iPhoneやAppleWatchなどにクレジットカードなどを登録することで、スマートフォンやスマートウォッチ単体でレジなどでお買い物ができるようになったApple Pay。皆さんご活用されていますか?
簡単な登録だけで、iPhone/AppleWatchを使ってコンビニなど電子マネー対応店舗でお買い物できるというのは大変便利です。
ApplePay=おサイフケータイというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、内容は少し異なります。今回はそんなApple PayとFelica対応によるクレジットカードや電子マネーの活用術について初心者の方にもわかりやすくまとめていきたいと思います。
そもそもApplePayとは?
Apple Payとは、2014年9月に発表されたAppleが発表した決済サービスです。NFC(Near Field Communication)と呼ばれる、端末(カード)をかざすことで通信ができる機能を利用した決済手段となっているほか、アプリ内での決済等も可能になっています。
いわゆるおサイフケータイの機能に近いですが、決済可能な範囲が広く、通販でのお買い物でApple Payの決済システムを利用してクレジットカード払いをするといったことも可能になっています。
このApple Payのサービス自身は2014年(iPhone6の目玉機能)として登場しましたが、日本の電子マネーとは決済規格が異なっていたため非対応でした。
日本でも使えるようになったのは2016年10月からです。iPhone7が日本の電子マネー規格のFelicaに対応しApple Payが利用できるようになりました。なので、端末的にはiPhone7/AppleWatch series2以降の機種が対応しています。
なお、サービスの利用は「Wallet(ウォレット)」というアプリを利用してい行います。
日本のNFC技術はFelicaが中心
理由はなぜか?それは世界的なNFCのシステム運用は「TypeA/B」と呼ばれるシステムであるのに対して、日本国内のタッチ決済はFelica(フェリカ)と呼ばれるシステムで運用されているからです。
最近では「海外で使えるタッチ決済「Visa payWave」とは何か?メリット、デメリットを検証」でも紹介したように日本国内でもTypeA/Bを利用できる端末も増えていますが、国内での運用はFelicaが中心です。そもそも規格が異なるためApple Payのサービスとして利用できないわけです。
iPhone7+iPhone7 plus以降、AppleWatch2以降はFelicaを内蔵
2016年9月に販売が開始されたiPhone7(Plus)については日本版にFelicaが内蔵されています。これによって、そもそも技術的に対応できなかった日本国内でのApple Pay導入が可能になったわけです。
これを受けて、日本国内でもFelicaを利用したApple Payのサービスが2016年10月下旬に開始されています。
ApplePayではどんな決済ができるの?
ApplePayは電子マネーのシステム(Felica)を利用して交通系電子マネー(Suica)としての利用と、ポストペイ型(後払い)電子マネーの決済システムを利用したクレジットカード払い、Walletアプリを経由してのネット決済の3つが可能となっています。
交通系電子マネー(Suica)としての決済
Suicaをタップしてカード情報をiPhone7に取り込んでおけば、iPhoneをSuicaカードと同じように利用することができます。決済についてはiPhoneの画面を立ち上げなくても端末をICカード読み取り部にかざせば利用できるとのことです。
利用可能な場所はJR東日本(Suicaの端末)はもちろんですが、PASMOやICOCA、SUGOCAといった相互利用可能な交通系ICカードの利用場所でも同様に決済できるはずです。
ただし、登録できるのはSuicaのみです。PASMOなどの交通系ICカードで登録することはできません。
チャージについてApple Payに登録されているクレジットカードがあればiPhone内で登録したクレジットカードを使ってチャージすることもできますし、端末等での現金チャージももちろん可能です。
SuicaのApple Payへの登録
登録はWalletアプリを立ち上げてApple Payを選択(カードを追加)。「クレジットカード/プリペイドカード」と「Suica」の2つの選択肢があるのでSuicaを選択します。
現在お持ちのカード番号と生年月日を入力して次を選択。iPhone7をSuicaの下半分にかぶせるようにしてSuicaのカード情報を取り出します。
転送が完了するとカードタイプのSuicaの情報がiPhone7に取り込まれる形になります。残高はすべてiPhoneに取り込まれるので、お手持ちのSuicaカードは使えなくなります。なおSuicaのデポジット分も合わせてApple Payに取り込まれます。終了したらSuicaは破棄できます。
Apple PayでのSuicaの使い方
Suicaに関してはTouch ID/Face IDによるセキュリティ設定が標準で無効になっているので、そのまま駅改札のSuicaのタッチ部に当てるだけで決済が完了します。
なお、Suicaと相互利用可能な改札であればSuicaと同様に利用できます。
クレジットカードと紐づけて電子マネー(iD、QUICPay)として利用
Apple Payは電子マネーの規格であるFelicaと、電子マネーサービスである「iD」や「QUICPay」のシステムを利用してクレジットカードやプリペイドカードの決済も可能です。
クレジットカードの情報をApple Payに登録する方法
まずはクレジットカードの情報をiPhone内に取り込みます。
- ホーム画面から「Wallet」アプリを開く
- 「カードの追加」または「+」をタップ
- 右上の「次へ」をタップ
- 「クレジットカード」を選択
