投資信託の保有ポイント還元率比較|SBI証券・松井証券など実質コストで選ぶ
投資信託は、どの証券会社で買ってもファンド自体の値動きは同じです。ところが、保有する証券会社によって「投信保有ポイント」がもらえるかどうかは変わります。
投信保有ポイントは、投資信託の残高に応じて毎月ポイントが付与されるサービスです。信託報酬の一部がポイントとして戻ってくるような仕組みなので、長期投資では実質的な運用コストを下げる効果があります。
この記事の結論
- 投信保有ポイントは、実質的な信託報酬の割引として考える
- 低コストインデックスファンドを保有するなら、SBI証券と松井証券が有力候補
- SBI証券は自動付与・共通ポイント対応で使いやすい
- 松井証券は高還元を狙いやすく、iDeCo残高も対象になる点が強い
- ポイント目当てで高コストファンドを買うのは本末転倒
今回は、主要ネット証券の投信保有ポイントを比較し、実質コストを抑える証券会社の選び方を整理します。
投資信託のコストは「信託報酬」が重要
投資信託には、主に次の3つのコストがあります。
| 手数料の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 販売手数料 | 購入時にかかる手数料です。同じファンドでも、銀行や対面証券では有料、ネット証券では無料というケースがあります。 |
| 信託報酬 | 投資信託を保有している間、毎日少しずつ差し引かれる運用管理費用です。長期投資では最も意識したいコストです。 |
| 信託財産留保額 | 投資信託を売却・解約するときにかかることがある費用です。ファンドごとに有無が異なります。 |
販売手数料については、銀行や証券会社の窓口よりもネット証券の方が有利なことが多いです。
一方で、長期の資産運用で特に大きな差になるのは信託報酬です。信託報酬はファンドごとに決まっており、どの証券会社で買っても基本的には同じです。
投信保有ポイントは信託報酬の実質的な割引になる
投信保有ポイントとは、証券会社で投資信託を保有しているだけで、残高に応じてポイントが付与されるサービスです。名称は証券会社によって異なりますが、考え方としては「投資信託の保有残高に対するポイント還元」です。
投信保有ポイントのイメージ
信託報酬0.10%のファンドを保有し、年率0.03%相当のポイント還元を受けられるなら、実質的な保有コストは約0.07%に下がるイメージです。
たとえ年0.02%や0.03%の差でも、投資信託の残高が1,000万円、3,000万円と大きくなるほど金額差は無視できなくなります。長期投資では、信託報酬の低いファンドを選ぶだけでなく、どの証券会社で保有するかも大切です。
主要ネット証券の投信保有ポイント比較
主要なネット証券と、特徴的なポイントプログラムを比較すると次のようになります。
| 金融機関 | 還元率の目安 | 付与ポイント | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| SBI証券 投信マイレージ |
0.0175%〜0.25%程度 | Vポイント、Pontaポイント、dポイントなど | 対象銘柄が広く、銘柄ごとに還元率が設定されています。自動付与で手間が少なく、使いやすい共通ポイントを選べる点が強みです。 |
| 松井証券 | 0.0175%〜1.0%程度 | 松井証券ポイント | 低コストファンドも含めて対象が広く、iDeCo口座の保有分もポイント付与対象になる点が特徴です。毎月のエントリーなど運用ルールは確認が必要です。 |
| マネックス証券 | 0%〜0.26%程度 | マネックスポイント | 低コストファンドでもポイント還元を受けやすく、dポイントなどへの交換もしやすいです。 |
| 楽天証券 | 0%〜0.053%程度 | 楽天ポイント | 毎月の保有ポイントは自社運用の楽天・プラスシリーズなどに限定されます。eMAXIS Slimなどでは保有ポイントがつかないケースがあります。 |
| 三菱UFJ銀行 | 条件達成で固定ポイント | Pontaポイントなど | 証券会社ではありませんが、残高条件を満たすと固定ポイントが付与される仕組みがあります。残高が小さい場合は相対的に有利になることがあります。 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 0.005%〜0.24%程度 | Pontaポイント | 人気の低コストインデックスファンドは還元率が低く設定されることがあり、銘柄ごとの確認が重要です。 |
注意
還元率や対象銘柄は変更されることがあります。実際に口座を選ぶときは、保有予定のファンド名でポイント付与率を確認してください。
SBI証券と松井証券の比較軸
低コストインデックスファンドを長期保有する前提なら、特に比較したいのはSBI証券と松井証券です。どちらも投信保有ポイントの対象が広く、資産形成のメイン口座として検討しやすい証券会社です。
| 比較項目 | SBI証券 | 松井証券 |
|---|---|---|
| 強み | 自動付与で手間が少なく、Vポイント・Pontaポイント・dポイントなど使いやすいポイントを選びやすい | 還元率の高さを狙いやすく、iDeCo口座の投信残高もポイント対象になる点が特徴 |
| 向いている人 | 手間をかけずに投信保有ポイントとクレカ積立をまとめたい人 | 毎月のエントリーなどを管理でき、最大限ポイント還元を狙いたい人 |
| 注意点 | 銘柄ごとに還元率が違うため、保有予定ファンドの付与率確認は必要 | 手動エントリーなどの条件を忘れるとポイントを取り逃がす可能性がある |
| 総合評価 | 迷ったら選びやすい王道口座 | 条件を満たせる人には非常に強い候補 |
ざっくり選ぶなら
- 手間をかけたくない、共通ポイントで受け取りたい → SBI証券
- 保有ポイントを最大化したい、iDeCo分も意識したい → 松井証券
- 楽天ポイントを重視する → 楽天・プラスシリーズを使う場合は楽天証券も候補
保有額別にどれくらいポイント差が出る?
