亡くなった家族の生命保険が分からないときの契約照会制度|費用・対象・手順

亡くなった親がどの生命保険会社と契約していたか分からない、認知症になった家族の保険証券が見つからない。そんなときは、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」で、会員会社に有効な契約があるかをまとめて照会できます。
ただし、2026年4月以降の利用料は照会対象者1名につきWEB申請6,000円、書面申請7,000円です。契約が見つからなくても返金される検索サービスではありません。
まず保険証券、郵便物、通帳の保険料引落を無料で確認し、それでも契約先を絞れないときに利用するのが無駄の少ない順番です。
この記事の結論
- 平時利用は、家族などの死亡または医師が診断した認知判断能力低下が対象です。
- 費用は照会対象者1名につきWEB6,000円、書面7,000円です。
- 対象は生命保険協会の会員会社で有効に継続している個人保険契約です。
- 解約済み、失効済み、保険金支払済み、支払開始済み年金保険などは対象外です。
- 見つかった後の契約内容確認と保険金請求は、各保険会社へ別に行います。
生命保険契約照会制度で分かること
生命保険契約照会制度は、生命保険協会が会員の生命保険会社へ一括して照会し、対象者が保険契約者または被保険者となっている契約の有無を確認する仕組みです。
一社ずつ電話する必要を減らせますが、生命保険協会が保険金請求を代行したり、すべての契約内容を開示したりする制度ではありません。
| 分かる・できる | 分からない・できない |
|---|---|
| 会員会社に対象契約があるか | 契約の詳しい保障内容の一括開示 |
| 死亡時は受取人になっている契約の情報の一部 | 保険金や給付金の一括請求 |
| 連絡すべき生命保険会社 | 協会非会員の共済などを含む完全検索 |
| 有効に継続する個人保険の存在 | 解約済み・失効済み契約の復元 |
契約が見つかったら、照会者が各生命保険会社のコールセンターへ「生命保険協会の契約照会制度を利用した」と伝え、契約内容と請求方法を確認します。
保険金や給付金の正当な権利者でなければ、保険会社が詳細を回答できない場合があります。代表者が照会しても、実際の請求者は受取人や相続人など契約ごとの権利者です。
利用できる2つのケース
災害時以外の平時利用には、大きく2つの照会事由があります。
| 照会事由 | 主な条件 | ポイント |
|---|---|---|
| 対象者が死亡 | 親族など所定の照会者 | 死亡を証明する公的書類、続柄資料などが必要 |
| 認知判断能力が低下 | 医師による診断が必要 | 協会所定の診断書などが必要 |
単に「元気な親が契約内容を忘れた」「家族に内緒の保険を調べたい」という理由だけでは、本人の死亡や認知判断能力低下を前提とする平時利用の対象になりません。
家族であれば誰でも、本人に無断で生前の契約を検索できる制度ではありません。
認知判断能力低下で利用する場合は、単なる物忘れではなく医師の診断と所定書類が必要です。
WEB6,000円、書面7,000円
利用料は、調査対象となる1人につきWEB申請6,000円、書面申請7,000円です。夫婦2人分を調べるなら、それぞれ1件として費用がかかります。
| 申請方法 | 利用料 | 向いている人 |
|---|---|---|
| WEB申請 | 6,000円 | スマホで書類撮影とカード決済ができる |
| 書面申請 | 7,000円 | オンライン手続きが難しい |
WEB申請は必要書類を撮影して提出でき、書面より数日早く回答を確認できると案内されています。不備連絡もWEB上で確認できます。
調査開始後に申請内容を訂正できず、誤った内容で再申請すると別の利用料がかかるため、氏名の表記、旧姓、生年月日、死亡日、住所履歴を提出前に見直します。
6,000円を払う前に無料で探す
生命保険協会も、制度利用前に家族で契約を調べるよう案内しています。次の順番なら、契約先が見つかって照会費用を使わずに済む可能性があります。
- 自宅、貸金庫、重要書類ファイルから保険証券を探します。
- 生命保険料控除証明書、契約内容のお知らせ、満期案内などの郵便物を確認します。
