2019年10月より就学前教育(保育・幼児教育)の無償化(幼保無償化)が実施され、すでに多くの家庭がその恩恵を受けています。

子育てには本当にお金がかかりますよね。保育園や幼稚園の時期は公立小学校よりもはるかに高い保育料がかかるため、保育や幼児教育の無償化は子育て世帯にとって大きな支えとなっています。

制度の開始から数年が経過し、2026年度には新たな支援制度の開始や補助上限額の引き上げなど、さらにアップデートが行われています。現在の制度の趣旨や無償化の対象者、所得制限などのルール、そして最新の変更点についてまとめていきます。

幼児教育の無償化の経緯

幼児教育の無償化については政府でもその重要性を訴え、長年議論されてきました。

本格運用は2020年4月を予定していましたが、前倒しされて2019年10月に全面運用が開始されました。これは2019年10月に実施された消費税増税(8%→10%)に対する子育て世帯の負担軽減策としての意味合いもありました。

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これによって保育園、幼稚園、認定こども園などで行われる幼児教育を望めば誰もが経済的な負担を抑えて得られるようになっています。

幼児教育の無償化の対象となる人は?全員対象?

幼児教育の無償化ということは、すべての人が無償で保育園や幼稚園に子供を入園させることができるということになるのでしょうか?

まず、一つ目として「保育の必要性の認定事由に該当する/該当しない」という考え方があります。

保育の必要性の認定事由とは?

共働き家庭、シングルマザー(シングルファザー)の世帯は保育の必要性があると判断されます。一方で専業主婦(夫)家庭などについては、認定事由に該当しないと判断されます。

この認められる条件は自治体による判断となります。共働きだけどパート労働であるというような場合は、所得の状況や就労条件などをみて総合的に判断されることになります。

就労については月48時間以上でも認められるといった内容になっていますので、この保育の認定については比較的緩やかなものになっています。

子供の年齢と幼児教育無償化の種類・範囲

子供の年齢に加えて、保育の必要性認定の有無で無償化の内容は変わってきます。詳しくまとめたものは下記の表のとおりです。

保育の必要性の認定あり 認定無し
0歳、1歳、2歳(未満児) 無償化対象(住民税非課税世帯)
認可外は最大42,000円まで
(※2026年度より45,700円へ引き上げ予定)
無償化対象外
3歳、4歳、5歳(未就学児童) 無償化対象(所得制限なし)
・保育園
・認定こども園
・幼稚園(上限2.57万円 ※2026年10月より約2.8万円に引き上げ予定)
・認可外保育施設(上限3.7万円)
※幼稚園の預かり保育を利用する場合、合計で37,000円まで
無償化対象(所得制限なし)
・認定こども園
・幼稚園(上限2.57万円 ※2026年10月より約2.8万円に引き上げ予定)
※預かり保育は無償化対象

0歳、1歳、2歳の未満児は保育の必要がある住民税非課税世帯のみ対象

未就園児の保育については年収要件があります。共働きなどで保育の必要性が認定された家庭であり、かつ住民税非課税世帯の場合、無償化の対象となります。

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条件を満たしている場合、認可保育園や認定こども園を利用する場合は無償化の対象となります。認可外施設を利用して保育サービスを受ける場合は最大42,000円まで補助されることになります。
なお、2026年度よりこの認可外保育施設の上限額は月額45,700円へと引き上げられる予定です。

3歳、4歳、5歳の未就学児童は制限なしで全員無償化

3歳以上の園児・児童に対しては年収や家庭環境に関係なく、無償化の対象となります。ただし、表にしている通り、保育の必要の有無によって、無償化の範囲が異なります。

<保育の必要性が認定>

認可施設(保育園、幼稚園、認定こども園)のいずれも無償化の対象です。ただし、幼稚園については通常保育料金は月額2.57万円までで、預かり保育の保育料も含めて月額3.7万円までが無償化対象です。
※政府方針により、2026年10月から私立幼稚園等の補助上限は約10%(+2,300円)引き上げられ、月額2.80万円程度になる予定です。

認可外の保育施設やベビーシッター等を利用する場合も37,000円までと上限付きで補助されます。これは全国の認可保育所の平均保育料を上限にしたものです。複数の施設やサービスを使った場合でも上限範囲内なら補助を受けられます。

<保育の必要性が認定されず>

認定こども園や幼稚園のみ無償化の対象となります。幼稚園の場合は保育料月額2.57万円まで(※2026年10月からは月額2.80万円程度に引き上げ予定)が無償化の範囲内となります。預かり保育については無償化対象外となります。

また認可外の施設は補助の対象外です。

注意!無償化の対象「外」となる費用(副食費・実費負担)

無償化の対象はあくまでも「利用料(保育料・授業料相当)」のみとなります。そのため、すべてが無料で通えるわけではなく、以下のような費用は引き続き各家庭での実費負担となります。

  • 給食の副食費(おかず・おやつ):月額目安4,500円(※年収360万円未満相当の世帯・第3子以降は免除)
  • 通園バス代
  • 制服・教材費
  • 行事費用

特に「副食費」については、保育料が無料になったのに毎月費用がかかると驚く保護者が多いため、入園前や進級前にしっかり確認しておきましょう。

 

0〜2歳の多子世帯(第2子・第3子)への追加優遇

兄弟姉妹が複数いる多子世帯には追加の優遇措置が用意されています。

0〜2歳の場合、第2子は保育料が半額、第3子以降は無償となります。なお、年収360万円未満相当の世帯においては、第1子の年齢に関係なくこの多子優遇が適用されます。
3〜5歳はすでに全員無償化されているため直接的な影響はありませんが、0〜2歳の保育料は世帯の子どもの人数が大きく関係してきます。

専業主婦でも利用できる「こども誰でも通園制度」(2026年4月開始)

2026年4月から、新たな仕組みとして「こども誰でも通園制度」が全国の自治体で正式に給付化されました。

これは生後6か月〜3歳未満の子どもを対象に、保護者の就労状況や「保育の必要性の認定」に関わらず、月に一定時間(最大月10時間が目安)保育所や認定こども園を利用できる仕組みです。
これまで0〜2歳の無償化は「住民税非課税世帯かつ保育の必要性あり」という二重の条件が必要でしたが、この新制度の本格スタートにより、在宅育児中の家庭でも気軽に保育サービスを利用しやすくなりました。

無償化の財源を支える「子ども・子育て支援金制度」(2026年度開始)

さらに、2026年度からは「子ども・子育て支援金制度」がスタートしています。

これは幼児教育・保育の無償化や児童手当の拡充といった子育て支援の財源を確保するため、公的医療保険料に少額を上乗せして全世代から徴収する仕組みです。
2026年度の徴収総額は約0.6兆円で、2028年度には1兆円規模に拡大される予定です。年収800万円程度の会社員の場合、月額数百円〜1,000円程度の負担増となります。無償化の恩恵を受けている子育て世代だけでなく、高齢者を含む全世代で子育て費用を社会全体で支え合うという考え方に基づいています。

幼児教育無償化は家庭にとっては朗報

幼児教育の無償化やそれに伴う各種支援制度の拡充は、幼児を抱えている多くの家庭にとって大きな負担軽減の朗報となっています。

「保育の必要性の認定」の運用や、新設された「こども誰でも通園制度」などをうまく活用することで、夫婦の働き方や育児のスタイルにもポジティブな影響を与える可能性が高いですね。

※こちらの記事は2026年5月時点の最新情報をもとに執筆・更新しております。制度の変更等がありましたら随時アップデートしていく予定です。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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