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省エネ給湯器を徹底比較。エコジョーズ、エコウィル、エネファーム、エコキュートの違い。

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一般家庭におけるエネルギー消費において照明に次いで規模が大きいとされているのが給湯(お湯を作る)だといわれています。そんなお湯を作る機器が給湯器です。2017年現在、「エコジョーズ」「エコウィル」「エネファーム」「エコキュート」といったいくつもの省エネ給湯器が存在しています。名前も似ていてどれも紛らわしいですよね……。今回はそんな省エネ給湯器のそれぞれの特徴と省エネ性能、導入プロセスなどをわかりやすくまとめていきます。

2017年からスタートしているガスの小売り自由化とも大きく影響してきます。今後家を建てる、あるいはマンションを購入するといった場合などの参考になれば幸いです。

給湯器が使うエネルギーと給湯器比較

給湯器が消費するエネルギー量は冒頭でも書いた通り過程全体の1/4を占めています。そんな給湯器についてはいくつかも省エネ機器が登場しています。

エコジョーズ 潜熱回収型給湯器。従来型のガス給湯器の進化型で燃焼効率を高めたタイプの給湯器です。ガスでお湯を加熱した際に発生する燃焼ガスを再利用することで、従来型の給湯器より熱効率を高めています。
動力:ガス
用途:給湯
販売価格:5~10万円程度
エコウィル 都市ガスやLPガスを燃料としたエンジンで発電を行い、その排熱を使ってお湯を作るというコージェネレーションシステムです。
動力:ガス
用途:給湯+発電
販売価格:70万円程度
エネファーム  ガスに化学反応を起こし、電気を作り出し、その際に発生する熱を使ってお湯を沸かすというシステムになります。家庭用燃料電池コージェネレーションシステムです。
動力:ガス
用途:給湯+発電
販売価格:200万円程度
エコキュート ヒートポンプ技術によってお湯を作り、それをタンクに貯めて利用するという給湯器。電気代単価の安い深夜電力を用います。ガスを使わないオール電化住宅の省エネ給湯器です。
動力:電気
用途:給湯
販売価格:50~70万円程度

このように、それぞれの省エネ機器で価格も特徴も違っています。

 

エコジョーズの特徴とメリット、デメリット

家庭用の一般的なガス給湯器が進化したタイプの給湯器といえるのが、このエコジョーズです。価格(実売価格)も5~10万円程度と省エネ給湯器の中ではリーズナブルといえるでしょう。ハイグレードな賃貸マンションなどでは給湯器にエコジョーズが利用されることも多いです。

一般的なガス給湯器の燃焼効率は80%程度といわれていますが、エコジョーズの場合は95%程度に向上できるといわれています。10%程度の燃費改善です。仮に毎月のガスが3000円なら月300円の回収です。一般的なガス給湯器の価格が3万円程度とかんがえると、その差を回収するには100か月(約8年)かかるということになります。

ガス代が高いご家庭ほど、10%の燃費改善でも効果があります。ご家族が多い方、床暖房を使っている方、LPガス(プロパンガス)を使われているご家庭などは導入の経済的メリットもありそうです。一般的なガス給湯器とほぼ変わらない大きさなので設置場所の問題もないのもメリットです。

また、一般のガス給湯器は待機電力が大きく、4~7Whほどの消費電力がかかります。エコジョーズの中にはこの待機電力を1Wh程度に抑えたタイプもあります。仮に5Whの節電ができたといすると年間で約1000円ほどの節電効果をも生みます。

一般のガス給湯器と比較してガス代+電気代の両面で節約効果が見込めます。

向いている方
・手軽に省エネ給湯器に切り替えたい方
・コスパを重視したい方

 

エコウィルの特徴とメリット、デメリット

エコウィルは給湯(お湯を作る)だけでなく発電も一緒に行う省エネ給湯器です。ガスで直接お湯を沸かすのではなく、ガスエンジンを使って発電を行い、その際に発生する熱を使ってお湯を沸かすコージェネレーションシステムです。