- 預金通帳とネットバンキングで、保険料の口座振替履歴を確認します。
- クレジットカード明細で保険料の継続払いを探します。
- 確定申告書や年末調整の生命保険料控除欄、控除証明書の会社名を確認します。
- 勤務先の団体保険、労働組合、共済、住宅ローンの団信を別に確認します。
- それでも契約先が分からなければ契約照会制度を検討します。
通帳の摘要には保険会社の正式名称ではなく、収納代行会社や略称が出る場合があります。引落先が分からなければ、金融機関へ照会方法を確認します。
保険料控除証明書が見つかれば、その保険会社へ直接問い合わせる方が早く、照会料も不要です。
対象になる契約、ならない契約
調査対象は、照会受付日現在で有効に継続する、生命保険協会会員会社の個人保険契約です。死亡事由の照会では、死亡日まで最低3年間遡って調査されます。
| 対象になり得る | 対象外 |
|---|---|
| 有効に継続中の個人生命保険 | 死亡保険金を支払済みの契約 |
| 対象者が契約者または被保険者の契約 | 解約済み・失効済みの契約 |
| 協会会員会社の契約 | 財形保険・財形年金保険 |
| 死亡日まで最低3年遡る対象契約 | 支払いが開始した年金保険 |
| 所定の死亡・認知判断能力低下の事由 | 保険金等を据え置いている契約 |
都道府県民共済、こくみん共済 coop、JA共済、少額短期保険などが生命保険協会の照会対象に含まれるとは限りません。勤務先資料、通帳、郵便物から別に確認します。
「一括照会だから、国内の生命保険・共済をすべて検索できる」という理解は誤りです。
会員会社と対象契約の範囲外は、別の調査が必要です。
死亡した家族について申請する流れ
死亡事由では、照会代表者を決め、他の家族が照会者として代表者へ手続きを委任する形があります。死亡保険金受取人に指定された契約がある場合、その旨も回答対象になります。
- 家族内で照会代表者を決めます。
- 無料確認で保険証券、郵便物、通帳履歴を探します。
- 生命保険協会のチェックシートで、戸籍など必要書類を確認します。
- WEBまたは書面で申請し、利用料を支払います。
- 会員会社の照会結果を確認します。
- 契約が見つかった各保険会社へ連絡します。
- 保険会社の案内に従い、受取人が保険金を請求します。
死亡保険金は、相続財産そのものではない場合でも、相続税ではみなし相続財産として扱われることがあります。保険の存在確認が遅れると、遺産分割や相続税申告のやり直しにつながるため、相続手続きの初期に確認します。
生命保険の必要保障額と契約整理は、次の記事で解説しています。
子どもがいない夫婦の相続と生命保険の使い方はこちらです。
生命保険金の非課税枠を使う相続対策はこちらで確認できます。
よくある質問
契約がなかったら利用料は戻りますか
契約の有無を調べるための利用料なので、該当契約が見つからなくても原則として照会料が返る仕組みではありません。無料確認を先に行ってください。
元気な親の契約を家族が調べられますか
平時利用は死亡または医師が診断した認知判断能力低下が対象です。本人が判断できるうちは、本人と一緒に保険会社や証券を整理します。
照会だけで保険金が振り込まれますか
振り込まれません。契約が見つかった後、受取人など正当な権利者が各保険会社へ別に請求します。
共済や少額短期保険も全部分かりますか
生命保険協会の会員会社と対象契約の範囲に限られます。共済、勤務先の団体制度、少額短期保険などは郵便物や口座履歴から別に確認してください。
無料確認、有料照会、個別請求の3段階
生命保険契約照会制度は、契約先が本当に分からないときの有力な手段です。ただし、利用料がかかり、対象外契約があり、保険金請求まで終わる制度ではありません。
最初に証券・郵便物・通帳を探し、次に必要なら協会へ一括照会し、見つかった会社へ個別請求する。この3段階で進めると迷いにくくなります。
記載内容は2026年7月15日時点です。照会者要件と必要書類は家庭状況で異なるため、申請前に公式チェックシートを確認してください。
データ使用量に応じて料金が決まり、使いすぎた月でも上限が見えやすいのが強み。申し込み前に、専用ページ経由の特典を確認しておきましょう。
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