方が加入するというのが最善です。
その一方で、こうしたほうがお得なのにという点やいくつか注意しておくべき点もあります。ちなみに、前提として、夫婦がそれぞれともにある程度の収入を得ているという前提です。妻がパートで扶養内で働いているというようなケースではありません。
どちらか片方だけが加入するほうがよいという意見
まずは、共働きであったとしても、どちらか片方だけが加入しておけばよいという理由です。
収入が多い方が掛金を払うほうが税効果は高い
たとえば、夫婦がそれぞれ共働きをしており、夫と妻はともに正社員(第2号被保険者・企業年金なし)として働いているとします。
これまでは夫婦それぞれ年間で27.6万円(合計55.2万円)が掛金の上限でしたが、2026年12月1日施行の改正により、会社員(第2号被保険者)の掛金上限が月額62,000円(企業型DCとの合算上限)へと大幅に引き上げられます。
これにより、夫婦それぞれ年間最大74.4万円(合計148.8万円)の拠出が可能となります。
その一方で、家計の余裕を考えると夫婦で年間20万円くらいしか出せないというケースもあるでしょう。こうした場合、効率だけを考えると収入が多い方がまとめて掛け金を払うほうがよいとされています。理由は所得税率による節税効果の差と手数料の問題です。
日本の所得税は「累進課税」といって、所得が多い人ほど高い税率がかかるようになっています。所得が195万円以下なら5%、195万円以上の部分は10%、330万円以上の部分は20%、695万円以上の部分は23%といった具合です。
仮にiDeCoで年間で20万円の掛金を払った時の節税効果(年末調整で戻ってくる金額)は、所得が195万円以下なら1万円ですが、所得が330万円以上ある人なら4万円もどってきます。
大きな差がありますよね。ちなみに住民税は税率10%で固定なので、掛け金額以上の所得がある人同士なら収入による差はありません。
夫婦がそれぞれでiDeCoを運用するなら合計4,104円の手数料がかかることになります。
片方の掛金上限額に達していないのであれば、口座を分けるのではなく、夫婦どちらか所得の高い方が掛金を払うほうがお得度は高くなるという計算になります。
将来主婦になるなら妻の加入は控えたほうがいいかも
また、共働きやDINKSとして暮らすとしても、将来的に専業主婦になる可能性が高いというのであれば、妻のiDeCo加入は慎重に検討したほうがよいかもしれません。
個人型確定拠出年金の大きな魅力は「所得税や住民税の所得控除」です。所得控除というのは所得(収入)がないと意味がありません。そういった意味で専業主婦や夫の扶養の範囲で働くパート程度であれば、iDeCoに加入するメリットは小さくなります。
そういう場合はiDeCoではなく、2024年から大幅に枠が拡大された「新NISA」を利用するほうがメリットが大きいはずです。
夫婦それぞれが加入するほうがよいという意見
続いてはこれまでとは逆に、共働きやDINKSであれば、夫婦が別々にそれぞれがiDeCoに加入すべきという意見です。
離婚時、個人型確定拠出年金の資産は財産分与の対象外
効率だけを考えるなら所得が高い方にiDeCoの掛金を集めるほうがお得です。その一方で、離婚のリスクを考えると必ずしもそれが最適な方法ではない場合もあります。
なぜならiDeCoの年金資産は離婚時も財産分与の対象外になるからです。夫婦共働きで夫だけに掛け金を拠出したという場合、離婚したら妻のiDeCoの財産はゼロです。
厚生年金(報酬比例部分)については婚姻期間において分割できますが、iDeCoは対象外です(ただし、60歳を過ぎて受給権が生じた場合には分与の対象となります)。
それぞれ正社員(第2号被保険者)として働いており、今後もそうするつもりなら、多少のコストを考えても別々に加入している方がトラブル回避の観点からは賢明と言えます。
受け取り時のことを考えると退職金との兼ね合いも重要
また、個人型確定拠出年金は60歳以降に受け取るときには「所得」として扱われます。
一時金として一括で受け取る場合は「退職所得扱い」、年金方式(分割)で受け取る場合は「公的年金と同じ扱い」になります。
ここで注意が必要なのが、2026年1月1日に施行された退職所得控除の「10年ルール」への改悪です。
これまでは、iDeCoを一時金として受け取った後、5年以上の期間を空けて会社の退職金を受け取れば、それぞれで退職所得控除を満額活用できました。しかしルール改正により、この空白期間が「10年」に延長されました。
共働き世帯にとって、この影響は少なくありません。退職金がたくさん出る会社に勤めている方の場合、iDeCoの受け取りと退職金の受け取りタイミングが重なったり近かったりすると、多額の税金がかかる可能性があります。
そのため、夫婦それぞれが別々にiDeCoに加入し、夫婦間で受け取りタイミングを戦略的にずらすことで、世帯トータルでの課税を抑えるという工夫が今後ますます重要になります。
新NISAとiDeCoの優先順位と併用戦略
共働き・DINKS世帯が資産形成を行う際、iDeCoと新NISAのどちらを優先すべきか迷う方も多いでしょう。
結論から言うと、「iDeCoを満額まで活用した上で、余剰資金を新NISAに回す」という順序が基本戦略としておすすめです。
- iDeCo優先の理由:掛金が全額所得控除になるため、拠出するだけで確実な節税効果(リターン)が得られます。新NISAにはこの所得控除のメリットはありません。
- 新NISA優先の理由:60歳前でもいつでも引き出し可能な流動性の高さが魅力です。直近で大きな出費が控えている場合や、将来専業主婦になる可能性がある場合は新NISAの優先度が高まります。
世帯のライフプランに合わせて、柔軟に組み合わせることが大切です。
DINKS特有のリスク:遺族年金見直しの影響
DINKS(子なし共働き)世帯が特に意識しておきたいのが、国の「遺族年金」の見直し議論です。
現在、子なし配偶者への遺族厚生年金の給付を縮小・有期化する方向での議論が進められています。もし万が一、夫婦のどちらかが亡くなった場合、残された配偶者が受け取れる公的年金(保障)がこれまでよりも薄くなる可能性があります。
このリスクに備えるためにも、iDeCoや新NISAを活用して、夫婦それぞれが自立した私的資産形成を行っておくことの重要性がさらに高まっています。
まとめ。共働きやDINKSの場合、基本的には別々にiDeCoに入る方が良い
共働きやDINKSとして夫婦の老後生活のために個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入しようと考えている場合、圧倒的な所得の差があるようなケースや、将来は専業主婦になる(収入がなくなる)ことが決まっているケースを除けば、別々に加入するほうがよいでしょう。
特に、DINKSとしての生き方を考えているような場合にはなおさらです。
また、2026年12月からは会社員の掛金上限が月62,000円へ引き上げられ、加入期間も70歳未満まで延びるなど、制度の利便性が大幅に向上します。受け取り時の「10年ルール」も考慮しながら、夫婦でしっかりと出口戦略を立てておきましょう。
なお、個人型確定拠出年金への加入を考える場合には、運営管理機関手数料が無料であることや、コストの安いインデックスファンドの扱いがあるといったように証券会社(金融機関)選びも非常に重要です。
以上、DINKSや共働きの個人型確定拠出年金(iDeCo)活用方法と加入方法についてまとめてみました。
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