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信用経済・評価経済とは何か?信用や評価が可視化される時代の生き方

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信用経済や評価経済という言葉が使われる機会が増えてきました。

信用経済・評価経済とは、あなた自身が持っている信用力や他人(ソーシャル)な評価によって価値がうまれる社会です。こうした考えは決して新しい概念ではありません。クレジットカードがあなたの利用限度額を決めるのは“信用”によって生じていますし、就職活動や転職活動をするときに推薦状をもらうことで有利になるのは、あなたが“評価”されているからです。

近年の特徴としてはそうした信用や評価を可視化しやすくなった、スコア化(数値化)しやすくなったという事が挙げられます。クレジットスコア、SNS、ビッグデータ、AIなどによって、個人が数値化されるようになるわけです。そんな信用経済。評価経済とはどのような社会であり、人はどう動くべきなのか?ということについてまとめます。

金融取引の情報は信用情報として一部共有されている

個人のクレジット利用、ローン利用などは個人信用情報機関を通じて一定の利用履歴が集約されています。金融機関はその情報を見ることができ、その情報をもとに、融資などの審査に利用しています。

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あくまでも、クレジット契約等のためだけに利用されるもので、収集されている情報もその用途は限定されています。こうした情報はクレジットカード作成やローンの審査などで利用されており、事故情報(過去の延滞や不払い)などが記録されている場合は審査に悪影響を与えます。

 

米国では、金融取引情報がスコア化されて信用評価されている

日本の個人信用情報はあくまでもクレジット契約に限定された情報として共有されていますが、アメリカでは金融取引の取引データをスコア化して商業ベースで共有されています。

信用情報をスコア化するFICOスコア、Vantageスコアが代表的です。

たとえば、FICOスコアは300-850点で個人を評価しています。点数が低い人は信用力が低いとみなされて金融取引が不利になり、逆に高い人は優遇されます。また、このスコアは一般企業にも販売されているため、金融取引以外にも影響します。

たとえば、スコアが低いと部屋を借りたいと思っても借りにくくなったり、就職時に不利になるケースもあります。

 

日本でもAIスコア・レンディングという信用評価サービスがスタート

日本でも信用力を評価するサービスが登場しています。ソフトバンクとみずほ銀行が連携して進めているJ.ScoreというAIスコア・レンディングサービスは、あなたの行動や金融機関、携帯電話会社の利用履歴などをもとに、信用力を数値化してそれをもとにお金を借りることができるサービスを開始しています。

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今は、融資に限ったサービスですが、こうした信用数値が米国のFICOスコアのように他に利用されるようになるかもしれません。

 

クレジットカードの利用状況でスコア化

一企業ベースですが、信用スコアを可視化するサービスがいくつか登場しています。たとえば、セゾンカードは2019年4月に「セゾンクラッセ」というサービスを開始しています。

アプリ上であなたのスコアを表示することができ、スコアが上がるほど特典や優待を受けられるようになっています。

 

WEBサービスと信用・評価が密接につながる

金融取引以外の分野では、主にオンラインサービスを中心に信用や評価が求められるように案ってきています。

たとえば、ネットオークション(ヤフオクなど)の世界では、一定の取引履歴(高評価)がある人でないと取引を拒否されることもあります。これは一種の評価経済です。一定の評価がない人とは取引をしないという人が大勢いるからです。ヤフオクの高評価はオークション取引を無事にトラブルなく終えることができた人という価値があるわけです。

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この他、民泊サービスのAirbnb(エアービーアンドビー)では、使用後にホスト側(提供側)と利用者側(宿泊者)がお互いを評価します。部屋がきれいだった、きれい使ってくれたというような評価が行われるわけです。

たとえば利用者に部屋の備品が盗まれた、部屋を汚して帰ったなどの低評価が付いてしまうと、次の利用時にホストが部屋を貸す貸さないを判断する際に低評価だから貸さないという選択をされる可能性があります。

こうした“信用”はあくまでも一つのサービスに対する評価にすぎませんが、こうした信用力が“総合的なスコア”として評価されるような時代が来る可能性もあります。そうした意味で先を走っているのは中国ですね。

 

中国では、社会信用スコア 芝麻信用(ジーマ信用)でスコア化

アメリカよりもさらに信用スコア化が進んでいるのが中国です。

アリババ系のサービス「芝麻信用(ジーマ信用)」はビッグデータから個人の信用度を数字で算出するサービスです。芝麻はゴマのことなので英語では「セサミ・クレジット」とも呼ばれています。

Alibaba系の様々なサイトの利用履歴や取引状況、SNSでの交友関係などからスコアが算出されます。学歴、職歴、資産状況などまで評価されているという事で、さすが中国といわざるを得ません。

この芝麻信用のスコアによってスコアが高い人は優先的に各種サービスが利用できたり、割引されたりする一方で、スコアが低い人はサービス利用を拒否されるようなケースもあります。

監視社会であるという否定的な意見もある一方で、不正行為を行うと芝麻信用(ジーマ信用)のスコアが下がり、日常生活も悪影響を及ぼすため、スコアが不正行為や不作法の抑止力として働いていると評価する面もあります。

 

SNSにおける人気や評判が“価値”を生むケースも

また、評価経済と呼ばれるように、他人(ソーシャル)の評価が価値を生み出すケースも増えています。

  • VALU
  • Timebank
  • クラウドファンディング

などのサービスが2017年に盛り上がりを見せましたが、こうしたサービスはその人が持っている評価をある意味で金銭的に評価したものとなっています。VALUはその人の持つ価値、Timebankはその人の時間の価値といった評価基準になりますね。

また、クラウドファンディングはオンライン上で“寄付(資金集め)”を行うオンラインサービスです。特定の目的のためにオンライン上で寄付を募るわけですが、これもその発信者(希望者)の信用や評価が大きく影響します。

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これらの事例は、SNSなどにおけるインフルエンサー的な“人気度”を評価したに過ぎないといえそうな面もあります。

ただ、評価が高まればそれ自体がお金を生むという意味では評価経済といえると思います。

 

信用はコツコツしか積みあがらない崩れるのは一瞬

信用経済、評価経済について事例等を紹介しましたが、今後はこうした流れは顕著になっていくのではないかと思います。

  • 期限は守る
  • 約束は守る
  • 場で定められたマナー・ルールを守る
  • 支払はしっかりとする

ある意味、お行儀よく生きていかないといけないわけですね。お天道様が見ている状態です。

もう一つ、こうした信用において心に刻んでおくべきことは“信用は積みあがるのに時間がかかるが崩れるのは一瞬”ということです。

コツコツとルールを守っていても、一度のミスや間違いでそれが、崩れてしまうのはよくあることです。

 

以上、信用経済・評価経済とは何か?信用や評価が可視化される時代の生き方についてまとめてみました。