投信保有ポイントは、残高が少ないうちは小さな差に見えます。しかし、残高が大きくなるほど毎年の差額は大きくなります。
| 保有額 | SBI証券 0.028% |
松井証券 0.028% |
マネックス証券 0.0254% |
楽天証券 0% |
三菱UFJ銀行 固定50P/月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 28円相当 | 28円相当 | 25円相当 | 0円 | 0円 |
| 50万円 | 140円相当 | 140円相当 | 127円相当 | 0円 | 600円相当 |
| 100万円 | 280円相当 | 280円相当 | 254円相当 | 0円 | 600円相当 |
| 500万円 | 1,400円相当 | 1,400円相当 | 1,270円相当 | 0円 | 600円相当 |
| 1,000万円 | 2,800円相当 | 2,800円相当 | 2,540円相当 | 0円 | 600円相当 |
| 5,000万円 | 14,000円相当 | 14,000円相当 | 12,700円相当 | 0円 | 600円相当 |
この表では一例として、低コストファンドの還元率を前提にしています。実際の還元率はファンドごとに異なりますが、長期で残高が積み上がるほど「保有ポイントがつく口座」と「つかない口座」の差は大きくなります。
クレカ積立ポイントとの併用も重要
投資信託でポイントを得る方法には、保有ポイントのほかに、クレジットカードで投資信託を積み立てる「クレカ積立ポイント」もあります。
| 比較軸 | クレカ積立ポイント | 投信保有ポイント |
|---|---|---|
| 発生タイミング | 買付時のみ | 保有し続ける限り毎月 |
| 還元率の傾向 | カード条件により比較的高め | 年率ベースなので低め |
| 効きやすい時期 | 積立開始直後から効果を感じやすい | 残高が増えるほど効果が大きくなる |
| 見るべきポイント | カード年会費、月間積立上限、ポイント付与条件 | 対象ファンド、還元率、手動エントリーの有無 |
運用を始めたばかりの時期はクレカ積立ポイントのインパクトが大きく、残高が育つにつれて投信保有ポイントの重要度が高まります。証券会社を選ぶときは、この2つをセットで考えましょう。
ポイントのために高コストファンドを買うのはNG
投信保有ポイントでは、信託報酬が高いファンドほど還元率が高く設定されることがあります。しかし、ポイントがたくさん欲しいからといって高コストファンドを買うのは本末転倒です。
実質コストで考える
- 信託報酬0.09%のファンドで0.028%還元 → 実質負担は約0.06%
- 信託報酬2.0%のファンドで0.70%還元 → 実質負担は約1.30%
還元率だけを見れば後者の方が高く見えますが、投資家が負担するコストは圧倒的に重くなります。
基本は、信託報酬の低いインデックスファンドを選び、そのうえで投信保有ポイントの条件がよい証券会社を選ぶことです。
おすすめの公式ページ
SBI証券と松井証券は、投信保有ポイントを重視する人にとって特に比較したい2社です。公式ページで最新条件を確認しておきましょう。
楽天ポイントを重視する人は、楽天証券も候補になります。ただし、投信保有ポイントは対象ファンドが限定されるため、保有予定のファンドでポイントがつくかを確認してください。
まとめ:投信保有ポイントはSBI証券と松井証券を軸に比較
投資信託の保有ポイントは、運用開始直後は小さな金額に見えるかもしれません。しかし、資産残高が増えるほど、毎月自動的に積み上がるポイントの差は大きくなります。
最終チェック
- 投信保有ポイントは実質コストの引き下げとして考える
- 低コストインデックスファンドを中心に選ぶ
- SBI証券は手間の少なさと共通ポイント対応が強い
- 松井証券は高還元やiDeCo残高対応を重視する人に向く
- 楽天証券は対象ファンドが限定される点を確認する
手間をかけずに投信保有ポイントとクレカ積立をまとめたいならSBI証券、条件を管理して保有ポイントを最大化したいなら松井証券が有力です。自分の投資スタイルとポイントの使い道に合わせて、長く使いやすい証券会社を選びましょう。
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