2017年現在、普通預金の金利は都市銀行やゆうちょ銀行などでは0.001%にほぼ固定されています。100万円を預金してもたったの10円しか利息が付かないご時世です。
そんな時代でも普通預金で比較的高金利の金利を付けている銀行が2つあります。ネットバンク大手の「楽天銀行」とイオンのショッピングモールなどに店舗を持つ「イオン銀行」の2銀行です。2017年8月現在でイオン銀行、楽天銀行ともには0.1%と都市銀行の100倍もの普通預金金利を設定しているのです。
そんなうまい話が……と思われる方も多いと思います。実際にこの金利が適用されるには簡単な条件を満たす必要があります。今回はそんな楽天銀行とイオン銀行の高金利普通預金を比較していきます。
都市銀行の100倍の金利が付く普通預金
2017年8月現在の普通預金金利
- 楽天銀行(マネーブリッジ特典適用):0.10%
- イオン銀行(イオンカードセレクト特典適用):0.10%
- 三井住友銀行 普通預金:0.001%
- ソニー銀行 普通預金:0.001%
上記のようになっています。都市銀行はもとよりソニー銀行のようなネットバンクでさえ普通預金金利は0.001%という超低金利に落ち着いています。そんな中で上記の楽天銀行とイオン銀行はやはり相当高金利の金利水準となっています。
ただ、気になるのが()内に書かれている『特典適用』という言葉かと思います。
実際に普通に預金しただけだと楽天銀行は0.2%、イオン銀行は0.2%しか金利はつきません(それでも高いですけど……)。
上記の金利にするには特典適用となる条件を満たす必要があります。
楽天銀行は「マネーブリッジ」の申し込みが必要
楽天銀行のケースでは「マネーブリッジ」という楽天銀行と楽天証券との口座連携サービス(無料)を利用する設定をしておく必要があります。
具体的な説明については「銀行の普通預金金利が大幅アップ。楽天銀行「マネーブリッジ」のメリット、デメリット」でもしていますが、楽天銀行の普通預金口座の資金と楽天証券の投資用資金とを「連携」させるサービスです。
マネーブリッジの設定をすれば、楽天銀行に100万円預金している場合、その100万円は楽天証券で株式や投資信託などを買おうと思ったとき、楽天銀行の口座の預金から購入することができるサービスとなります。
利用料は無料で、楽天証券の口座を持っておく必要はありますが、投資は必須ではありませんので口座を作って放置しておくだけという使い方も可能です。投資資金としても使えますが、もちろん預金保険の対象になるので万が一楽天銀行や楽天証券が倒産しても保護されます。
参考:銀行預金や定期預金で知っておきたい預金保険とペイオフのしくみ
イオン銀行はイオンカードセレクト(クレジットカード一体型キャッシュカード)が必要
続いて、イオン銀行のケースですが、こちらは「イオンカードセレクト」と呼ばれるイオン銀行のキャッシュカードと、イオンカード(クレジットカード)が一体化してたカードの申し込みが必要になります。
年会費永久無料ですから負担はありません。さらに、普通預金金利の大幅アップ以外にもWAONポイントが貰える各種キャンペーンなども利用できるので、イオンを使うことがある人にとっては特典の大きいカードになっています。詳しくは「買い物も預金もお得。イオン銀行+イオンカードセレクトの最強の組み合わせ」でもまとめていますのでこちらも参考にしてください。
当然クレジットカードになりますので、カード発行の際には審査があります。ただ、ガチガチに審査が厳しいカードではありませんのでそこまで審査を気にする必要はないと思います。
楽天銀行とイオン銀行を比較!どちらがよりお得か?
適用される預金金利(普通預金金利)はどちらも0.10%と同水準です。
どちらも普通預金なので、1000万円+利息までは預金保険によって保護されているため、リスクの差もありません。
それでは、他の項目で比較してみましょう。今回は普通預金の金利比較ということで、100万円を預金していると仮定してそれぞれの銀行サービスを比較していきたいと思います。
楽天銀行 | イオン銀行 | |
---|---|---|
利用可能ATM | セブン銀行、Enet、ゆうちょ銀行、ローソンATM、みずほ銀行のATMが利用できます。無料利用は月5回まで。 | イオン銀行ATM、ゆうちょ銀行ATMは無料で利用可能です。 |
振込手数料 | 月3回まで無料(超過:165~258円) | 200円 |
その他特典 | ・株式配当金の受け取りで10円/件もらえる ・その他取引でポイントがもらえる(ハッピープログラム) |
・イオンでのお買い物に応じた特典 定期預金残高に応じたポイント 投資信託保有ポイント 公共料金振り替えポイント |
銀行としてのスペックや普段使いだけということを考えると楽天銀行の方がちょっと有利と感じるかもしれませんね。振込手数料が月3日まで無料(100万円預金時)は魅力です。
イオン銀行の方は主に、イオンでのショッピングが前提となる特典が中心です。預金金利目的で口座を開設すること自体に全く問題はありませんが、イオン銀行のお買い物特典が使えないというのはちょっともったいなく感じます。
もしも、イオンやイオングループでのお買い物をしている電子マネーのWAONを利用しているというのであれば間違いなくイオン銀行の方がお得だと思います。
口座開設にお金がかかるわけではないのでどっちにしようか迷う、という方は両方に口座を作ってみて、使い勝手なども比べたうえで、好きなほうをメインバンクにしていけばいいんじゃないかなと思います。
楽天銀行とイオン銀行の特別金利条件を満たすポイント
普通預金金利をアップさせるための特典条件は説明しましたが、実際に口座を開設するときのポイントを紹介していきます。
楽天銀行の場合
楽て銀行+楽天証券の口座開設が必要になります。2016年から証券会社の口座開設にはマイナンバーが必要になります。そのため、楽天証券→楽天銀行という流れでの口座開設をすると手続きが楽になりますので、そちらから申し込みをしてください。
なお、楽天証券の口座開設後に楽天証券にログインすればそこから楽天銀行の口座開設が可能です。
なお、すでに楽天証券の口座を持っているという方は「楽天銀行公式ホームページ」からの口座開設もOKです。
イオン銀行の場合
イオン銀行の場合は「イオンカードセレクト」というクレジットカードの申し込みを通じてイオン銀行の口座開設をする形をとるのが一番スムーズです。申込方法は普通のクレジットカードを申込するのと同じです。
なお、イオンカード(クレジットカード)にはクレジット機能のみの「イオンカード」、クレジット機能+イオン銀行キャッシュカードの機能がついた「イオンカードセレクト」の2種類があります。
今回はイオン銀行の口座が必要なので当然「イオンカードセレクト」の方を申込します。
以上、普通預金の金利が高い楽天銀行とイオン銀行を徹底比較してみました。皆様の参考になれば幸いです。
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