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社員やアルバイト、パートへの罰金やペナルティ、損害賠償と減給処分のルール

2017/02/10最終更新   仕事術 働くうえでの法律・税務知識

会社によっては、正社員やアルバイト、パートなどに対して、罰金制度を課しているところも少なくないようです。罰金という名称でなくても自腹の強要であるというケースもあるかもしれません。今回はそんな仕事・業務中のノルマや過失などによる罰金や自腹(の強要)についてまとめていきたいと思います。

基本的にこうした罰金制度は違法であることが多いです。その一方で全部が全部違法というわけではなく、会社も従業員に損害賠償請求を行うことはできます。また、一定の範囲においては減給制裁を行うことも法的に認められています。

今回はそんな社員やアルバイト、パートに対する罰金やペナルティと損害賠償請求や減給制裁の違いや認められる範囲などをまとめていきます。

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労働者に対して罰金や賠償を求めるのは違法なのか?

まず、仕事においてあらかじめ罰金を定めておくことは労働基準法によって禁止されています。

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
(労働基準法第16条:賠償予定の禁止)

たとえば、「短期間で仕事を辞めたら違約金を支払う」、「遅刻をした時は1回当たり5000円の罰金」といったような契約を定めておくことです。

ただし、労働者によって現実に損害が発生した場合に、その実際の損害額を労働者に賠償させること自体は禁止されていません。そのため、アルバイト、パート、社員に対して損害賠償請求をすることまでを禁止するというものではありません。

故意や重過失で会社に損害を与えてしまった場合には、その損害額に応じての賠償請求をされるというのはOKなわけです。

 

懲戒処分としての減給制裁は一定の範囲で認められている

また、以下のような法律もあります。

就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。
(労働基準法第91条:減給の制裁)

減給の制裁というものがあり、就業規則に定めていれば、一定の範囲で減給という形で制裁を課すことができると読むことができます。
賠償予定の禁止と一見矛盾するようですが、減給制裁は懲戒処分の一つでありその一つのとしての減給は認められています。

ただし、その額には上限が定められています。

以上を踏まえた上で、社員やアルバイト、パートに対する罰金や自腹購入などの事例を見ていきたいと思います。

 

アルバイトや社員に対する罰金の事例

ブラックバイトという言葉が使われるようになりましたが、そうしたブラックな職場で横行しているものの一つが罰金やノルマ未達成に対する買い取りなどの自腹強要が挙げられます。

○ レジ金の相違に対する不足金の穴埋め
○ 仕事中のミスによって商品を破損させたことに対する損害賠償
○ 遅刻や欠勤をしたことに対する罰金制度
○ おせち、 恵方巻、クリスマスケーキなどの販売ノルマ未達成で自腹購入

 

ミス・過失に対する賠償や罰金

○ レジ金の相違に対する不足金の穴埋め
○ 仕事中のミスによって商品を破損させたことに対する損害賠償

これらは、従業員のミスによって損害が発生しているわけです。事前にこうしたことに対して罰金等の賠償額を定めておくことは許されませんが、会社にとっては実損が発生しているわけなので、損害額を賠償請求することは一見問題が無いように思うかもしれません。

レジ金の不足金は金額の打ち間違いや金銭の受け渡しミスといったような過失によって生じたケースが多いはずです。なので労働者の責任という話も分かります。

ただし、こうしたケースは従業員だけの過失とは言えません。会社側もそうした事故が起こらないように配慮したり対策をする義務があります。責任の100%が従業員といのはまず認められません。

使用者が、その事業の執行につきなされた被用者の加害行為により、直接損害を被り又は使用者としての損害賠償責任を負担したことに基づき損害を被つた場合には、使用者は、その事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において、被用者に対し右損害の賠償又は求償の請求をすることができるものと解すべきである。
引用元:最高裁判所判例  昭和49(オ)1073

要するに、従業員によって損害を被った場合でも求償権(損害賠償を求めることができる権利)は制限されるよというものです。

ミスによって発生した損害の全額を従業員負担とすることは到底認められないという話になります。

 

