金貨の購入方法と注意点。金貨の価値と相場と種類、買い方・注意点から税金まで徹底解説
金地金への直接投資として分かりやすいものに“金貨”への投資があります。また、金投資という観点だけでなく、金貨にはコレクター的な要素もあるので、収集目的あるいはプレゼント・ギフトなどとしても使われることも多いようです。
今回はそんな金貨の購入方法や日本で買うことができるおすすめの金貨の種類と特徴を、買うときのポイントや注意点、さらに売却時の税金まで詳しく紹介していきたいと思います。
金貨とは何か?
金貨とはその名の通り、金(GOLD)を素材にして作られたコインです。金(GOLD)は古来より通貨として利用されてきました。
ただし、近年では金本位制が崩れ、紙幣が流通しており、“決済手段”として金貨が使われることはほぼなくなっています。
現代でいう金貨は地金型金貨
そもそも金は素材として硬さに欠けるため、銀などを混ぜたものが通貨として利用されてきた歴史があります。
一方で、現代では実際に決済手段としての通貨ではなく、金(GOLD)という素材自身に対して価値を見出しているため、純金(24K)タイプの金貨が主流となっています。これを「地金型金貨(じがねがたきんか)」と呼んでいます。
現在はもっぱら投資・収集用として金貨は流通しています。
金貨を買うメリット、デメリット
まず、金貨というのは金(GOLD)が素材となっていますので、それ自身が価値を持っています。「有事の金」と呼ばれるように、社会不安が増大するときこそ、実物資産が評価されるわけです。
もっとも、金投資には様々な方法があります。
- インゴット、バーなどの金地金を購入する
- 金貨を購入する
- 純金積立のような形で購入する
- 金のETFや投資信託で購入する
それぞれに特徴があります。これらの違いについてや、そもそも論として投資として金を購入する意義については以下の記事でもまとめていますのでご一読ください。
さて、金貨に絞ってメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。
金貨を買うメリット
- 地金としては数万単位の少額から購入可能
- コレクター的な要素がある
- 誕生日プレゼントなどのギフトにも使える
純金としては安い価格で買えるというのはメリットです。金価格に連動しますが、サイズの小さい金貨であれば数万円程度から購入が可能です。
妻への誕生日プレゼントに金貨を買うという方もいらっしゃるようですね。ブランド品をプレゼントするよりも、将来万が一の時に換金が容易な金というのも安全保障という意味合いでよいかもしれません。
金貨を買うデメリット
- 地金としての価格は加工費(プレミアム)分やや高め
- 金貨に傷をつけると価値が下がる
- 地金全般にいえるが、紛失・盗難のリスクがある
一方で、ゴールドバー(地金)などと比較して、金貨には加工費(プレミアム)が上乗せされているため、純粋な地金価格と比較するとやや割高になります。コレクター要素があり、コインとして加工されていることにも価値はありますが、純金としてだけに価値を見出すなら少し割高な側面があります。
また、純金は非常に柔らかいため、金貨に瑕などをつけてしまうと当然価値が下がってしまいます。保管には十分な注意が必要です。
代表的な金貨の種類と特徴
世界的に流通している代表的な地金型金貨を紹介します。純金(24K)のものだけでなく、強度を高めるために他の金属を混ぜた22Kの金貨もあります。
1. メイプルリーフ金貨(カナダ)
地金型金貨として最も知られているのが、1979年からカナダ王室造幣局で発行されている金貨です。純度は99.99%(フォーナイン)の純金製で、毎年サトウカエデの葉の美しいデザインが施されているのが特徴です。
2. ウィーン金貨ハーモニー(オーストリア)
オーストリア造幣局が発行している純度99.99%の純金金貨です。ウィーンフィルハーモニー管弦楽団をモチーフにしており、楽器が描かれた美しいデザインは日本国内でも非常に高い人気を誇ります。
3. カンガルー金貨(オーストラリア)
西オーストラリア州政府が所有するパース造幣局が発行している純度99.99%の金貨です。その名の通りカンガルーが描かれていますが、裏面のデザインが毎年変わるため、コレクターからも注目されています。
4. クルーガーランド金貨(南アフリカ)
1967年に南アフリカ共和国が発行した、世界最古の地金型金貨です。純度は22K(91.67%)となっており、残りの成分に銅を混合させることで、傷がつきにくい強度を持たせているのが特徴です。
5. アメリカン・イーグル金貨(アメリカ)
米国造幣局が発行している信頼性の高い地金型金貨です。こちらも純度は22K(91.67%)で、銀と銅を混合させることでコインとしての耐久性を高めています。
