お札(紙幣)って思った以上に丈夫な物ですが、子どもが汚してまったり、何らかの拍子に破ってしまったりすることがあるかもしれません。他にも「紙」である以上の破損として燃えた、濡れてしまったという問題もありますね。
そんな風にお札が破れてしまったり破損、汚損してしまったとき、どの程度までなら使えるのか?交換することができるのかをまとめていきます。
小さな傷程度なら使えるけど、素直に交換がおすすめ
ちょっと破れた、濡れたけど乾かした。こうした状況であれば基本的には使えることが多いです。また、お札は破れたり汚れたり濡れたりしても交換することができます。
とはいえ、多少面倒であることに変わりはないため、使えるくらいの破れや汚れなら使ってしまいましょう。
ただ、自動販売機などだと弾かれることもあるかもしれませんので、おすすめしません。。詰まってしまったりしたら、取り出すまで時間がかかってしまうかもしれません。
少し破れたくらいならセロハンテープ等で簡単に補修して使っても大丈夫です。コンビニなどだと使えることが多いですよ。
複数枚の紙幣をつなげて使うのは絶対にダメ
お札が少し破れたから修復(補修)するくらい問題ないでしょうが、完全に破れてしまった紙幣をくっつけたりするのはやめた方が良いです。
特に、複数枚の紙幣が同時敗れてしまったというような場合、別々の紙幣をつなげて使ってしまうと「偽造通貨行使」という犯罪行為となってしまいます。
実際に、2019年5月17日には、香川県の82歳の男性が、ぼろぼろになってしまった1万円札数枚を張り合わせて使ったとして香川県警に偽造通貨行使の疑いで逮捕されています。
破れた紙幣は手数料無料で交換ができるので、交換がおすすめです。
破れてしまったお札はどうやって交換することができる?
お札が破れたり汚れたりした場合は銀行に持ち込むことで交換・両替してくれます。ATMでは対応できないので各銀行の窓口に持ち込みます。
なお、地方銀行、都市銀行のいずれも大丈夫ですが、ゆうちょ銀行は両替業務を行っていないので対応できない可能性が高いです。
なお、大きく破れてしまった場合は時間がかかる場合があります。
また、破損度合いのケースによっては紙幣(お札)を発行している銀行である日本銀行(日銀)に持ち込む必要があることもあります。
そもそもお札はよく見ると「日本銀行券」と書いてあります。つまり日本銀行(日銀・にちぎん)が発行しています。そのため、この日本銀行に破損・汚損したお札を持って行けば交換に応じてくれるわけです。
なお、銀行や日銀で両替をしてもらう場合は当日の交換ができないケースがあります。また、免許証(身分証明書)や印鑑などを求められることが多いので持参しましょう。
ちなみに破れた紙幣の交換に手数料はかかりません。
破れてしまったお札(紙幣)の交換基準
破れてしまったお札の交換・両替については一定の基準があります。
- 面積の2/3以上が残っていれば交換可能
- 面積の2/3未満、2/5以上なら半額と交換可能
これよりも少ない場合(2/5未満)だと交換してもらうことはできませんので注意が必要です。
この基準は比較的秀逸になっており、わざと破って得ができないようになっています。
たとえば1万円札半分に切っていった場合には2/5以上にはなるので5000円にはできますが、1万円以上にすることはできません。元の値段(1万円)にするには、半分に割れた場合は両方を持っていく必要があるわけです。
5枚の1万円札をそれぞれ5等分したらどうなる?
極端な例ですが、2/5でOKなら1万円札を5枚5等分してそれぞ2/5ずつにして持ち込んだらどうでしょうか?こうすれば25枚のピースができます。
2ピースで半額の5000円札と交換できるとすると、5万円が6.25万円になります。まさに現代の錬金術!
ただし、実際にはお札の番号などが照合されますし、組み合わせもチェックされます。このような形のことはできないと考えてください。
記事の最初の方でも書きましたが、こうしたことをすると通貨の偽造として犯罪となる可能性がありますので絶対にやらないでください。
こんな紙幣の破損のケースは交換可能?
以下のようなケースでのお札(紙幣)が交換可能かどうかを紹介していきます。
濡れてしまった。一部が溶けてしまった
濡れてしまったお札は、慎重に取り出して板の上などにおいてまずは乾かしましょう。乾いたお札は縮むこともあります。一部が水で溶けたり破れていても、2/3以上(全額交換)、2/5以上(半額交換)残っていれば交換可能です。
子どもがお札をシュレッダーにかけてしまった
シュレッダーの場合、線状に切るタイプならそれぞれをつなぎ合わせて同一のお札と判断できるのであれば交換可能な場合もありますが、照合等には時間がかかるかと思います。
バラバラに裁断してしまうタイプは……まず無理でしょうね。
燃えてしまった……
一部が燃えても2/3以上が正常な形で残っていたら交換できます。2/5以上なら半額ですね。
また、全体が燃えた場合でも炭化してお札と鑑定できる場合は交換できるというケースもあるようです。ただ、かなりのレアケース。燃えて灰になってしまったものは交換することはできないと考えてください。
ちなみに、「タンス預金をおすすめしない理由とタンス預金のメリットの嘘(間違い)」でも紹介していますが、自宅で多額の現金を保管するのは火災などの時に、自宅だけでなくお金も失ってしまうことになります。
お札の寿命は意外と短い?
日本銀行の公式ホームページによるとお札の寿命は1万円札(1万円券)の場合は4、5年程度ということです。
破損したり汚れたりしたお札は回収されて裁断されてリサイクルされています。ちなみに裁断くずは住宅建材、固形燃料、トイレットペーパー、事務用品などにリサイクルされているそうです。
以上、お札が破れた。破損した時の使える基準や交換の方法を紹介しました。
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