重過失や故意に行った場合、バイトテロは別

全額負担は認められないけど、賠償請求自体を否定しているわけではありません。

冷蔵ショーケースに入って遊んでいたことをSNSを通じて発信して大炎上という事件がありましたが、うしたケースでは従業員に対する損害賠償で責任を負うレベルも高くなります。

 

○ 遅刻や欠勤をしたことに対する罰金制度

遅刻や欠勤に対しては、まずノーワーク・ノーペイの原則があるため遅刻や欠勤で労働しなかった分の給料が支払われないということに問題はありません。ただし、1時間の遅刻なら1時間分の賃金が支払われないというのが基本です。ここには全く問題も違法性もありません。

それ以上のことを行う場合で、「罰金」という形はダメなのですが、就業規則における懲戒処分の一つとしての減給制裁は一定の範囲で認められます。

ただし、減給について就業規則に定めがない、あるいは就業規則がない場合に減給制裁を行うことは認められていません。また、上限については下記の通りとなります。

・1回分が平均賃金1日分の半分を超えない
・総額が1賃金期間(通常は1カ月)の賃金総額の1/10を超えない

上記をこえる減給制裁は無効です。

こちらについて、2017年2月にコンビニで女子高生が病欠した際に、「病欠で代わりを探せなかったことに対するペナルティ」といて9350円(935円×10時間)が差し引かれたというケースが炎上しました。

こちらは、そもそも論として下記のような問題があります。
・病欠のようなやむを得ない事情で減給はたとえ定めがあっても不当処分
・病欠で代わりを探すのはアルバイトの業務範囲ではない
・そもそも金額が大きすぎる

その一方で、無断欠勤や度重なる遅刻などで処分に値するというケースでは減給も一定の範囲で成立することになります。

 

ノルマ未達成をバイトや社員に押し付けるのは違法

たとえば、よく耳にするのが、おせち、 恵方巻、クリスマスケーキなどのイベント商品の販売などに対して従業員にノルマを課して、達成できない場合は自分で買い取ることを要求するようなケースです。

小売店における典型例ともいえる話です。
「自爆営業」という言葉もあるように、ノルマを達成できないときは自分で買う事例です。

まず、この自腹で商品を買う事は「任意であれば問題ない」という事になります。その一方で買取についてしつこい勧誘や強要などはダメです。
さらにノルマ未達成時に罰金というのは最初に書いた「賠償予定の禁止(労働基準法第16条)」に抵触し確実にアウトとなります。

 

あくまでも任意での買取ということになっている

前述の通り、自社商品の自腹購入は「任意であれば問題ない」という事になっています。そのため、経営者側にあれは任意の話だったという逃げ道があるわけです。

任意ですよね?と確認して買わない
対策としては、買取を指示されたときは「任意ですか?」と確認して拒否しましょう。達成できないときは皆で買うことになっているというようなケース(雰囲気)であれば、そのことを文書としてくださいと言っておきましょう。文書が出て来たら労働基準監督署へGo。

こうしたことは慣習化しているというのも事実です。

また、使用者側(経営者側)もこうしたことを「当たり前の慣習」だと信じており、こうした強制的な自爆営業(自腹購入)が労働基準法違反という事すら知らない(知らないふりをしている)こともあるようです。

 

知識を身に着けて堂々と権利を主張しよう

労働基準法というのは使用者に対して立場が弱い労働者(社員、アルバイト、パート)を守るための法律になっています。一方で労働基準法は罰則規定もある法律なのにそれを遵守していない企業が多いのも事実です。

こうした法律を知っておくというのは自分の身を守ることにもなります。違法な要求に対してはNoを訴えるようにすることが大切なことだと思います。

本当はもっと労基が仕事すればいいと思うんですが、こうした違法行為を行っている事業者にとっての労働基準法違反を続けることの社会的リスクは高まっています。
女子高生のコンビニ勤務におけるペナルティ(罰金)についてもブログ(Twitter)発で事件が一気に炎上しました。こうした形でインターネットの普及で個人の声が爆発的に拡散しやすくなっているというのは使用者にとってはリスクのはずです。

あなたがもしも使用者の立場であるならば順法精神(遵法精神)をもった経営を行うようにしましょう。

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