銀行に口座をせっかく作るなら大手の銀行がいいと考える方も多いでしょう。その代表格となるのが「三菱UFJ銀行」、「みずほ銀行」、「三井住友銀行」といったいわゆるメガバンクでしょう。少し規模は小さいですが「りそな銀行」、また厳密にはメガバンクではありませんが、ゆうちょ銀行も規模的にはメガバンクに近い金融機関といえます。
今回はそんなメガバンクの銀行口座開設を検討している方向けに役立つ情報をまとめていきます。メガバンク利用のメリット、デメリットの他、実際に利用される方のタイプ別(新入社員向け、海外居住者向け、学生向けなど)にも選び方を紹介していきます。
メガバンクに口座開設をするメリット
まずはメガバンクに口座開設をするメリットからまとめていきたいと思います。
- 店舗やATMの件数が多い
- 実はコンビニATMが無料でできるなど低コストな面もある
- 海外居住者向けサービスはやっぱり強い
- 災害等の緊急時にもお金をおろせる
概ね上記のような点が挙げられます。詳しく中身を見ていきましょう。
店舗やATMの件数が多い
メガバンクは日本全国に展開をしています。なので、都市圏はもちろんですが、全国の主要な都市には支店やATMがあるため、全国各地を飛び回るような方にとっては都合がよいと思います。
出張が多い方、転勤が多い方などはメガバンクの方がメリットが大きいといえるでしょう。
- ゆうちょ銀行:全国24000の窓口、29800のATMネットワーク
- 三菱UFJ銀行:国内750支店、全国約8000台のATM
- 三井住友銀行:国内444支店(出張所除く)、全国約6000台のATM
- みずほ銀行:国内464ネットワーク、全国約5600台のATM
- りそな銀行:国内325支店、店舗外ATM568か所
※2020年3月10日調査時点で各銀行の公式ホームページ等の最新公表情報を元に作成
ただし、全体の潮流としてIT化、フィンテックの活用などを通じてメガバンクについてもATMの台数削減に取り組んでいるようです。
実はコンビニATMが無料でできるなど低コストな面もある
メガバンクというと手数料が高いというイメージがあるかもしれません。
それは否定はしませんが、一定以上の利用があれば手数料を無料化できるようなサービスを各メガバンクは用意しています。
三菱UFJ銀行 (メインバンクプラス) |
ホワイト、シルバー、プラチナの3段階のステージがあり、ステージがアップするとATM手数料や提携コンビニ手数料が無料化。プラチナだと他行振込手数料も一定回数無料。 |
---|---|
三井住友銀行 (SMBCポイントパック) |
SMBCポイントパックという特典があり、各種取引でSMBCポイントが貯まり、ポイントに応じてATM手数料の無料やコンビニATM手数料の無料などの優遇があります。 |
みずほ銀行 (みずほマイレージクラブ) |
お取引状況に応じた特典があります。みずほ銀行ATMやイオン銀行ATMの時間外手数料の無料化、イーネット(コンビニATM)の無料化、振込手数料の無料等の優遇があります。 |
りそな銀行 (ステータスポイント) |
りそな銀行の取引状況に応じてATM手数料、コンビニんATM手数料、振込手数料などの優遇があります。 |
いずれもほとんど同じような内容ですが、預金残高などが一定金額を超えるとATM手数料などが優遇(無料化)されます。
一般的にはおおむね10万円~30万円以上の預金が最低ラインとなります。言い換えるとこれ以下の預金しかしない前提だと、メガバンクは非常にコスト高となりえるわけです。
海外居住者向けサービスはやっぱり強い
海外赴任などで海外居住者となる場合については、メガバンク以外には選択肢がなくなります。後述ししますが、多くの銀行(特にネット銀行)は海外居住者(国内非居住者)は口座の解約が必要となったり、利用が大幅に制限されます。
ところがメガバンクについては国際銀行でもあるため、海外居住者向けにも銀行サービスを提供しています。
災害等の緊急時にもお金をおろせる(店舗のある強み)
メガバンクに限らず、有人店舗(支店)がある銀行のメリットといえるのが災害時などの緊急時の対応です。
災害で通帳、カード、印鑑が見つからないというような場合であっても、少額の引出が可能だったりします。こうした対応は支店のないネットバンク(ネット銀行)などだと難しいです。
メガバンクで口座開設をするデメリット
続いてはメガバンクに口座を作るデメリットを紹介します。
- 地方には支店やATMが少ない
- 普通預金などの金利はほぼゼロ
地方には支店やATMが少ない
支店やATM数が多いと書きましたが、ゆうちょ銀行を除くメガバンクの場合、支店やATMは都市圏に集中しています。
- 東京近郊
- 大阪近郊