ガスエンジン発電ユニットで電気を作り、その電気を家庭用の照明などに利用します。発電の際の排熱を使ってお湯を作り、貯湯ユニットに貯めておき、それをシャワーやお風呂、温水式床暖房などで利用するといったものです。

価格はやや高めで70万円くらいです。価格はメーカー希望価格なので、実際の導入時はもう少し安くなるかもしれません。
どのくらい得をするかはお湯をどのくらい使うか?電気をどのくらい使うか?によって変わってきます。

電気については給湯ユニットが満タンの時は発電しません。そのため、ある程度お湯を使う必要があります。一般的には床暖房などの暖房器具をコンスタントに利用するご家庭でないとなかなかメリットを見出しにくい給湯器かもしれません。また、エコウィルは太陽光発電のように発電時の電気を売ることはできません。そのため発電時に電気を使っていないとその電気は無駄になってしまいます。
※太陽光発電システムを導入すれば単価は下がりますが売電可能になります。

デメリットについては、エンジンを使った発電システムなので多少の音がすること、それと設置場所がそれなりに必要になるというところが挙げられます。

向いている方
・床暖房を大規模に導入したい家庭
・お湯をたくさん消費する家庭

 

エネファームの特徴とメリット、デメリット

エネファームは名前をご存知の方は多いと思います。家庭用の燃料電池コージェネレーションシステムです。ガスから水素を取り出してその水素を使って燃料電池が発電を行って、その際の排熱を利用してお湯も沸かすというシステムになっています。エコウィル同様に発電ユニットと貯湯タンクの2つで構成されます。

価格はメーカー希望価格で200万円程度と省エネ給湯器のなかではもっとも割高ですが、一昔前を比べると価格は下がってきました。また自治体等の補助金などを受けられる場合があります。

仕組み自体はエコウィルと似ていますね。大きな違いはエコウィルが給湯がメインであるのに対して、エネファームは発電がメインであるという点にあります。電気が必要なタイミングを学習して発電しお湯を沸かすので発電した電力の無駄が少ないというのは大きなメリットといえます。

また、エネファームで発電した電気の余剰分はエコウィル同様に売電できませんが、大阪ガスでは余剰電力の買取をスタートしています。また、太陽光発電システムを導入すれば単価は下がりますが電力会社に売電可能になります。

デメリットは価格の高さ。補助金があるとはいえ、省エネ給湯器の中では抜群に価格が高いです。エコジョーズ・一般給湯器と比べて場所をとるのもデメリットといえそうです。

向いている方
・電気をよく使われている家庭

 

エコキュートの特徴とメリット、デメリット

エコキュートはこれまでの省エネ給湯器と違い、電気でお湯を沸かす電気式温水器です。正式名称は自然冷媒ヒートポンプ給湯機。エアコンなどで利用されているヒートポンプと呼ばれる技術を利用してお湯を沸かします。

通常電気を使ってお湯を沸かすのは非効率とされていますが、ヒートポンプ技術によって高効率で熱を得られる仕組み、電力会社の割安な深夜電力プランが使えるという組み合わせによって従来型のガス給湯器と比較して光熱費の節約につながります。

ヒートポンプユニット(エアコンの室外機脳ようなもの)と貯湯ユニットによる2ユニット構成となります。

オール電化住宅を考えるのであれば、省エネ給湯器としてはエコキュート一択となっているのが現状です。

向いている方
・オール電化住宅にしたい家庭

 

給湯器はどう選ぶ、どう見直す?

電力の小売り自由化、ガスの小売りが自由化によって、今後わたしたちが使うお湯(給湯)に関する光熱費に関しても様々なプランが出てくることかと思います。

その中で給湯器の見直し、切り替えといいった話も提案の中で出てくることでしょう。それぞれの給湯器は価格はもちろんですが、性能や特徴も違います。どれを選ぶべきかはあなたのご家庭のライフスタイルや求める機能によっても大きく変わってくることになります。

給湯器は安いものではありませんので慎重に検討してください。