- カメラが立ち上がるのでカードを撮影
- 名義やカード番号を確認して「次へ」をタップ
- 有効期限、セキュリティコードを入力
- Apple Pay特約を確認して「同意」
- 「次へ」をタップして完了
ApplePayに対応しているクレジットカード
Apple Payはすべてのクレジットカードに対応しているわけではありません。使い方はあくまでも電子マネーとしての利用です。お店でのお買い物の場合はそれぞれiDかQUICPayとして決済します。それぞれのクレジットカードによってiDとQUICPayのどちらかに対応しています。
QUICPay
- JCB
- オリコカード
- クレディセゾン
- ビューカード
- 三菱UFJニコス
- アメックス
- エポスカード
- au WALLETクレジットカード
- TS CUBIC CARD
- ジャックス
- アプラス
iD
- 三井住友カード
- イオンカード
- dカード
- ライフカード
- ポケットカード
- ソフトバンクカード
となっています。登録の単位はカード会社(イシュア)単位となります。
(参考:クレジットカードのカード会社(イシュア)と国際ブランドの違いを理解しょう)
アプリや通販サイトでの決済にApplePayを使う
Apple Payの決済方法としてリアル以外にもアプリや通販サイトなどでの決済にも利用できるという点が挙げられます。対応しているアプリでの買い物における支払いとしてApple Payをつかえば、わずらわしいカード番号の入力をする必要がありません。
ネット取引などでカード番号を入力しなくていいというのはセキュリティを考えると魅力的だと思います。Apple Payのしく上加盟店にもカード番号等の情報が伝わらないため不正利用などをされるリスクが小さくなります。
なお、こちらのアプリを使った通販決済の機能だけはiPhone6、iPhone6s以前も対応しています。
Apple Pay(アップルペイ)のメリット
- iPhone/iPad/AppleWatchでスマホ決済ができる
- お財布を持たずにスマホだけで買い物ができてしまう
- 複数のクレジットカードを一元管理できる
- Suicaのデポジット(500円)が不要
- Suicaにいつでもチャージできる
といった点が挙げられますね。中でも大きなメリットなのは「クレジットカードを一元管理できる」という点や「Suica関連の諸サービス」ですね。
クレジットカードを一元管理で効率的にポイントや特典
クレジットカードは特定のお店での買い物だとポイント還元率アップなどの特典が用意されていることが多いですね。
そういったこともあり、クレジットカード上級者の方はお店によって使うカードを使い分ける方も多いかと思います。だからと言って何枚もカードを持ち歩くのは面倒です。
Apple Payならあらかじめカードを登録しておけばよいだけなので管理が簡単です。
Suicaはデポジット不要でApple Pay上でチャージも可能
交通系ICカードのSuicaは通常500円のデポジットが必要です。ただし、Apple Payならこれが不要です。既存のICカードからSuicaに移行するときは500円分のデポジットも利用可能額にチャージされ無駄がありません。
また、Apple Pay上でSuicaにチャージもできます。ビックカメラSuicaカードなどをApple Payに登録しておけばSuicaチャージでもポイントが貯まるのは大きな魅力です。
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Apple Pay(アップルペイ)のデメリット・弱み
とっても便利なApple Payですが、デメリットや注意点もいくつかあります。
- おサイフケータイよりも対応電子マネーは少ない
- クレジットカード対応店でも電子マネーに対応してないと使えない
- iPhoneが電池切れになると使えない
ApplePayはいわゆるおサイフケータイとは違う
Apple Payはおサイフケータイと大きく違う点はあくまでも「電子マネーの決済システムを利用したクレジットカード払い」が中心だということです。
Suicaについては例外的に対応しているものの、楽天Edyやnanaco、WAONといったその他のプリペイドカードには対応していませんし、多分近々には対応しないと思います。
あくまでも、クレジットカードを使った後払いにポストペイ型(後払い型)の電子マネーであるiDやQUICPayを使った決済となっています。
決済端末がiDやQUICPayに対応していないと使えない
お店での決済に関してはApple Payによる決済はお店側が「iD/QUICPay」または「Suica(交通系ICカード)」に対応している必要があります。大手のコンビニなどでは標準的な装備となっていますが、クレジットカード決済端末しかないお店では利用することができません。
iPhoneが電池切れになると使えない
クレジットカードや電子マネーはカードタイプなら「電源」を考える必要はありませんが、iPhoneを使ったApple Payの場合、電話の電池が切れてしまうとどうしようもなくなってしまいます。
Apple PayのSuicaでJRに入場したのはいいけど、電車の中で電池切れになってしまった……なんてことになると悲劇です(現金払いが必要になるケースもあります)。
なお、iPhoneXS以降の機種に関しては「予備電力付き」となっており、iPhoneが電池切れになっても一定の範囲で電源が対応するようになっています。
ApplePayを利用したキャンペーンも活用しよう
クレジットカード会社各社も、このApplePayにはかなり力を入れているようです。
実際にApplePayで支払いをしたらキャッシュバックといったキャンペーンも展開しているようですので上手に活用して得をしましょう。
以上、Apple Payの仕組みや活用術をまとめました。
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