- 名古屋近郊
- 地方の政令指定都市
といったような都市圏であれば、その通りなのですが、それ以外の地域だと店舗数は決して多くありません。
普通預金などの金利はほぼゼロ
預金金利については正直画一的に低いです。
2020年3月現在の普通預金金利は0.001%と雀の涙。100万円預金しても年間に10円しか金利が付きません。貯金を頑張っても、ATM手数料1回分にも満たないわけです。
貯金用の銀行として考えるのであればメガバンクよりも預金金利が高めのネット銀行の方が魅力的です。
- GMOあおぞらネット銀行:0.11%
- 楽天銀行:0.10%
- 住信SBIネット銀行:0.01%
メガバンクの100倍以上の金利が付きます。
おすすめのメガバンクの銀行口座をタイプ別に紹介
続いては各メガバンク毎の特徴から、実際に銀行を利用するユーザー別におすすめの銀行を比較、紹介していきます。
三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 | りそな銀行 | ゆうちょ銀行 | |
---|---|---|---|---|---|
普通預金金利 | 0.001% | 0.001% | 0.001% | 0.001% | 0.001% |
定期預金金利(1年) | 0.01% | 0.01% | 0.01% | 0.01% | 0.01% |
振込手数料 (ATM・他行) |
275-440円 | 220-440円 | 220-440円 | 440円 | 220-440円 |
ATM手数料 | 無料-220円 | 無料-220円 | 無料-220円 | 無料-220円 | 無料 |
こうしてみると、基本的なスペック的なものはどの銀行(メガバンク)も横並びとなっています。
各メガバンクの特徴を簡単に紹介
まずは、いわゆるメガバンクの特徴について簡単に紹介します。一般にメガバンクという場合、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行が3メガと呼ばれます。全国展開する都市銀行に区分される、りそな銀行は3メガバンクと比較するとやや規模が小さいです。
三菱UFJ銀行 | 3大メガバンクの筆頭格。2006年に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併し、三菱東京UFJ銀行に。その後、2018年に現在の三菱UFJ銀行と変更。国内預金残高は1位。国際取引にも強いという特徴があります。 |
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三井住友銀行 | 三井グループの「さくら銀行」と「住友銀行」が合併して誕生した銀行。首都圏だけでなく、大阪にも強い地盤を持つ。 |
みずほ銀行 | 第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の統合によって2000年に誕生したメガバンク。前身の第一勧業銀行の関係からメガバンクの中で唯一全国47都道府県すべてに支店を持ちます。 |
りそな銀行 | 上記3メガバンクと比較するとやや規模は小さめ。一方で多くをリテール(個人)や中小企業向けサービスが占めていることから、いい方が良いか分かりませんが、より庶民的な都市銀行といえます。 |
ゆうちょ銀行 | ゆうちょ銀行は前身「郵便貯金」が民営化に伴い誕生した銀行。郵便局という全国ネットワークを持つのが大きな特徴で、国内規模でいえば三大メガバンクをしのぎます。一方でサービスは主に貯金が中心でローンなどのサービスは直接提供していません。 |
最後のゆうちょ銀行はそもそも成り立ちからして商業銀行とは異なります。
学生におすすめは、みずほ銀行
まず、学生さんに向いているメガバンクは「みずほ銀行」です。
理由は学割があるからです。条件は25歳までの学生であればOK。みずほ銀行のATM時間外手数料が無料になるだけでなく、コンビニATMも月4回まで手数料無料で利用することができます。
社会人になったら、特典は消えますが、その場合は預金残高などで手数料無料条件を勝ち取れるように貯金しましょう(笑)
入出金が多い人におすすめ ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は厳密にはメガバンクではありませんが、規模的にはメガバンクです。そして、使い勝手も圧倒的に高いです。
- 圧倒的に多いATM台数
- ゆうちょATMなら手数料が無料
この2点だけでも圧倒的なアドバンテージがあります。全国津々浦々にある郵便局にATMがあり、ショッピングモールなどにも大抵設置してあるので利用に困ることはほぼ無いはずです。銀行口座はお金の入出金が中心というのであれば最適な金融機関です。
