円高、円安、ごく当たり前のようにニュースやテレビ、雑誌で取り上げられていますが、円高と円安ってどういうことか微妙に理解していない人も多いようです。
今回は外国為替における“円高と円安”についてその仕組みや、実際の私たちの生活においてどんな影響があるのかについてまとめていきたいと思います。
特に円高(高い)と円安(安い)という言葉の意味と数字(為替レート)の動きから、本来の意味と逆にとらえていることも多いので、これを機会におさらいしておきましょう。
為替レートとはどのようにして決まるのか?
円高、円安というのは為替レート(通貨同士の取引レート、取引価格)に関する言葉なので、まずは為替レートというものがどのようにして決まるのかを知っておく必要があります。
たとえば、日本円(JPY)と米ドル(USD)はそれぞれが日本、アメリカで使われている通貨です。100円あれば日本で100円のものを買えます。1ドルあればアメリカで1ドルの物を買えます。当たり前ですね。
じゃあ、日本人がアメリカの商品を買いたいという場合どうしたらいいのでしょう。通貨が違うわけですから、100円で1ドルのものを買うことはできません。
なので、日本人がアメリカの物を買いたいときは、円をドルに交換してドルで購入する必要があります。その時の交換レートが為替レートです。
1ドル=110円20銭といったような形で示されます。
この為替レートは、インターバンク市場と呼ばれる銀行間取引でおおよそ決められています。でも、明確に決まっているわけではなく、株価などと同じように常に変動しています。なので、ニュースなどでいわれている「本日の為替レート」というのはあくまでも“目安”になっています。
どうして為替レートは変動するのか?
為替レートは変動しています。
日本円も米ドルも変動相場制を採用しているので、円を欲しいという人が増えれば、円の価格が高くなります(円高)。一方で円を売りたいという人がいれば円の価格が低くなります(円安)。
買いたい人が増える理由、売りたい人が増える理由は様々です。
- 貿易などによる通貨の売り買い
- 通貨間の金利差
- 経済成長や物価の相対的な差
などが挙げられますが、様々な要因が複合していること。また、為替レートはドル円(米ドルと日本円)といったように、相互の通貨間での相対的な取引価格であるため、一国だけでなく、二国間の差が大きく影響します。為替レートが動く仕組みを説明するととんでもなく、長くなるので、ここでは為替レートはいろいろな理由で変動するものなんだとご理解ください。
円安、円高とはどういうことなのか?
先ほども書きましたが、円安(円を売りたいと人が増えること)、円高(円を買いたいと思う人が増えること)です。
現在の為替レートが1ドル110円だとしましょう。この時、円安や円高になると為替レートはどうなるでしょうか?
1ドル115円になったとしたら、これは「円安」です。一方で1ドルが105円になったら「円高」です。
“安くなったのに金額は大きくなり、高くなったはずなのに金額が小さくなる”これが円安、円高という言葉について戸惑うか方多い理由です。
円安になる意味と私たちの生活への影響
円安になるというのは、円が売られることです。円安ドル高という場合は、円の価値がドルと比較して小さくなるということを意味します。
つまり、1ドルで売られているものを買うときに、これまでは110円あれば買えたのに、115円ないと買えなくなる。これが円安ドル高というわけです。1ドル115円というのは、1ドルを買うために必要な円の金額という意味になります。
さて、円安になると私たちの生活はどうなるのでしょうか?
- ドル建てのサービスの利用料金が高くなる(損)
- 海外旅行に行くときのいろいろな料金が高くなる(損)
- 輸入品(個人輸入)の価格が上がる(損)
- ドル建ての金融商品で為替差益が出る(得)
こんな感じでしょうか。個人ベースで考えると、外貨(米ドル)で投資をしている人にとっては得になる面もありますが、損をすることの方が多くなりますね。
円安になることでのビジネスへの影響
テレビの報道で円安で株価上昇などと書かれるのは、円安になると輸出産業が儲かるからです。日本は輸入産業よりも輸出産業の方が大きいため、円安が進むと儲かる会社が多いので株価的にはプラスになることが多いわけです。
また、インバウンド(訪日関係)のビジネスが盛り上がるのも円安時です。円安になるということは、外国人からみれば日本旅行での旅費が割安になるという事でもあるからです。
たとえば1000ドルをもって日本に遊びに来た人は1ドル110円の時だと110,000円のお買い物しかできないのに、1ドル115(円安)になれば115,000円のお買い物ができるようになるからです。
- 株式相場に対して一般的にはプラス
- 貿易で利益が出る輸出企業にはプラス
- インバウンド(訪日関係)ビジネスにとってはプラス
- 輸入している原材料の価格が上がるので輸入企業にはマイナス
- 旅行代理店(海外)にはマイナス(消費減)
円高になる意味と私たちの生活への影響
円高になるというのは円安とは反対です。円が買われることによって1ドル110円が1ドル105円になるといったようなものが円高です。これまで1ドルの商品を買うのに110円必要だったものが105円で済むようになるというお話になります。
円高になると私たちの生活にはどんな影響が出るでしょうか?
- ドル建てのサービスの料金が安くなる(得)
- 海外旅行に行きやすくなる(得)
- 輸入品(個人輸入)の価格が下がる(得)
- ドル建ての金融商品で為替差損が出る(損)
書く必要はなかったかもしれませんが、円高になると先ほどとは、全く反対の影響が起こります。
円安は損をすることが多かった個人ですが、円高になると個人単位では得をすることが増えますね。輸入品の販売業者などが“円高還元セール”などを行うこともありますね。これは円高になれば、業者も海外の商品を安く輸入できるようになるからです。
海外旅行も行きやすくなります。たとえばハワイのホテルの料金はドル建てなので1泊200ドルで宿泊出来たりするわけです。1ドル110円なら110円×200ドル=22,000円必要だったわけですが、1ドル105円だと105円×200ドル=21,000円で宿泊できるわけです。
一方で外貨建ての金融商品で投資をしている人は損をします。外貨(例えばドル)がやすくなれば1万ドル分保有している外貨預金は円ベースで価値が下がってしまうからです。
円高になることでのビジネスへの影響
円高になる場合、相場全体ではマイナスになることが多いです。円安のところの説明と逆ですからね。
- 相場全体にはマイナス
- 輸入業種にとってはプラス
- 旅行会社や航空会社にとってはプラス
輸入業種についてみてみると、食料品系、原油などのエネルギー輸入系、原料を輸入している紙・パルプ、輸入家具の会社などが代表的です。円高になると海外旅行がお得になるという事で、海外旅行につよい旅行会社(代理店)や国際線利用増が期待できる航空会社などはプラスです。
以上、為替レートにおける円安、円高の意味とそれによってどんなことが起こるのか?ということをわかりやすく紹介してきました。参考になれば幸いです。
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