マイナンバーカード(個人番号カード)は、日本の身分証明書の一つで氏名住所、生年月日、性別、個人番号(マイナンバー)、証明写真などを表示、記録するICチップ入りのカードです。交付開始は2016年1月から開始されており、当面の間は無料で交付されることになっています。
マイナンバーカードを作るには個人からの申請が必要になっていますが、2017年5月15日時点で普及率は9.0%とかなり低いです。一方で2017年7月からはマイナンバーを使ったポータルサイト(マイナポータル)がスタート、9月からはマイナンバーカードのでポイントが貯まる(自治体ポイント)といったように、カードの利用の幅も少し広がっています。
そんなマイナンバーカードを作る(申請する)メリットやデメリットやどういったことに使えるのか?ということをまとめていきます。
マイナンバーの通知カードとマイナンバーカードの違い
個人に対するマイナンバー(個人番号)の付与はすでに完了しており、皆様一人一人の手元にはペラペラの緑色の通知カードが2015年の年末ごろに届いているかと思います。こちらが通知カードです。
一方でマイナンバーカード(ICチップ付き)については個人で発行申請を行わなければなりません。
マイナンバーの通知カード(2020年5月下旬廃止予定)
個人番号の確認や証明であればこの通知カードがあれば十分です。ただし、この個人番号の通知カードについては、2020年(令和2年)の5月25日頃をもって新規発行の終了となることが予定されております。
なお、既発行のものは証明書類として引き続き利用可能ですが、交付・再交付・氏名住所などの変更手続きができなくなります。
マイナンバーカード(ICカード)
一方でマイナンバーカードは自治体に写真を添えて申請することで作ることができるプラスティック製のICカードとなっています。
通知カードは証明書としての利用はできませんが、マイナンバーカードは身分証明書として利用することができるようになっています。
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マイナンバーカードを取得するメリット
マイナンバーカードを取得すると以下のようなメリットがあります。
- 一枚でマイナンバー+身分証明書として利用できる
- 電子証明書でオンライン申請(e-Taxなど)や証明書の取得が可能
- マイナポータルが利用できる
- 自治体ポイント、マイナポイントを貯めることができる
一枚でマイナンバー+身分証明書として利用できる
マイナンバーカードには以下の情報が記載されており、運転免許証と同様の公的な身分証明書として利用することができます。
また、個人番号(裏面)がついているので、マイナンバーの提示が必要な場面でそれを証明する書類として利用することができます。たとえば証券会社の口座開設にはマイナンバーの提示が必須になっていますが、マイナンバーカードがあればこれだけで本人確認とマイナンバーの確認が終わります。
(通知カードの場合は別途本人確認書類が必要になります)
- 顔写真
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 個人番号(裏面)
電子証明書でオンライン申請(e-Taxなど)や証明書の取得が可能
マイナンバーカードには電子証明書としての機能が標準で搭載されています。
この機能を利用してe-Tax(国税に係る申告・申請・納税に係る オンラインサービス)の証明書とできます。確定申告を自分でしている自営業やフリーランスの方などにとってはメリットが大きいかもしれませんね。
また、証明書の機能を利用しての各種証明書のコンビニ取得も便利です。
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書
- 住民票記載事項証明書
- 各種税証明書
- 戸籍証明書
- 戸籍の附票の写し
などをコンビニで受け取ることができます。わざわざ役所に出かける必要がないというのは結構うれしいですね。また、発行手数料も自治体の窓口で交付されるよりも安いところも多いようです。
私が住んでいるところは、コンビニ印刷だと50円引きになります。
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マイナポータルが利用できる
2017年7月18日に利用開始されたのがマイナポータル(マイナンバーのポータルサイト)です。あなたの情報を行政機関がどのように利用、やり取りしたのかを確認できるほか、行政機関が保有しているあなたの特定個人情報を確認することができます。
この他にも、子育てに関するワンストップサービスや税金などの公金決済などのサービスも利用できます。
自治体ポイントを貯めることができる
自治体ポイントとは、2017年9月25日からスタートしたポイント制度です。マイナンバーカードを作成し、登録した人が利用できるもので、自治体のボランティア活動や健康事業などの参加でポイントが貯まり、貯めたポイントは地域の商店街や特産品などの購入や公共施設の利用料などに利用できるそうです。
また、クレジットカード会社や航空会社との連携して、ポイントやマイルを自治体ポイントに交換することもできるようです。
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マイナポイントがもらえる
この他、2020年には政府がキャッシュレス決済を普及させる目的としてポイント還元をする施策が実施されました。現在は2021年3月末までにカードを作った方の申請期間となっております。2021年12月末が期限なので、期限内にマイナンバーカードの申請をして、マイナポイントを受け取っていない人はお忘れなく。