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一方で、他行への振込手数料が有料だったり、預金金利(貯金利息)が低いというデメリットについてはネット銀行など他の銀行でカバーしましょう。また、ローン系のサービスも実施していません。
海外に住む人におすすめのメガバンク
まず、大前提として日本国内に1年間住所を持たない場合、役所で手続きをして非居住者となることができます。非居住者となることで、日本国内での年金や保険、税金などの支払い義務が生じなくなります。
一方で非居住者になるとそのままの銀行サービスは利用できなくなります。実際には多くの銀行、ネット銀行は非居住者は口座解約が必要となります。
ただ、メガバンクに関しては非居住者向けの銀行サービスを行っています。こうした点はメガバンクの強みですね。各メガバンクの海外居住者向けサービスは以下の通りです。
三菱UFJ銀行 | グローバルダイレクト契約を出国前に行う事で、明細照会、振り込み、振り替え、外国送金、定期預金、外貨預金などが可能です。月額300円(税別)。 |
---|---|
三井住友銀行 | SMBCグローバルダイレクト契約をすることで、残高照会や明細照会、国内振込。海外送金などが可能です。こちらも出国の3週間前までに申し込みが必要です。月額200円(税別) |
みずほ銀行 | 口座の維持が可能です。 「海外勤務者向け日本国内送金サービス」というものがあり、出国前にサービスに申込をすることで日本国内の振り込みを国内手数料と同額で可能となります。 |
メガバンクよりも用途次第ではネット銀行やネット支店の方がお得
メガバンクも選択肢の一つではありますが、用途次第ではネット銀行や地方銀行のネット支店(ネット取引専用口座)の方が相対的にメリットが大きいです。
特に、預金金利やオンラインバンキング限定となりますが、振込手数料が無料だったりするのはうれしいところです。
GMOあおぞらネット銀行 | 住信SBIネット銀行 | 楽天銀行 | 東京スター銀行 | 三菱UFJ銀行 | |
---|---|---|---|---|---|
普通預金金利 | 0.11% | 0.01% | 0.10% | 0.10% | 0.001% |
定期預金金利(1年) | 0.03% | 0.02% | 0.03% | 0.02% | 0.01% |
振込手数料 (ATM・他行) |
無料-150円 | 無料-150円 | 無料-260円 | 無料-260円 | 275-440円 |
ATM手数料 | 無料-110円 | 無料-110円 | 無料-220円 | 無料-220円 | 無料-220円 |
預金金利だと圧倒的にネット銀行が有利
メガバンクは預金金利が低い……というところでも指摘しましたが、預金金利を目当てに銀行を利用するのであれば圧倒的にネット銀行が有利です。
- GMOあおぞらネット銀行:0.11%
- 楽天銀行:0.10%
- 住信SBIネット銀行:0.01%
となっているように、GMOあおぞらネット銀行ならメガバンクの110倍の金利が付きます。
金利面だとGMOあおぞらネット銀行がおすすめです。
給与振込口座の指定でメリットの大きな東京スター銀行
給料の振込口座に指定することでお得な銀行は東京の地方銀行である東京スター銀行です。ネット口座として登録した上で給与振込口座にしておくと極めて高いスペックの銀行になります。
- ATMを月8回まで実質手数料無料
- 振込手数料が月3回まで無料
- 普通預金金利は0.1%
ということで、コストや高金利の預金が利用できるようになります。
投資からポイ活までお得な楽天銀行
投資・資産運用に強いのは楽天銀行です。楽天証券と連携することで預金金利が0.1%に大幅アップするだけでなく、楽天証券を通じて投資をすることで楽天ポイントが貯まります。
また、楽天カード(クレジットカード)や楽天市場などと連携することで楽天ポイントがモリモリ貯まっていきます。ネットショッピングなどが多い方にとってはかなり魅力的な銀行です。
起業や副業に便利なPayPay銀行
ビジネス面に強いのがPayPay銀行ですね。
個人事業主でも屋号口座(ビジネス名での口座)開設が可能となっている珍しい銀行です。フリーランスとして活動したい方などにも人気の高い銀行です。
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さらに、家族と一緒なら110円OFF。
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