6. 日本の記念金貨(天皇陛下御即位記念金貨など)
日本国内でも造幣局から法定通貨として発行される「天皇陛下御即位記念10万円金貨」などの記念金貨が存在します。これらは額面価格(10万円など)が保証されていると同時に、金相場の上昇にともなって市場価格が額面を大きく上回る場合があるという、海外の地金型金貨とはやや異なる性質を持っています。
金貨のサイズと単位
純金の地金型金貨は、金の重さである「オンス(oz)」が単位となっています(1オンス=約31.1g)。代表的な重さとサイズ構造は以下の通りです。
- 1オンス金貨:31.1g
- 1/2オンス金貨:15.5g
- 1/4オンス金貨:7.7g
- 1/10オンス金貨:3.1g
- 1/20オンス金貨:1.5g
金貨の場合、サイズが大きいほうが1gあたりの加工費(プレミアム)負担が割安になります。そのため、1/2オンスの金貨を2枚買うよりも、1オンスの金貨を1枚買うほうが投資効率としては高くなります。
金貨はどこで買えるのか?購入方法と注意点
日本国内で金貨を安心・安全に購入できる代表的なチャネルを紹介します。
大手の貴金属店や直営ショップ
最も確実なのは、田中貴金属工業や三菱マテリアルといった老舗の大手貴金属店で購入する方法です。毎営業日の金相場に連動した適正な価格で本物の金貨を購入できます。
なお、これら専門店の店頭購入では、原則としてクレジットカード払いは利用できませんのでご注意ください。
オンラインショップや正規ディーラー
現在では、石福金属(ISHIFUKU)などのオンラインショップや、楽天市場・Yahoo!ショッピングといった大手モールに出店している正規の貴金属ディーラー経由でのネット購入も普及しています。オンラインモールの一部正規店などでは、クレジットカード払いに対応しているケースもあります。
ネットの転売業者や高額出品に注意
ネットショップの中には、公式サイトの定価相場よりも大幅に高い価格で金貨を転売している業者が散見されるため注意が必要です。購入する際は必ず、田中貴金属工業などが発表している当日の価格相場(毎営業日午前中に更新されます)を確認し、不当に上乗せされた価格になっていないかを比較してください。
クレジットカードのショッピング枠現金化などを目的とした、実態とかけ離れた高額販売を利用する価値は全くありませんので、絶対に利用しないようにしましょう。
金貨の保管方法について
金貨を購入した後の保管には以下の方法が挙げられます。
- 貴金属専用の耐火金庫での自宅保管
- 銀行の貸金庫サービスの活用
- 田中貴金属や三菱マテリアルが提供する保護預かりサービス(保管手数料が必要な場合があります)
保護預かりサービスを利用すれば、手元での紛失や盗難リスクを完全に回避することができます。
金貨の購入・売却時に必要なものと税金ルール
金貨は一定以上の取引を行う際、本人確認書類の提出や税金に関するルールが適用されます。
200万円以上の取引における本人確認
金貨を購入、または売却する際、1回あたりの取引金額が200万円を超える場合は、法律に基づき身分証明書による本人確認義務が生じます。さらに売却時の金額が200万円以上の場合は、本人確認書類に加えてマイナンバーの提示が必要となります。金貨を複数枚まとめて売買する際は、取引額を意識しておきましょう。
金貨売却益の課税と確定申告(譲渡所得)
金貨を売却して利益(売却益)が出た場合、それは「譲渡所得」として課税対象となります。税務上の主なポイントは以下の通りです。
- 年間50万円の特別控除:金貨の売却益を含む譲渡所得には、年間最高50万円の特別控除が適用されます。そのため、年間の売却益の合計が50万円以下であれば税金は発生しません。
- 保有期間による優遇(5年超):金貨を長期間(5年超)保有してから売却した場合、長期譲渡所得として課税対象となる金額が「売却益の1/2」に半減されるため税負担が軽減されます。
- 非課税規定の対象外:「30万円以下の生活用動産は非課税」という税法上の規定がありますが、金貨のような貴金属・資産性の高いものにはこの非課税規定は適用されませんので注意してください。
※具体的な税額計算や確定申告の詳細については、実際の取引時の税制や所轄の税務署、税理士へのご確認を推奨いたします。
まとめ
以上、金貨の購入方法や注意点、金貨の価値と相場、代表的な種類や税金について紹介しました。金貨は少額から始められる実物資産投資として非常に魅力的な選択肢です。プレミアムや保管方法、売却時の税制をしっかり理解した上で、安心できるチャネルから投資を始めてみてください。
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