2021年以降、健康保険証の代わりにもなる
マイナンバーカードのICチップを読み取ることで、健康保険証の代わりとしても利用できるようになるそうです。
ただ、番号漏洩を防ぐことを考えると、後述しますが、マイナンバーカードはあまり持ち出したくないものです。そういったカードを保険証の代わりにするというのはちょっと微妙な気もします。
コロナウイルス蔓延に伴う給付金(10万円)のオンライン申請が可能
日本に住む人に一律10万円を給付する「特別定額給付金」の概要が発表されましたが、マイナンバーカード保有者はオンライン申請で給付申請が可能です。
マイナンバーカードを取得するデメリット
デメリットとして大きいのは、身分証明書として使う場合の紛失リスクでしょうか。
マイナンバーは法律で他人に教えてはいけないことになっている重要な情報です。通知カードであれば外に持ち歩くということはないでしょうが、身分証明書の代わりとして利用する場合、持ち歩く方もいらっしゃるかもしれません。
その持ち歩いているマイナンバーカードの裏面にはバッチリとマイナンバーが記載されています。そうした意味で紛失すると番号が漏洩するというリスクがあるわけです。
ちなみに、マイナンバーカードを作ると個人番号でいろいろな情報が紐づけられるから作らないという人もいらっしゃるようですが、それは意味ありません。そもそも、個人番号自体は一人一人に割り当てられています。
そのため、マイナンバーカードを作る、作らないという選択によって、そうした紐づけがどうこう変わることはないのです。むしろ、マイナンバーカードを作ってマイナポータルを利用すれば、行政機関があなたの個人情報をどのように連携しているのかを確認することができます。
マイナンバーカードの作り方
マイナンバーカードを作るには通知カードを使った申請が一番簡単です。書面として提出して作る方法と、オンラインで申請する方法の二つがあります。
マイナンバーカードの顔写真とその撮り方について
マイナンバーカードの写真は、正面、無帽、無背景である必要があります。レンズの色なしメガネはOKですが、メガネのフレームが目にかからないようにしてください。帽子やサングラス、マスク、顔や頭の輪郭が隠れる装飾品、目元や輪郭が隠れるような髪型はNGとなります。
なお、写真は写真館やスピード写真などを使ってもよいですが、スマートフォンなどのセルフィー(自撮り)を使った写真でも条件(無背景など)を満たしていればそれで構いません。
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オンライン申請の場合はプリントではなく、アップロードする形になるので、むしろ写真館・スピード写真は不適当です。
書面(郵送)で提出する場合
通知カードの裏面には切り取り線があり、必要事項と写真を塗布できるようになっている部分がありますのでこちら記入をして送ることができます。
自分で写真をプリントして右下の用紙に必要事項を記入して送ります。
最近はスマホで撮った写真をトリミングして証明写真にできるアプリなどもあり、それをコンビニでネットプリントするのもできるのでそこまで手間はかかりません。
郵送で手続きをする場合は、通知カードと同封の封筒を利用してください。封筒が無い場合は、自分で封筒を用意して以下の住所まで送付してください。
切手は自腹となります。
〒219-8650
日本郵便株式会社 川崎東郵便局 郵便私書箱第2号
地方公共団体情報システム機構
個人番号カード交付申請書受付センター 宛
ただ、今は多くの方がスマートフォンをお持ちかと思いますので、次に紹介するオンライン申請の方が写真の印刷代も切手代もかかりませんのでおすすめです。
オンラインで申請する方法
オンラインで申請する場合は通知カード表面の下にあるQRコードを読み取り、専用サイトから申請をします。なお、パソコンから申請する場合は「こちら」から申請が可能です。その際は通知カードの表側に書かれている申請書IDが必要になります。
- QRコードにアクセスして必要事項を入力
- 携帯電話やスマホをセルフィー撮影で自分の顔写真を撮影する(※)
- メールが届くのでそこに記載されたURLにアクセスして顔写真を登録する
- その他の必要情報を入力する
※トリミング(写真のサイズ合わせ)は向こうがやってくれます。
まとめ。マイナンバーカードは作る?作らない?
マイナンバーカードについて、常時持ち歩くというのは少し怖いところはありますが、基本的には作っても損はないんじゃないか?というのが結論です。
自治体ポイント制度もスタートしましたが、こちらはまだ未知数なところが多いですね。自治体がどれほどこのポイントに熱心に取り組むかによってメリットが大きい人、小さい人が出てきそうです。
ただ、私は住民票や印鑑証明が必要になることも仕事上ときどきあるため、コンビニで証明書を取得できるのは便利だし少しだけ割引されるのもありがたいです。
こうしたメリットを感じるか、感じないかは人それぞれかと思います。ご自身にとってメリットがあると感じるなら作ってみてもよいと思います。
なお、マイナンバーカードの申請(作成)については以下の公式ホームページもご覧ください。
以上、マイナンバーカードのメリット、デメリットと申請方法や写真の撮り方についてまとめてみました。
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